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マリア・ローザがGからアルミライルへ! デンツが12ステージに続く勝利|ジロ・デ・イタリア

ジロ・デ・イタリアの第14ステージが現地5月20日に行われ、ニコ・デンツ(ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)が優勝を飾った。

レースは29人の大逃げが形成され、そこからダヴィデ・バッレリーニ(イタリア)ら4人が抜け出し終盤まで逃げたものの、残された逃げからデンツ含む複数の選手が最終盤で追いつく。結局8人でのスプリント争いになり、デンツが勝利をもぎ取った。

一方の総合争い。ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)やプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ、スロベニア)がいたメイン集団は、21分以上遅れてゴール。総合争いをせず静かにレースを終えたことで、マリア・ローザは逃げの中で最も総合タイムが良かったブルーノ・アルミライル(グルパマ・エフデジ、フランス)に移動した。

序盤に1級山岳が登場する平坦ステージで29人の大逃げ

第14ステージは、シエルからカッサーノ・マニャーゴまでの194km。平坦ステージにカテゴライズされている。しかし、平坦区間に入る前には、距離19.9km、平均勾配6.6%の1級山岳シンプロンパス=パッソ・デル・センピオーネが待ち受けている。必ずしもスプリンター有利とはならないレイアウト。逃げ切り勝利も十分にあり得るだろう。

レースはスタート直後から逃げを試みる選手が続出。しばらくアタック合戦が続き、ようやく逃げが決まったのは、約150kmを切ったロンパス=パッソ・デル・センピオーネの上り途中。29人の大逃げが形成された。

メンバーは、エヴェネプールをはじめ既に5人のチームメイトを失っているデンツ、ダヴィデ・バッレリーニ(イタリア)、ピーテル・セリー(ともにスーダル・クイックステップ、ベルギー)、ステファノ・オルダーニ(アルペシン・ドゥクーニンク、イタリア)、ダヴィデ・バイス(エオーロ・コメタ、イタリア)、ローレンス・レックス(アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ、ベルギー)、トムス・スクインシュ(トレック・セガフレード、ラトビア)、ブルーノ・アルミライル(グルパマ・エフデジ、フランス)、ダヴィデ・バイス(エオーロ・コメタ、イタリア)、アルベルト・ベッティオル(EFエデュケーション・イージーポスト、イタリア)、デレク・ジー(イスラエル・プレミアテック、カナダ)、マリウス・マイヤーホーファー(チーム ディーエスエム、ドイツ)などだ。複数選手を乗せているチームも多くみられた。

29人の中で総合時間が最も良いのはアルミライルで18分37秒遅れ。しかもアルミライルの目的は、チームメイトのティボー・ピノ(フランス)の山岳ジャージを守るため。ミッションは、同じく逃げにいる山岳2位のバイスのポイントを消すことだ。またたとえアルミライルにマリア・ローザを手渡したとしても、勝負できるステージはまだ残っている。

メイン集団は、29人の逃げを容認。大幅なタイム差をつけて走行する。この日もあいにくの雨。翌日や3週目に向けて力を残し、安全に走ることを選択しだのだろう。

なお、逃げに選手を乗せていないのは、イネオス・グレナディアーズ、ユンボ・ヴィスマ、UAEチームエミレーツ、コフィディス、チーム コラテック・セッレイタリアの5チームのみだった。

山岳ポイントはバイスが1位通過

シンプロンパス=パッソ・デル・センピオーネの山頂に向けて、抜け出したのはやはりアルミライルとバイスだった。結果、バイスに軍配。1級山岳のためバイスは40ポイントを加算し、山岳トップに躍り出る。1日でピノからジャージを奪い返した。

プロトンはその後も29人の逃げとメイン集団の構図で進行。残り約92kmのスプリントポイントもそのまま通過。タイム差は10分以上となっていた。

オルダーニ、レックス、バッレリーニ、スクインシュが先行

逃げの29人から優勝者が出ることが濃厚になったこの日。いち早く動いたのはベッティオルだった。残り62kmでアタックを仕掛ける。しかしこの動きは不発に終わり再び29人の逃げ集団となる。

決定的となったのは56km。オルダーニとレックスが抜け出す。さらにバッレリーニ、スクインシュが追いつき4人の逃げが形成された。4人に追いつける選手は他におらず、4人はまるで同チームかのごとくローテーションをしてフィニッシュを目指す。

残り約20km、4人はけん制をすることなく走行。残された逃げは約1分後方、メイン集団に至っては約18分後方を走っていた。

最終盤で4人の先頭集団が吸収し、
デンツが今大会12ステージに続く勝利

残された逃げも4人に追いつくことは諦めず。17kmでジー、12kmでマイヤーホーファーらが抜け出す。さらにデンツ、ベッティオルも加わり4人の追走ができあがる。一方、先頭では11kmを切ったところレックスが脱落してしまう。

