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【ビワイチ✕わかさいくる】ナカジと走った鯖街道! びわ湖から三方五湖をつなぐガイド付きツアーを満喫

若狭湾と京都をつないだ鯖街道。日本海の幸を運ぶための主要ルートで、おもに鯖(サバ)を運んだことからこう呼ばれる。いくつかの主要ルートのひとつが、日本海からびわ湖西岸の今津(高島市)に出て、そこから海路を使って京都方面へ渡るもの。若狭湾とびわ湖は昔から強い結びつきをもっていた。

ビワイチ✕わかさいくる

そんなびわ湖と若狭を自転車でつないで走ってみようというのが今回のツアー。ビワイチだけではなくその周辺も楽しんでもらうビワイチ・プラスを展開する滋賀県と、若狭湾沿岸に「わかさいくる」という愛称を持つ若狭湾サイクリングルートを設定し、そこにビワイチのサイクリストを呼び込みたい福井県の思惑が一致したことにより、自転車専門メディアや地元新聞社などを招いたモニターツアーという形でライドが実現した。
ツアーに同行してくれるのはバイシクルクラブでもおなじみの、ナカジこと中島康晴さん。福井県越前市出身のナカジは、わかさいくるはもちろん、びわ湖周辺や鯖街道のルートも熟知。今回のナビゲーターとしてこれ以上のキャスティングはない。
ではさっそく走ってみよう!

滋賀県高島市のマキノ駅が今回のスタート地点。集まったのはメディア関係者とガイドをしてくれる地元のサイクリスト
ナカジこと中島康晴さん。チームNIPPO、愛三工業、キナンで選手として大活躍。国体2連覇、ツアー・オブ・タイランド2連覇、ツール・ド・台湾ポイント賞などの成績を残し、2022年に現役を引退。現在はJスポーツの解説など多方面で活躍中。無類の鉄道好きとしても知られる

サイクリングの前にまずはびわ湖にテイクオフ!?

さっそくサイクリング!と思ったら、スタートしてすぐに立ち寄ったのが小学校。「ココデナニヲスルノデスカ?」と思ったが、待っていたのはなんとカヤック体験。サイクリングにビワイチならではのアクティビティを組み合わせる楽しさを体験してほしいという地元ガイドの計らいだ。このマキノ東小学校では13〜14年ほど前から授業にカヤックを取り入れているおそらく全国で唯一の小学校。なんと校庭の端からカヤックでびわ湖に漕ぎ出すことができるというすばらしい環境。
ここで児童に10年以上カヤックを教えている川﨑功さんのレクチャーを受け、鯖街道ではなくまずはびわ湖にテイクオフ!

73歳の川﨑さんはこのマキノ東小学校の元校長先生。まずはパドルの使い方をレクチャーしてもらう
学校の敷地に面してカヤックの船着き場があるという恵まれた環境!
水路を伝いびわ湖へと向かう
いよいよびわ湖へと漕ぎ出す
湖岸には「海津の石積み」が見える
風から家を守るために作られたもので、周囲の水辺の景観が「重要文化的景観」に指定されている
カヤック体験が終わり記念撮影

ここでデザート! ルート前半のガイドをしてくれた佐山恭一さんのお店「高島陣舎(たかしまじんや)」のアドベリースムージーとお米チップス。アドベリーは高島市を流れる安曇川(あどがわ)流域で生産されたボイセンベリーで、このあたりの特産品。佐山さんの高島陣舎は宿とレンタサイクル、カフェなどの複合施設だ。

アドベリースムージーとお米チップス

ビワイチのルートを走ってJR近江今津駅へ。ここからいよいよ鯖街道!

カヤックを終えてようやくライドに。走るのはもちろんビワイチのルート。ビワイチは高速コースと低速コースが設定され、走り方に応じてルートを選べる。今回は低速コースをのんびりと走る。マキノの古い街道を抜け、湖岸の気持ちのいい松林を走り、竹生島などへの観光船が出る今津港をすぎれば、あっという間にJR近江今津駅。

びわ湖を左手に見つつ気持ちいいライド。スピードは時速20kmくらい
ビワイチの路面標示は同じナショナルサイクルルートでも太平洋岸自転車道とはまた違うスタイル
JR近江海津今津駅に到着。ここでグループはクルマ移動班と自走班に分かれる。自走班は自転車専門メディアだけだ

