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今春、ビンディングペダルデビュー!【前編】転ばない安全な乗り方をマスター|SHIMANO

ロードバイクやクロスバイク、eバイクなどのスポーツ自転車は、サイクリングやフィットネス、通勤・通学の移動の足に使える便利な乗り物。そんなスポーツ自転車には、一般自転車では見ない特別なアイテムがある。それが「ビンディングペダル」と「ビンディングシューズ」だ。

自転車に乗り慣れてきたらチャレンジしたいのが「ビンディングペダル」と「ビンディングシューズ」

今回は「ビンディングって一体どういうもの?」「チャレンジしてみたいけど少し不安で……」という方に向けて、ビンディングの役割や種類、安全な乗り方を前編・後編に分けてご紹介!

お話をお聞きしたのは、元ロードレーサーで2004年のアテネ五輪に出場し、現在は神川県藤沢市でリンケージサイクリングを営む田代恭崇さん。日本サイクリングガイド協会(JCGA)の理事であり、自身もガイドとしてビギナーからベテランまで年間1000人以上のサイクリストの引率ツアーを行っている。

リンケージサイクリング代表の田代恭崇さん。現役時代は国内トップのヒルクライマーとして知られ、2001年、2004年に全日本選手権優勝。2004年アテネ五輪に出場。現在は、多くの人にスポーツ自転車の楽しさを伝えようと、サイクリングツアーの企画・運営などに携わっている

「カチッ」「パチンッ」の音の正体は?

「カチッ」「パチンッ」の音の正体はビンディングの着脱音

スポーツ自転車に慣れてくると、1日の走行距離が50km、100kmと伸びる出先で他のサイクリストを見かける機会も増えてくる。そのとき、他のサイクリストの発進や停止時に、「カチッ」や「パチンッ」といった乾いた音を聞いたことがある人もいるのでは?

その音の正体は、シューズをペダルに付けるときの装着音、もしくはシューズをペダルから外す時の脱着音だ。スポーツ自転車に乗るサイクリストの多くは走行中にシューズとペダルを固定した状態で走っている。

この「カチッ」「パチンッ」という音には、「スタートするときに聞くとヤル気が入る!」「乗り慣れている人っぽく見えていい!」と話す人も。ある意味、サイクリストの発着時の儀式であり、立ち居振る舞いの一つでもある。

電動コンポーネントの変速音は「ウィン」、ホイールのハブの音は「ジーッ」、集団が通り過ぎる際の走行音は「シャーッ」など、スポーツ自転車は見た目だけではなく、音のカッコよさが意外とあるものだ。

シューズとペダルを良い位置関係に

では、なぜスポーツ自転車にビンディングを使うのか? その理由を田代さんは次のように教えてくれた。

「シューズとペダルが固定できると、常に両者の位置関係は変わりません。あらかじめペダルに力をかけやすい位置にシューズをセッティングしておけば、ずっと良い位置で踏むことができるからです」

スポーツ自転車をフラットペダルで乗っていると、ペダルを速く回そうとしたり、路面にある大きなうねりを通過したときに、ペダルから足が離れてしまうことがある。ビンディングであれば、ペダリングがしにくくなるトラブルを防げるというワケだ。

上手な人はペダリングが軽やか。テクニックもあるが、ビンディングによる効果も大きい

「もう一つ良い点は、ペダルを踏んだ反対側の足が勝手についてきてくれることです。ペダリング時に、“右脚でペダルを踏む→左脚が上がって良い踏み位置に来る→左脚を踏む→右脚が上がって良い踏み位置に来る”を繰り返せます。『気づいたらペダルをクルクル回せるようになった!』という方も多いですね」

そうなると自転車のスピードは上がる? 走行距離も伸びるようになる?

「ペダルに力をかけやすく、クルクル回せるようにもなるので出力が上がります。いままでよりスピードを上げやすくなるでしょう。また、走りに余裕ができるので、体力を温存しながら長い距離を走れるようになります。サイクリングツアーに参加される方も「ビンディングにしてからラクに走れるようになった」とよく話されています。
遠くまで不安なく行ける自信がつくと、やっぱりうれしいですよね」

ビンディング専用品を用意しよう

ビンディング専用ペダルにはクリートと呼ばれる留め具が付属していている(交換用に単体販売もあり)。そのクリートをビンディング専用シューズに取り付けて、ペダルをビンディング専用ペダルに交換するとシューズとペダルがつながるようになる。

ビンディング専用品とそうでない一般品のおもな違いは以下のとおり。

ビンディング専用ペダル

フラットペダルと違い、クリートを着脱する機構をペダル片面、もしくは両面に備えている。構造はスキーのビンディングとほぼ同じ。ビンディングペダル、SPDペダル、SPD-SLペダルなどと呼ばれる。

ビンディング専用シューズ

一般的なスニーカーと違い、靴のソール(底面)にクリートを装着するためのネジ穴が開いている。ソールは硬めでペダルを効率よく踏める。踏み心地もダイレクト感がある。ビンディングシューズ、SPDシューズ、SPD-SLシューズなどと呼ばれる。

シマノ製ビンディングはSPDとSPD-SLの2種類

ビンディングの規格はいくつかあるものの、最もメジャーなのはシマノだ。SPD(エスピーディ)とSPD-SL(エスピーディ・エスエル)の2つの規格を持っていて、この規格に合わせたシューズやペダルを豊富にラインアップしている。プロ選手から一般のサイクリストまで幅広い層に愛用されているので、「ビンディングはじめの一歩」にはシマノを選んでおけば間違いない。

