坂好き必見! 日向涼子が選ぶヒルクライムセレクト5|チルクライム
日向涼子
- 2023年03月23日
連載「やっぱり坂が好き」で紹介してきた坂道の数は通算70以上。「絶景BEST5」に続き、ここではとにかく印象深く、思い出に残っている坂道を紹介! 決して“チルクライム”とは言えないハードな坂道もあるので、チャレンジは自己責任でネ!
INDEX
1位 ふじあざみライン(静岡県駿東郡小山町須走)
坂バカなら憧れる!? でも、甘い気持ちで挑むと痛い目にあう激坂!
ツアーオブジャパン(TOJ)富士山ステージの舞台でもあるふじあざみライン。トッププロ選手たちは40分少々で駆け上がる。それでも平均速度は時速16km程度というから恐ろしい激坂。
ほぼ中間地点の馬返しポイントからがキツさの本番。標高2000mの須走口五合目ゴール地点では、その強烈なキツさに声も出ない!
「押しも押されぬ激坂のなかの激坂!」(日向)
「日本を代表する激坂」というと、こちらを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。富士山須走口五合目を目指す全長11km超、平均勾配10%の激坂コースです。ずっと激坂なので、とにかくインパクトは大。印象に残っている坂ではありますが、決して得意な坂ではありません。小柄で華奢な友人は、「私、ふじあざみライン好き」と言っていたので、自分は大柄パワー系女子なんだなと気づきがありました。うれしくない……。
ふじあざみラインのヒルクライムデータ
距離:11.3km
標高差:1172m
START地点:828m
GOAL地点:2000m
平均勾配:10.0%
2位 大弛峠(山梨県山梨市)
30km上り続けた先の車道日本最高地点へ
大弛峠は麓の山梨市側から上ると、峠のピークの大弛小屋まで全長約30kmもあるロングヒルクライムルート。終盤8kmは勾配7.5%ほどあり、なかなか手強い!
「アブから逃げたロングクライム」(日向)
ヒルクライム好きな人であれば聞いたことがあるでしょう。標高2365mある一般自動車で通れる日本最高峰の峠です。平均勾配は6%程度ですが、いかんせん距離が長い。30km近い登坂ができるという意味ではオイシイ坂ではありますが、下山のことも考えると日が長いときに走りたい。でもね、日が長い夏の時期に山はアブが多いんですね。ロケで訪れたのも夏でしたが、遅いとアブにかまれそうになるので、頑張って長い登坂を走らなきゃいけない。もし夏に行かれるのであれば、虫よけ必須です!
大弛峠のヒルクライムデータ
距離:29.1km
標高差:1828m
START地点:537m
GOAL地点:2365m
平均勾配:6.2%
3位 椿ヶ鼻~釈迦岳(大分県日田市)
人知れず日田市に鎮座する日本を代表する激坂
日田市は、大分県の北西部に位置し、福岡県と熊本県に隣接する山間部の街。椿ヶ鼻~釈迦岳ヒルクライム最大の特徴は、ほぼ中間地点からゴールまで続くハードすぎる登坂。激坂を象徴する凸凹のアスファルト、通称“メロンパン激坂”をどう攻略する?
「ひっくり返るとはまさにココ」(日向)
こちらを知ったのは、「椿ヶ鼻ヒルクライムレース」。同コースを走ってみようと訪れたのがきっかけ。でも、途中から路面がボコボコ。すべり止めのためのOリングでも溝を切り込むグルービングでもない、まるで小さな円墳がいっぱい並んでいるような昔ながらの凹凸があるすべり止め。「ふじあざみライン」が一番の難所だと思っていましたが、そんなもんじゃない。こんなところでレースが開催されるなんて……。調べてみたらコースを間違えたようです。うっかりも含めて思い出深いコースです。
椿ヶ鼻~釈迦岳のヒルクライムデータ
距離:16km
標高差:1015m
START地点:132m
GOAL地点:1147m
平均勾配:6.3%
4位 三原山(東京都伊豆大島)
島クライムの定番、伊豆大島を駆け上がる
まだ見ぬ峠を求めて、フェリーに乗って島ヒルクライムへ。東京湾の沖合に浮かぶ伊豆諸島。最も大きな島の「大島」には、島のシンボルでもある三原山を中心にしたダイナミックな自然が広がっている。
「展望台までは3つのルートでアクセス」(日向)
船に乗って行く東京。伊豆大島が舞台のヒルクライムスポットです。自転車で三原山山頂口展望台まで行くには三原山登山道路、あじさいレインボーライン、御神火スカイラインと3通りのルートがあります。当日に到着する港が決まるので、それ次第で選んでもいいですね。また、自然災害等の理由で通行止めになることもあるので事前に調べておきましょう。伊豆大島までは大型客船のほか、高速ジェット船もあるのでアクセスも良好。
三原山のヒルクライムデータ
距離:12.1km
標高差:555m
START地点:0m
GOAL地点:555m
平均勾配:4.6%
5位 八重岳(沖縄県国頭郡本部町)
開花日本一の八重桜とやんばるヒルクライム
亜熱帯地域ならではの雰囲気を醸し出す沖縄は、山もいい。八重岳は沖縄本島では与那覇岳に次ぐ標高第2位。舗装されているルートでは県内最高峰の坂として知られており、日本でもっとも早く桜が開花することでも有名だ!
「南国の山深い林道は独特の世界」(日向)
沖縄にある全長5kmほどのヒルクライムコースです。山に囲まれたところにお住まいの方にとっては物足りないかもしれませんが、勾配はキツめ。そして、「やんばる」という言葉が浮かぶ南国らしい植物に囲まれた風景は沖縄だからこその魅力があります。ここは日本でもっとも早く桜が開花することでも知られていて、例年1月下旬から日本一早咲きの桜まつりが開催。冬に桜を眺めながらヒルクライムができるスポットは他にない、はず。
八重岳のヒルクライムデータ
距離:5.1km
標高差:444m
START地点:7m
GOAL地点:451m
平均勾配:8.6%
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