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最速のTXサイクルトレインで都内からつくばへ! つくばエクスプレスで実証実験を体験

全国で増えつつある、自転車を輪行なしにそのまま積み込めるサイクルトレイン。全国で着々とその数を増やしてはいるが、3月25日(土)に東京~茨城間をつなぐ「つくばエクスプレス(以下、TX)」でもTXサイクルトレインが実証実験として運行された。編集部坂本もツアーに参加、取材の模様をお伝えする。

南千住駅と八潮駅からジャージ姿で乗車できる快感!

編集部はもちろん始発の南千住駅から乗車したぞ! 横にある自転車進入禁止のコーンとのミスマッチが革新を予感させる……

今回のTXサイクルトレインの乗車場所は2カ所。南千住駅と八潮駅である。どちらも東京の東部地域であり、何を隠そう筆者、編集部坂本もこのエリアに住んでいる。

サイクリストとして見ると、東京東部エリアは荒川と江戸川のどちらにもそれなりに近いため悪くはないのだが、肝心の山が近くに無い。「山が無くても江戸川の向かい風で俺は鍛えてるぜ!」という人もいるが、山もやっぱり走りたい。そんな方が向かう「近くの」山は筑波山・不動峠だ。ただ、片道で100km弱あるため、どうしても1日コースになってしまうのが難点だった。そこで今回のこのサイクルトレインの登場。筑波山近くまで手間なく早く(渋滞に巻き込まれることも無く)移動できるため、これがあれば朝早くに山に行って午後には家にいることができる。所帯持ちのサイクリストとにとってはこの上ない重要なポイントだ。個人的にはかなりニーズあり!

というわけで、ジャージ姿でTXの南千住駅へ。残念ながら当日は雨天のため自宅から荒川で南千住駅まで走ることは断念したが、ジャージ姿のまま駅構内へ入るという非日常空間を体験した。

駅構内にはサイクルラックも用意され、こちらもさらに非日常感を演出してくれる。これはたまらないぞ!
エレベーターと階段で地下ホームへ。そこへ専用列車が入線してくる

固定はバンド2つでロングシートに固定

ついに乗車した編集部坂本。通勤電車に自転車をそのまま持ち込めるのは何とも快感だ

南千住駅で乗車すると、早々に自転車を固定する。

車内は通勤電車でよくあるロングシート方式、このシート1つに2台を固定した。自転車1台につき固定する方式で、車体と手すりはベルクロのゴムバンドを使って固定する。サイクルトレイン応援ラボメンバーでもあるバイシクルクラブ編集長山口も乗車。安定感と便利さを兼ね備えた固定方法に関心した。

自転車、列車車内双方が傷つかないようにウレタン製の養生材を巻いた上に、ゴムバンドで2カ所を固定する方式。これなら車内も汚れない。

行きの車内ではサプライズとしてYouYuberのけんたさんによる車内アナウンスもおこなわれた。「自転車を電車にそのまま持ち込むって、なんか悪いことしているみたいで楽しいですね」とけんたさんはその感想を語った。

停車時間中に車内アナウンスのため運転席に入ったけんたさん。そのための腕章にも注目

参加者の目当ては「筑波山」が多数!
さらに「通勤」という意外なニーズも

このツアー参加者のみなさんの目的地はどこか? 話を伺ったところ、やはり筑波山が一番多い。ほかにも、りんりんロードなどを目指したいという方もいてサイクリストにとっての茨城の名所の多さを感じる。茨城のポテンシャルは高い。

石井さんと大山さんは会社の先輩後輩。今日は土浦にある自衛隊の駐屯地が一般開放日なので、サイクリングがてら見学に行くという
八潮駅までは雨のためクルマで来ていた玉澤さん。筑波山からさらに北へ向かい、桜川市の天引観音までしだれ桜を見に行くとのこと!
地域おこし協力隊として目黒区と行方市の2拠点生活を送る田沼さん。普段はクルマか高速バスで行き来している。天気が良ければ筑波山に桜を見に行く予定とのことだ
同じく地域おこし協力隊として品川区と鹿嶋市で2拠点生活を送る大澤さん。鹿嶋市を自転車を活用して盛り上げようとする中、サイクルトレイン自体に元々強い興味があり参加されたとのことだ
雨の中だが葛飾区から南千住まで自走で来た18歳の片岡さん。元々は筑波山に行く予定だったが、雨のためルートを変更し水戸の方までランチなどを楽しみに走るとのこと! 茨城には多くの楽しみ方があるようだ
浅草から自走で来た森田さん。今回は特別な目的地の設定をせず、気ままにつくばのサイクリングを楽しむという
江東区から参加の安さんは職場がつくば市で目的地は筑波山手前の職場だという。サイクルトレインは通勤でも活躍する可能性を秘めているようだ
飯塚さんは筑波大学の出身、今回は大学や当時住んでいた場所などの思い出の地を巡るとのことだ