JR近江今津駅で滋賀県側のガイドをしてくれた佐山さんとはお別れ。代わって福井県側のガイド、反田和宏さん、中村寛史さんと合流。ラファのウェアに身を固め、バリバリ走れそうなガイドさん登場に、少しキンチョー。しかもここからは地元メディアの(ふだん自転車に乗ってない)方々はクルマで熊川宿まで先回りするという。
というのも、ここからの鯖街道は峠越えを含む、初級者にはちょっとキツいコースなのだ。県をまたぐので、やっぱり峠を越えるんだね。最近メキメキ弱くなっている俺としてはちょっと不安。

海津港で。左からガイドの反田さん、中村さん、ナカジ。中村さんはpondelinpの名で活動するDJでもあり、反田さんはこのあと訪れる熊川宿のSaba Cafeのオーナーだ
今津の市街にあるヴォーリズ資料館。ウィリアム・メレル・ヴォーリズによる西洋建築である「ヴォーリズ建築」といえば近江八幡が有名だが、今津には「ヴォーリズ通り」があり、しゃれた西洋建築が並んでいる
国道303号から国道367号に入り、すぐに右の旧街道へ。ここから昔の面影を残す鯖街道で峠を越えていく
水坂峠に到着。俺にはちょっとキツい坂道だったが息が切れるほどではなかった。さきほどの上り口から1kmで50mアップ
坂を下って反田さんのお店、Saba*Cafeに到着! 写真いちばん右は滋賀県のビワイチ推進室長の菱田敏一さん。ビワイチの旗振り役はコルナゴV3-RSに乗るバリバリのサイクリストだった! さすがです
カフェの横にはやはり反田さんが経営する「Sabakaido Cycling Hub」が
専門ショップでありながらレンタサイクルも。店内はすごく居心地がいい
名物サバサンドとドリンクのセットで1800円。レモンをかけていただきました。ここへ来たら食べなければ!なメニュー
ここで地元メディアと再合流。みんなでいただきます!
熊川宿は鯖街道の宿場
古い町並みが保存されているが、平日だからか観光客も少なく静かな雰囲気

熊川宿から裏道を抜けてJR十村駅へ。グラベルも登場だ!

ここから三方五湖までは国道303号から国道27号を使うのがメインルート。だが反田さん、中村さんが案内してくれるのは、もちろん裏道。しっかり整備されているのに交通量は少ない道をズンズン進んでいく。このあたりは国道であっても交通量はとっても少ない。前日泊まった宿のご主人に「国道はクルマが多いから気をつけて」と言われていたのだが、拍子抜け。反田さんいわく「これのどこが交通量多いんですか? 全然でしょ」 しかも裏道に入るとほとんどクルマは通らない。いやあ快適なサイクリングルートです。天気もいいしサイコーだね!
そしてほどなくして次の休憩地、JR十村駅に到着。ここでぜんざいをいただきます。

熊川宿を出てすぐ、ルートは国道をそれて雰囲気のいい道へ
こんなクルマの来ない道を走っていく
円成寺のみかえりの松。枝ぶりが見事で、その張り出しは東西南北それぞれ30mほどある。新日本銘木百選の「松の銘木十選」にも選ばれている
JR十村駅は駅舎の中にカフェ「福井ふるさと茶屋ほっとむら」がある
ぜんざいはお餅1個なら100円という激安!
「自転車の人もっと来てくださいねー」と笑うほっとむらのおばちゃんたち
ここでナカジの鉄道愛が爆発。上りと下りの電車が同時入線するタイミングで激写
十村駅前にある石田商店
店内は駄菓子などでいっぱい
途中グラベルロードも出現! でも23Cタイヤで問題なく走れました

しばらくすると福井県年縞博物館に到着。年縞というのは長い年月でできた堆積層の描く縞模様のこと。三方五湖のひとつである水月湖には直接流れ込む川がなく、湖底に生物が生息していないなどの理由で湖底が穏やかで、堆積物が理想的に出来上がったという。ここには地面を垂直に掘り進んで採取した、45mにもなる年縞が展示されていて、それは7万年分にもおよぶ。地球の歴史をひもとく貴重な資料だ。今回は時間がなくて入館できなかったが、次回は必ず訪れたい。

福井県年縞博物館にあったサイクルラックは、運転を終了した原子雨力発電所「ふげん」の廃炉で出た廃材などをリサイクルする仕組み「クリアランス制度」によって作られたもの。へー。こんな頑丈なサイクルラックは初めて見たかも。現在福井県内9カ所に設置されている
saba*caféで乗り換えた反田さんのバイクはこの年縞をデザインしたカラーリング

いよいよ三方五湖をめぐる。ゴコイチの始まりだ!

