BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • Kyoto in Tokyo

STORE

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ

帰ってきたシクロクロス東京、お台場海浜公園での熱い2日間を選手コメントで振り返る

2月11日から12日にかけ、東京都港区のお台場海浜公園で「Champion System ×弱虫ペダル シクロクロス東京2023」が開催された。

東京オリンピックの開催などもあり5年ぶりの開催となったシクロクロス東京だが、首都圏からのアクセスの良さもあって多くの選手や観客が現地に駆けつけ、盛り上がりを見せていた。

初日となる11日は各カテゴリー別のレースが開催され、2日目となる12日はエンデューロや各クラスのトップカテゴリーのレース、キッズ世代のレースが開催。
大会の最後にはJCXシリーズの年間表彰も行われるなど、シクロクロスシーズンの終盤を印象付けた同大会をレポートする。

東京湾岸部のランドマークを一望できるお台場海浜公園で開催

2月11日から12日にかけて東京都港区のお台場海浜公園で「Champion System ×弱虫ペダル シクロクロス東京2023」が開催された。
同大会は2012年に第1回大会を開催し、2018年まで7年連続で開催されていたが、会場となるお台場海浜公園が2020東京オリンピックでのトライアスロン競技の会場となったため、2018年大会をもって一時中断となり、今大会が5年ぶりの開催となった。

過去7回の大会では元全米チャンピオンが出場するなど、国内屈指のレベルの高さを誇る大会としても知られ、首都圏からのアクセスの良さもあって国内のシクロクロスレースとしては屈指の人気を誇る。

また、シクロクロス東京が人気な理由はレースレベルの高さやアクセスの良さだけではない。
東京湾岸部のランドマークとして知られるレインボーブリッジやフジテレビ本社に囲まれたエリアで開催されるシクロクロス東京では、レインボーブリッジを背景に集合写真を撮るチームも多く、その風景の良さも人気の一つの理由となっている。

もし今回集合写真を撮ることができなかったチームがあれば、次回はぜひこの大会で集合写真を撮ることをおすすめしたい。

2日間ともにシクロクロス東京を満喫した
弱虫ペダル作者の渡辺 航先生

「Champion System ×弱虫ペダル シクロクロス東京2023」として開催された2023年のシクロクロス東京。
大会名が示すとおり今年の大会には週刊少年チャンピオンで連載中の弱虫ペダルがスポンサーとなっていた。
大会開催当日にはチャリティーサコッシュの販売や、今大会のために書き下ろされたイラストがデザインされたカウベルが販売されることもあり、朝から多くの弱虫ペダルファンが会場に駆けつけた。

作者の渡辺 航先生は11日のMM50と12日のエンデューロレースに出場。
特に12日のエンデューロレースでは途中でジャージを着替え、東堂尽八としても出走。とても長い砂浜区間を走るため、エリートの選手たちからも非常にタフなコースという声が出るコースを、90分間駆け抜けていた。

また、渡辺先生はご自身のレース前後にも現地に駆け付けたファンに向けて即席サイン会を実施するなど、集まったファンへのファンサービスを行っていた。

大会初日は各カテゴリーレースを開催

メインのME1では畑中ら3名の選手が
翌日のメインレース出場権を獲得

大会初日はMM1(男子マスターズ1)、WE1(女子エリート1)以外のカテゴリーレースが開催された。
ME1(男子エリート1)についてはJCXランキングTop35位以内に入れなかった選手たちが翌日のレースに出場する権利獲得を目指し、ランキング36位以下の選手たちが出走。

大会初日の最終レースとなったME1は67名の選手がスタートラインにつき、レースがスタート。
レース前半は岩田祐樹(36隊/cyclespaceHalo)がリードするものの、後半にかけて畑中勇介(キナンレーシングチーム)が岩谷に追い付く。
終盤に畑中が岩田を突き放すと、畑中はそのまま独走でトップとなった。
2位には岩田が、3位には山田大介(PAXPROJECT)が入り、畑中と共に翌日のME1-TOP35への出場を決めた。

大会2日目にはエンデューロレースも

編集長山口もお笑い芸人の石井ミカンさんと一緒にエンデューロに参戦

大会2日目はエンデューロレースならびにMM1、WE1、ME1-TOP35のレースが開催された。
エンデューロレースではME1(C1)で走る選手やコスプレをして走る選手など、さまざまなタイプの選手・チームが出場。
思い思いの走りでシクロクロス東京を楽しんでいた。

編集長山口と石井ミカンさんのシクロクロス東京の様子は
自転車情報満載番組『ぷちナマ』でも配信


各クラスのトップカテゴリーレースも白熱

また、WE1・ME1のレースの前にはMM1のレースも開催。
スタートで生田目修(イナーメ信濃山形&大幸ハーネス)や太田好政(AX cyclocross team)らが遅れる中、中島由裕が好スタートを切って砂浜区間へと飛び出していく。

スタートで出遅れた生田目だが、すぐに体制を立て直してトップに立つと、独走態勢へと入っていく。
生田目を山中真(GT Bicycles/人力車)が追うものの、差は徐々に開いていく。
生田目の独走かと思われた矢先、愛知牧場で2連勝を飾った太田が3周目にペースを上げ猛追を見せる。

しかし、前半に失ったタイム差が大きかったこともあり、太田は生田目に追い付くことができず、生田目が優勝、太田が2位、山中が3位という結果となった。

女子エリートは小川咲絵(AX cyclocross team)が優勝

女子エリートのレースでは、前週に行われた世界選手権に出場した小川咲絵(AX cyclocross team)や石田 唯(早稲田大学)ら21名の選手が出場。

前半こそ、小川、石田と小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)がパックで走るシーンもあったが、徐々に小川が抜け出すと、この日が全日本チャンピオンジャージお披露目レースとなった小川が独走で優勝を飾った。