研究学園に到着、つくば市長がお出迎え

限定のヘッドマークを付けた車体目当ての人もいるかも?

今回は南千住駅と八潮駅に停車し、約4分近く乗降時間が設けられた。それでも学研都市駅まで約50分で到着した。TXといえばを最高速度130km/h出すことで有名なだけにあっという間だ。非公式ではあるが国内最速のサイクルトレインとなる。研究学園駅に到着した参加者は階段を下って改札口へ。

ここでシクロクロスのレースにも参加するつくば市長の五十嵐立青さんのお出迎え。つくば市といえば秋には市北条にある旧筑波東中学校跡にBMXコースができるなど自転車によるまちづくりにも力を入れている。

記念撮影用のヘッドマークをもつけんたさんと、現つくば市長の五十嵐立青さん(右)。この日は途中までけんたさんとライドを楽しんだ

TXサイクルトレイン運行区間

往路

南千住駅(乗車駅)8:03発 八潮駅(乗車駅)8:16発
研究学園駅(降車駅)8:54着

復路

研究学園駅(乗車駅)16:21発 八潮駅(降車駅)16:51着
南千住駅(降車駅)17:07着

「つくばに行きたい」サイクリストにTXを利用してもらいたい

つくばエクスプレスの運営会社、首都圏新都市鉄道株式会社社長の柚木浩一社長もツアーに同行した

首都圏新都市鉄道株式会社社長の柚木浩一さんによると「当初、車両の一部でサイクルトレインの実証実験をしようと思いましたが、担当者の熱意で臨時列車1編成にまで広げることができました」という。

そのTXサイクルトレインの仕掛け人でもある経営企画部長森高龍平さんによると「まずはサイクルトレインでサイクリストの皆さまにつくばの良さを知ってもらいたい。その次のステップとして、つくばには山もあるし楽しいから鉄道で行こう!と思ってくれる人が増えてほしい。そのきっかけにサイクルトレインがなれればうれしいですね。さらに茨城県をはじめ、沿線の地元もサイクリング振興に力を入れているので、一緒に盛り上げていければと思っています」とのこと。

つくばエリアのサイクリストのニーズは間違いないだろう。TXがサイクルトレインを運行する意味も非常に大きい。2023年秋の茨城ディスティネーションキャンペーン期間中におけるTXサイクルトレイン実施が当面の目標とのことだが、その先の、都心のサイクリストが日常的にTXで筑波山に「通っている」ような、そんな景色を期待せずにはいられない。

ツアー参加者にはつくば市からのお土産や補給用のドリンクに加え、帰りには茨城県からメロンサイダーのプレゼントがあった。

問い合わせ:つくばエクスプレス
https://www.mir.co.jp/

サイクルトレイン全国MAP、自転車を分解せずに列車に乗せてらくらくサイクリング

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2023年04月01日

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PROFILE

坂本 大希

坂本 大希

元海上自衛官の経験を持つライター。1年間のドイツ自転車旅行をきっかけに自転車が好きになる。2022年秋ごろよりグラベルイベントに多数参加。2023年のUnbound Gravelで100マイル完走。グラベルジャーナリストになるべく知見を深めるため取材に勤しんでいる。

坂本 大希の記事一覧

元海上自衛官の経験を持つライター。1年間のドイツ自転車旅行をきっかけに自転車が好きになる。2022年秋ごろよりグラベルイベントに多数参加。2023年のUnbound Gravelで100マイル完走。グラベルジャーナリストになるべく知見を深めるため取材に勤しんでいる。

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