この年縞博物館は三方五湖のひとつ三方湖のほとり。隣接して道の駅三方五湖もある。これからここを起点に三方五湖をめぐる「ゴコイチ」に出発だ。三方五湖の湖岸ルートはほとんどが湖の横を走る、つまり水との距離が近い道。このあたりは「福井梅」という梅の産地で湖岸にも梅林がいっぱい。古くは船で収穫した梅を運んでいたそうだが、近年になって農道を整備した。それがこのゴコイチのルートになっている。
だからクルマはほとんど通らず、平坦な湖岸沿いをゴキゲンにサイクリングできる。これはレンタサイクルで家族連れで楽しむにも最適。ただし交通量がほとんどないとはいえ一応車道なので、対向車には要注意だ。
今回は三方五湖のうち三方湖、菅湖、水月湖をめぐってゴールの道の駅三方五湖を目指した。

路面にはサイクリスト向けの路面標示が整備されていて道に迷うことはなさそう

下の写真を見てもらえれば、ゴコイチのルートの様子がおわかりいただけるだろう。とにかく走りやすく交通量の少ない道だ。思わずサイクリングロード(自転車歩行者道)かと思ってしまうが、ここは車道。見通しの悪いコーナーでは対向車に十分注意したい。

しばらくすると湖上館PAMCOに到着。カヤックやグルメ、地ビールなども楽しめる宿だ。ここで最後の休憩をとってラストスパート?に備える。

そして三方湖の西岸、南岸を激走して道の駅三方五湖に到着! 走行距離約65km。今日の感想を発表しあって解散。楽しかったあ! みなさんお疲れさまでしたー!

ビワイチだけじゃない、周辺エリアにも魅力が満載

ビワイチ✕わかさいくる。このコラボによるモニターツアーを楽しんだわけなんだけど、こういうエリアをまたいだ取り組みは今後も増えていくんじゃないかと思う。サイクリングって長い距離を走るから、ひとつのエリアだけでは完結しにくい。また同じルートを何度も走るのもマンネリ化してしまう。だからこれからは「どことどこをつないで走ろうかな?」っていう選択が増えていくんじゃないだろうか。ビワイチがびわ湖一周だけじゃなくビワイチ・プラスで周辺の楽しみ方を紹介しているように、固定ルートだけでなく、その周囲や他エリアへの連結がさらなる楽しみを生んでいく。そしてそれを楽しんで発信するサイクリストがどんどん増えていく。そんな未来がみんなにとってハッピーだよね! ビワイチ✕わかさいくる、すっごく楽しかったです!

福井県のスタッフが来ていたポロシャツ。若狭湾サイクリングルート「わかさいくる」だ。今回は三方五湖の一部だったが、ほかのルートも走ってみたい!

 

開催地:滋賀県・福井県
催行日:2023年5月16日
主催者:滋賀県・ビワイチ推進室/福井県・若狭湾サイクリングルート推進室

ビワイチを楽しむなら「サイクリストにやさしい宿」がおすすめ!

今回のツアーに参加するために泊まった高島市のまつなみ荘。昭和な雰囲気のお宿だが、フェルトのロードバイクに乗るご主人が、熱心にビワイチサイクリストを応援してくれている。場所柄、守山や大津からスタートして賤ヶ岳のあたりで疲れて走れなくなった予約客からのSOSも多い。軽トラで迎えに行くというが、新しく自転車積載用のキャリアも導入した。迎えに行く気満々。そんなお客さんばかりじゃ困るだろうに、でも気にするそぶりはない。また行きたい、そう思える宿でした。

びわ湖に面した立地で、ビワイチのルートが宿の前を走っている。ご主人の奥野秀樹さんはのんびり派のビワイチサイクリストだ

まつなみ荘

滋賀県高島市マキノ町西浜763-1
https://matsunamiso.com/

「滋賀県サイクリストにやさしい宿」
詳細はこちら

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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