全日本チャンピオンジャージのお披露目

シクロクロス東京を初めて走った小川は「多くの観客の前で優勝できてよかった、すごい楽しかったです。チャンピオンらしい走りができたらと思っていたので、そのとおりの走りができて良かったです」とレース全体を振り返る。

この日が全日本チャンピオンジャージお披露目レースとなった小川は、「勝ちたいという気持ちは全日本選手権と同様に持っていいて、チャンピオンジャージを着て走る以上負けるわけにはいかないと思っていました。試走でうまく走れなかったこともあって自信を無くしていた部分もあったんですが、他の選手との差もそんなにないかなとレース中に感じることができたので、レース中は冷静に走ることができました」とチャンピオンジャージを着て初めて走ったレースの感想を語る。

「今年目標していた4つの目標(全日本選手権優勝、世界選手権完走、JCFシクロクロスシリーズ総合優勝、JCXシリーズ総合優勝)をすべて達成することができたので、良かったと思います」と改めてJCXシリーズ総合優勝を小川は喜んでいた。

男子エリートは竹之内 悠(Cinelli – Vision)が優勝

女子同様、1週間前に開催された世界選手権に出場した織田 聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)ら30名の選手が出場した男子エリート。

織田がスタートで出遅れる一方、沢田 時と小坂 光の宇都宮ブリッツェン勢と、砂を得意とする竹之内 悠(Cinelli – Vision)がリードを広げていく。

小坂が遅れ、沢田と竹之内の一騎打ちとなると、互いにアタックを繰り返すものの差がつかない状態が続く。
しかし、7周目の竹之内のアタックに、沢田はついていくことができず、タイム差が徐々に広がっていく。

一方、スタートで遅れていた竹内 遼(GHISALLO RACING)が徐々に順位を上げていき、7周目に沢田を逆転して2位に浮上する。
シケインでトラブルが発生した竹内は沢田に逆転を許すものの、ペースを挽回してすぐに沢田をパスし、竹内は2位を確定させる。

2位以降を突き放して独走状態に入っていた竹之内はそのままフィニッシュを迎え、前回開催となった2018年以来5年越しの大会連覇となった。

圧倒的な走りで5年越しの連覇

5年越しの大会連覇となった竹之内は「ホームコースと言っていいかどうかわかりませんが、昔から砂が得意ということ、過去には海外の強豪選手たちが参戦していたこともあってこのコースでのレースは自分としてはずっと頑張っていたレースでした。こういう場で自分の走りを若い選手たちに見せられたのはよかったかなと思います」とシクロクロス東京での優勝を振り返る。

竹之内にとって体制が大きく変わったシーズンとなったが、「1勝したからどうこうというのはあまりありませんが、全日本選手権でもこういう走りがしたかったなという思いはあります。全日本選手権で失敗したことを修正することができ、その結果をこのレースで皆さんの前で見せることができて良かったかなと思います。もう自分の時代ではないのかもしれませんが、応援してくださる、サポートしてくださる皆さまにこうやって恩返しできて良かったなと思います」と、サポート・応援への感謝を口にする。

沢田とマッチレースについては「あれ以上は僕も走れなかったです。砂区間で何度もアタックしていたんですが、沢田 時のトレース力が本当に強くて。彼のフィジカルの強さはロードやMTBの活躍で知っているので、焦らせる狙いもあって砂区間で2~3周かけて突き放しました。力で勝つことができたと思っています」とある種狙いどおりのレースができたと語り、「次のシーズンはどうにかして海外のレースを走りたいなと思っています。全日本選手権も取りたいですが、海外での走り方といった最新の情報を持ち帰る選手が少なくなっているので、そういった部分をカバーできる存在になれればと思っています」と海外レースへの復帰を狙っていきたいと竹之内は最後に語った。

JCX年間総合は小川と織田の手に

シクロクロス東京が今シーズンのJCXシリーズ最終戦ということもあり、全表彰式終了後にはJCXシリーズの年間表彰式も開催された。男子エリートはJCXシリーズ7勝を飾った織田 聖が、女子エリートはこちらもシリーズ7勝を飾った小川咲絵がそれぞれ年間優勝となった。

織田は「シクロクロス東京以外国内で出場したすべてのレースで優勝することができ、勝ちにいったレースすべてで勝つことができて良かったです」と今シーズンを振り返る。
「海外に行きたいではなく、行かなければならないと思っているので、次のシーズンは海外で走りたいと思っています。ワールドカップなどを転戦して、日本人も走ってるんだぞというのを認識させたいと思っています」と織田は2023-2024年シーズンの目標を語った。

次シーズンに向けて

2022-2023シーズンのシクロクロス主要レースはシクロクロス東京で終了となった。
AJOCCレースは引き続き開催されるものの、JCXシリーズを主戦場としてきた国内トップライダーたちはロードレースやMTBへと活躍の場を移し、次のシーズンへ向けて始動する。

2023-2024シーズンは例年どおりであれば早い選手で9月から、トップ選手たちも10月からシクロクロスシーズンへと突入するだろう。
男子については織田や竹之内のコメントにもあったとおり、トップ選手たちが再びヨーロッパを転戦することを筆者個人として願っている。
女子についてはJCXシリーズで女子全体のレベルを上げつつ、AJOCCレースでは男子に混ざってよりレベルの高いレースが走れるようになることを期待したい。

国内のリソースが活用できる選手は国内での活動を、国内のリソースでは対応できない選手については海外で活動できることを願っている。

シクロクロス東京 公式サイト

SHARE

PROFILE

Bicycle Club編集部

Bicycle Club編集部

ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

Bicycle Club編集部の記事一覧

ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

Bicycle Club編集部の記事一覧

No more pages to load