左がSPD、右がSPD-SL。クリートの形状が大きく異なる

SPD

おもにマウンテンバイク競技で使われてきた規格。競技中は自転車をかついで走る場合があることから、歩きやすいようにクリートがソールの内側に隠れるように収まる。クリートに泥が付着していても、ペダルは泥抜けがよく作られているためトラブルが少ない。

SPDはクリートが小さく、シューズに2つのネジで装着する。ペダルはSPDを両面で装着できるもの、写真のように片面がSPD、もう片面がフラットペダル用のものもある。シューズ:シマノXC3、ペダル:シマノPD-EH500

SPD-SL

ロードレース用に生まれた規格。ロードレースは途中で歩くことがないので、クリートがシューズのソールにむき出しの状態で付く。クリートが大きい(=踏み面が大きい)のでペダリング効率がよく安定した感覚も得られる。

SPD-SLはクリートが大きく、シューズに3つのネジで装着する。ペダルのビンディング機構はシマノの場合は片面のみ。シューズ:シマノRC3、ペダル:シマノPD-RS500

SPD、SPD-SLそれぞれに魅力があるので、「自身の自転車の楽しみ方で選んでいだければ」と田代さん。

「サイクリング中に観光地やカフェに寄ったり、景観のいいところで写真を撮るような楽しみ方をする人は、歩きやすいSPDがおすすめです。自転車を持って電車で移動する輪行もそのままできます。SPD-SLは走り重視の人や、速さを求めたい人向きです。
トータルで使い勝手のいいのがSPD、オンロードの走りに特化したスペシャリストがSPD-SLという感じです」

田代さんが選手のころは、トレーニングでもレースでもSPD-SLがメイン。サイクリングガイドを始めてからは自転車から降りて案内することも多いのでSPDを履いている。田代さんに限らず、自転車の楽しみ方が変わっていくなかでSPDとSPD-SLの両方を持つサイクリストも多い。「まずはこっちにしてみよう」ぐらいの気持ちで選んでいい。

SPDとSPD-SLの特徴

立ちゴケは誰もが通る道ではない

自転車に乗っていて最もイヤなのは転んでしまうこと。ビンディング未体験の人にとってシューズがペダルに固定されるのは、「とっさのときに足を着けない」と不安が大きいかもしれない。ケガをして会社や家族に迷惑をかけられないなどの事情もある。もちろん、自転車にもキズがつく。

実際のところ、「ビンディングペダルで転んだ」という話は、誰もが通る仕方のない道のようにまことしやかに語られることもある。しかし「転んでしまうかも……」という理由であきらめるのはもったいない。

なぜなら、「なぜ転ぶのか」をわかっていれば不安は跳ね返せるからだ。

「よくある転倒のケースは、自転車が止まるか止まらないかの微速時の立ちゴケです。とくに停止する寸前にバランスを崩して倒れることが多いですね。確かにビンディングペダルだと、停止する寸前に『ペダルから足を外す」ので少し動作があわただしくなりますが、安全に止まれる乗り方ができていれば、立ちゴケは回避できます」

つまるところ原因は「止まり方」にある。上手に止まれないから気持ちが慌てる、気持ちが慌てるからビンディングが外せない、で、転んでしまう結果になる、と。

バランス練習で微速のフラフラを解消!

転ぶ人とそうでない人の分かれ目は「止まり方」。ペダルはビンディングであっても、フラットペダルであっても、あまり関係ない。

「立ちゴケする人は、止まろうとするときに右ペダルに体重が残ってしまっていることが多く、大半は右に倒れます。仮に左ペダルに体重をかけてバランスを取ろうとしても、ペダルの位置はたいてい右が下で、左が上になっているので、左脚に力を入れにくい状況になっています。車体を左に傾けようにも傾かずに、やはり倒れてしまいます」

どうすれば解消できるのだろうか?

「まずは止まるときに、『左足を着いて止まる』ようにしましょう。右足で着地したり左足で着地したりする人は、いざというときに迷ってしまって身体が動かなくなってしまいます」

乗り慣れている人には当たり前かもしれないが、クルマは自転車の右側を通る。「左足を着いて止まる」は、接触のリスクも減らすことにつながる。

「あとは実走練習です。走行中にサドルから立ち上がって、左足をペダルから離して脚を伸ばしてみてください。右のペダルは下の位置にして漕がずに空走します。車体のバランスをコントロールしながら、右に傾けたり、左に傾けたりする感覚がつかめてきたら、ブレーキをかけながら減速して左足を着いて止まってみます」

ちなみに、停止したときサドルに座ったまま足を着いて止まるとヒザが伸びて安定しないが、この練習ではサドルの前にお尻を降ろして止まる。うっかり身体が右側に傾き右足に体重を乗せてしまったり、強風にあおられても止まりゴケ(静止状態で転ぶこと)しない。

左脚を伸ばしながら空走する。脚は真下より斜め下に向けて出すとバランスを取りやすい
ブレーキをかけて静止。左足を車体から少し遠目の場所に着地させると、重心が大きく左に移動するので右に倒れることはなくなる

また、片足で地面を蹴りながら前に進むケンケン走りも練習として有効だ。狭い路地や混雑している場所を、徐行して安全に通行したいときにも使える。

「自分はできていないかも」という方は、急がば回れの精神で、ぜひサイクリングロードや広場など安全な場所でチャレンジを。微速でもフラフラせずに安定して止まれるようになる。

停止した状態から左脚で地面を蹴って進み、スピードが落ちてきたら再び地面を蹴って進む

 

後編は、田代さん流のビンディングペダルの着脱がうまくいくコツをお届け。ビンディングペダルデビューに向けて上手なノウハウを学ぼう!
最初にそろえておきたいおすすめのビンディングシューズやビンディングペダルも紹介する。

今春、ビンディングペダルデビュー!【後編】よくわかる着脱のコツ|SHIMANO

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