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秦野の林道を利用した自転車イベントをNPO団体が森林組合と協力して開催

自然豊かな神奈川県の丹沢エリア、秦野でアウトドアスポーツと環境保護が融合したユニークなトレイルライドイベントが試験的に開催されている。ここではグラベルバイクやマウンテンバイクのライドイベントを主催する鶴嘴 -Tsuruhashi-(NPO法人 丹沢を愛する会)の活動と今後の展望について紹介する。

鶴嘴 -Tsuruhashi-の活動

鶴嘴 -Tsuruhashi-(NPO法人 丹沢を愛する会)は自然と共存しながらアウトドアスポーツを楽しむためのフィールドを創造することを目指す団体だ。地元の自然を保護し、地元の秦野市森林組合の協力を得ながら林道を活用する方法を模索している。2月と3月に開催したライドイベントでは参加者が試験的に林道を走ることで、その安全性や地域や自然環境などを調査、将来的に丹沢の林道を走れるようにするための検証をおこなっている。

ここでは開催した2つのイベントの紹介をしよう。

鶴嘴の設立メンバーは親組織であるNPO法人丹沢を愛する会代表の山本哲史さんと鶴嘴の会長廣西壮飛さんはじめ4人でスタート、神奈川県立戸川公園にある山カフェをベースにアウトドアスポーツにまつわる活動をしている

オープン林道を生かした「林道ヒルクライム乗り比べライド」

2024年2月10日に林道ヒルクライム乗り比べライドが開催され、自転車を使って丹沢のオープンになっている林道を20人ほどの参加者と巡るライドを楽しんだ。全長23kmのコースは、戸川公園の山カフェから始まり、葛葉の泉、作治小屋を経由して戸川公園に戻るもので、舗装路と未舗装の林道を上り比べるという趣旨でおこなわれた。最終的には秘密のキャンプ場でランチとコースを作る体験会もおこなわれた。

参加者からはハードなヒルクライムコースを楽しみつつ、午後はキャンプ場でたき火での交流をしながら、参加者同士のコミュニティ感を深めることができた。さらに参加者は貴重なトレイルづくりを体験でき、自然との一体感を強く感じることができ、今後のイベントへ期待を寄せる声も多かった。

特別に許可を受けた林道での「鶴嘴オープンゲート」

クローズドされた林道を特別な許可を得て走るメンバー。

2024年3月24日には鶴嘴の2回目のイベントとなる「鶴嘴オープンゲート」〜ついに。あの林道が走れる特別な1日〜が、秦野市森林組合の協力のもと行われた。コースは舗装路で上り、トレイルを下る約15kmほどの周回路でおこなわれた。

午前中はコースを習いながら30人ほどのメンバーで走り、お昼を挟んだあとでフリー走行を楽しんだ。コースは中級向けのコースでMTBはもちろん、グラベルバイクでも楽しめる内容となった。

さらにこのイベントでは走行を楽しむこと以上に、参加者が林道の仕組みやルールや地域コミュニティーの大切さを理解しやすいような工夫がされた。

舗装路を上り、作業道を下る。倒木などもありグラベルバイクなら中上級向け、マウンテンバイクにはビギナーも楽しめるコースを楽しんだ
お昼にはたき火を囲んでマシュマロ焼などを楽しんだ
気象予報士資格を持つメンバーの気象講座も開催された

鶴嘴の自転車イベントが示す未来像

鶴嘴では、今後こうした試験的なイベントを皮切りに秦野市森林組合と協力しながら、林道を生かしたオープンな自転車イベントを予定している。

ただ、林道を一般に開放してしまうと、自然破壊や登山者・地権者とのトラブルにつながる可能性もあり、解放していくには課題が残るという。ただ、こうした参加者が林道の仕組みを理解し、その理解を広めていくことで林道だけではなく地域コミュニティーの新たな活性化をもたらすことも期待される面もある。鶴嘴ではこれらの自転車イベントを通じて、地域の自然保護活動をさらに推進し、より多くの人々に丹沢の自然の魅力を伝え、持続可能なアウトドアレクリエーションの文化を築くことを目指している。

今回、取材のためにイベントに参加し、ライドを体験してきたが、まずは一歩ずつ地域住民と参加者がお互いの状況を知りながら、長期的な関係構築をしていくことの大切さを感じた。さらに丹沢エリアは自転車利用者は地元住民はもちろん、ハイカーやトレランを楽しむ利用者とも共存していかないといけない。こうした鶴嘴の活動はトレイルを楽しみたい自転車利用者だけでなく、地域社会全体にとっても、持続可能な未来への重要な一歩となると感じた。

問い合わせ:鶴嘴 -Tsuruhashi-(NPO法人 丹沢を愛する会)
Instagram

 

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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