先頭は、オルダーニ、バッレリーニ、スクインシュの3人になった。また、追走のジー、マイヤーホーファー、デンツ、ベッティオルはレックスを吸収し追走は5人になった。

残り約7kmで約18秒、5kmで15秒、4kmで13秒と徐々に先頭と追走のタイム縮まっていく。

残り1kmでも10秒以上の差がついていたが、いよいよ追走が3人の逃げを視界に捉えた。それを察してか逃げからオルダーニがアタック。しかし、バッレリーニ、スクインシュは冷静にオルダーニの後ろを走る。

程なくして今度は、後方からベッティオルがアタック。ここで逃げは吸収され8人によるスプリント争いとなる。各選手がスプリントを開始する中、最も力強かったのはデンツ。食らいつく他の選手を何とか振り切りトップでフィニッシュラインを通過した。デンツは今大会12ステージに続く勝利となった。

マリア・ローザはGトーマスからアルミライルに移動

一方の総合争い。トーマスは、トップから21分11秒遅れでゴール。逃げにいたアルミライルは53秒遅れでフィニッシュしたため、マリア・ローザはアルミライルに移動した。なお、新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス、日本)も同じく21分11秒遅れの81位でフィニッシュしている。

休息日を控えた21日の第15ステージは、1級山岳と2級山岳が3つ登場する難易度4の山岳ステージ。3週目を前に総合は動くだろうか。

ステージ優勝 ニコ・デンツ コメント

「今日はとても調子がよく、また逃げに乗ることができた。ラスト1kmで逃げに追いつけたのはラッキーだったね。ベッティオルがスプリントしたときについていき、そこからは全力で走った。とてもタフな1日だったけれども、いい日になったよ」

個人総合時間賞 ブルーノ・アルミライル(グルパマ・エフデジ、フランス) コメント

「今日の朝は、ステージ優勝を狙っていたんだ。チームメイトのルディ・モラールとは、いつかマリア・ローザを着る日がくるかもしれないと話していたのだけれども、まさかそれが今日になるとは思わなかったよ。昨日、チームメイトのティボー・ピノが惜しくも2位だったから、今日はマリア・ローザを手に入れられた。本当に良かったよ」

ジロ・デ・イタリア2023 第14ステージ結果

ステージ結果

1 ニコ・デンツ(ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)4:37’30”
2 デレク・ジー(イスラエル・プレミアテック、カナダ)ST
3 アルベルト・ベッティオル(EFエデュケーション・イージーポスト、イタリア)
4 ローレンス・レックス(アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ、ベルギー)+0’01”
5 ダヴィデ・バッレリーニ(スーダル・クイックステップ、イタリア)ST
6 トムス・スクインシュ(トレック・セガフレード、ラトビア)+0’04”
7 マリウス・マイヤーホーファー(チーム ディーエスエム、ドイツ)+0’10”
8 ステファノ・オルダーニ(アルペシン・ドゥクーニンク、イタリア)+0’20”
9 アンドレア・パスクアロン(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)+0’50”
10 ミルコ・マエストリ(エオーロ・コメタ、イタリア)ST
81 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス、日本)+21’11”

個人総合時間賞(マリア・ローザ)

1 ブルーノ・アルミライル(グルパマ・エフデジ、フランス)56:17’01”
2  ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)+1’41
3 プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ、スロベニア)+1’43”
4 ジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ、ポルトガル)+2’03”
5 アンドレアス・レックネスン(チーム ディーエスエム、ノルウェー)+2’23”
6 ダミアーノ・カルーゾ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)+3’09”
7 レナード・ケムナ(ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)+3’33”
8 テイメン・アレンスマン(イネオス・グレナディアーズ、オランダ)+4’26”
9 ローレンス・デプルス(イネオス・グレナディアーズ、ベルギー)+4’49”
10 ティボー・ピノ(グルパマ・エフデジ、フランス)+4’54”
134 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス、日本)+2:46’44”

ポイント賞(マリア・チクラミーノ)

ジョナサン・ミラン(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)

山岳賞(マリア・アッズーラ)

ダヴィデ・バイス(エオーロ・コメタ、イタリア)

ヤングライダー賞(マリア・ビアンカ)

ジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ、ポルトガル)

チーム総合時間賞

バーレーン・ビクトリアス 168:23:58

▼ジロ・デ・イタリア2023スタートリスト&コースプレビューはこちら

ジロ・デ・イタリア2023

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