自転車部屋に眠る、カンパニョーロの隠れたお宝たち
ニシヤマ
- 2023年12月26日
自転車はスポーツではなくホビーと言い張るいじってなんぼのレストア編集者の手記。今回は自転車部屋に眠る数あるコレクションの中から見つけたカンパニョーロメカコレクションのお話。
私のカンパニョーロメカコレクション
新スーパーレコードが登場して、そのメカのデザインに関しては、いろいろ意見されているが、私はある意味カンパニョーロらしいなと思う。
出た当初は、なんだこれは!?となるけれども、けっこう優れものだったりする。イノベーション魂がユーザーの先を行っちゃうことがたまにある。
特異な見た目のため、マニアからも人気の薄い旧メカの話。ヌーボレコードとかCレコードとか、縦型高級メカはヴィンテージ市場でも高値安定だが、今回登場のB級メカは、そのブランド力も及ばず、わりとお買い得だ。
デローザで愛用しているのが、80年代後半の初代コーラス。ひとまわりデカい横型メカが当時から異質なデザインだ。
以前、都内某ショップで、未開封の袋入り4500円くらいで2個売っていたので2個とも買ってきた。
性能的には優れもので、振り子式ケージでキャパシティーがある。Bモードにすればリア最大28Tまで対応だ。これは、レコードが最大23Tという時代からすると相当ワイドだ。変速もキレがある。
時代はワイド。ヴィンテージ乗りもエロイカの伊豆の山を越えるべく、涙ぐましいワイド化カスタムをしているわけだが、これは間違いなく使える。
グランツーリズモ、カンパニョーロの元祖GTメカ
最近入手してしまったのが、カンパニョーロ史上、不人気度ワーストワンを誇るグランツーリズモ。これもコーラスと同じような値段だった。
70年代初期のメカで、自転車健康ブームに沸くアメリカ市場向けにカンパニョーロが無理をしてゴテゴテギラギラに作ったところが、時代を経ると逆にイタリアっぽかったりする。
こちらもワイドキャパシティーが特徴だ。カンパニョーロ初のダブルテンションで、リアは最大34Tまで対応している。
いまでもフリマでよく見かけるが、装着した自転車を見たことがない。希少な使用談によると引きが恐ろしく重いらしい。たぶん引きしろが大きな専用のレバーを使ってないからと思われる(専用レバーはレア)。
これを、私だけで流行っているヴィンテージ車のグラベルカスタム、ヴィングラで使おうともくろんでいるのだ。
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※この記事はBiCYCLE CLUB[2023年11月号 No.452]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
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