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フランスのエスプリが効いたプロ仕様オールラウンダー「ラピエール・ゼリウスSL エフデジ」|LAPIERRE

ラピエールから登場したゼリウスSL エフデジ。フレーム全体をシックなカラーにまとめつつ、チームの各スポンサー名を配置するなど、“プロ仕様”を巧みに見せるフレンチモデルだ。

前作に比べ約230g軽くなった第3世代

モデル名にあるFDJ(エフデジ)とは、フランス国籍のワールドチーム「グルパマ・FDJ」のこと。ラピエールの初代ゼリウスが登場した2010年から2023年現在まで変わることなくチームメンバーを支えている名機であり、今作で第3世代となっている。

フレームには、軽く強力なトレカカーボンファイバー(IMT800 / HM M40J、VHM YS60、T1000)を採用。また最新のスーパーライトイノベーションカーボンテクノロジーを採用するなど、バイクのコアとなる部分を改善。さらに第2世代ゼリウスSLフレームと比較して約230gの軽量化を実現(無塗装状態)している。

同社のエアロロードである「エアコードDPS」の設計技術を活用することで、空力特性においても大幅な進化を果たしている点も見逃せない。前作ゼリウスSLと比較して平均8.5%エアロ性能が向上し、あらゆる角度からの風に対しても有利になっている。

得意なレースシチュエーションは平坦、上り、下りを含むあらゆるコースやステージであり、それはつまりトップレーサーが勝利を目指すための条件でもある。

ラピエール・ゼリウスSL エフデジ

56万1000円(フレームセット)

SPEC

フレーム:ニューゼリウスSLディスク UDスーパーライトカーボン
フォーク:ニューゼリウスSLディスク UDスーパーライトカーボン
サイズ:44、46、49、52
カラー:FDJ
試乗車重量:7.2kg

ケーブルをフル内装にしたハンドルまわり。エアロ性能の向上とスッキリした外観を実現。あえてステムとハンドルは別体とし、それぞれのパーツ交換が容易になっている
シートチューブと2本のシートステーはお互いに接していない。平らなシートステーの柔軟性を上げるほか、さまざまなアドバンテージを獲得している。ゼリウスシリーズの最大の特徴だ
パワーボックステクノロジーと名付けられたBBまわり。フレーム全体での軽さを追求しつつも、必要な部分での剛性を確保
左右非対称のチェーンステーでペダリングパワーを効率的に変換する。スポンサーネームが入っているのがFDJチームエディションの証拠だ

ラピエール・ゼリウスSL エフデジをインプレッション

管 洋介:長年海外レースで戦績を積み、現在はJエリートツアーチーム「アヴェントゥーラサイクリング」を主宰するプロライダー&フォトグラファー。本誌インプレライダーとしても長く活躍する

造形美と機能性が見事にマッチ。急加速を要するシーンで有利に

滑らかなアーチを描くトップチューブに接続されたシートステー形状は、このバイクの視覚的特徴であると同時に走行性能に優れた乗り味に貢献している。ひとつは路面の凹凸からの衝撃をシートチューブから分離したシートステーで抑えられる点。そしてもうひとつはリア三角の高い横剛性を確保しつつ、405mmの短めのチェーンステーを組み合わせられる点。これによりバイクを左右に振ってアグレッシブに加速する際などに、後輪追従性の高さが感じられる。この感覚が非常にレーシーで、急加速を要するシーンでは大きなアドバンテージになる。

大径のダウンチューブは高回転時の小さなトルクから、ビッグギヤを踏んだ大きなトルクまでパワーを逃がさずにスピードに変換。造形美と最新鋭の機能性を見事にマッチングさせた至高の一台だ。

LAPIERRE ブランドサイト(東商会)

出典

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PROFILE

管洋介

Bicycle Club / 輪界屈指のナイスガイ

管洋介

アジア、アフリカ、スペインなど多くのレースを走ってきたベテランレーサー。アヴェントゥーラサイクリングの選手兼監督を務める傍ら、インプレやカメラマン、スクールコーチなどもこなす。

管洋介の記事一覧

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