滝の上を走れる納涼サイクリング、大分県・豊後大野をrinneさんが行く
Bicycle Club編集部
- 2024年07月26日
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大分県豊後大野市には滝の上を自転車で走れる「原尻の滝」をはじめ自然の美しさと歴史的な名所が数多くあります。ここではイラストレイターrinneこと大野哲郎さんと豊後大野市を自転車で巡り、フォトジェニックなスポットを紹介していきます。
祖母山を望む豊後大野
豊後大野は大分県の南西部に位置し、宮崎県(西臼杵郡高千穂町)との境には祖母山(そぼさん、標高1756m)がそびえる山岳エリアです。さらにロードレースの全日本選手権を開催したこともあるサイクリングにゆかりのある地で、その決戦場所となった四辻峠は有名なところ、大分市内から多くのサイクリストが訪れる場所だったりもします。さらに活躍する若手自転車ロード選手の
ここではサイクリストの拠点となる「サイクルパークおおの」を軸に市内のフォトジェニックなスポットを見ていきましょう。
自転車を楽しむ拠点「サイクルパークおおの」
中九州横断道路の延伸に伴い、豊後大野市を東西に縦断する旧国道57号の車の通行量が減少しました。そのため、旧国道57号がサイクリストにも人気のルートになっています。その旧国道57号沿道にある「サイクルパークおおの」はサイクリストの拠点になっています。
この「サイクルパークおおの」は、サイクリング愛好者のためのハブ施設として2018年にオープンしました。道の駅「おおの」の隣に位置し、足湯のほかサイクリストの拠点として、工具やローラー台も用意されています。
地元の放置竹林を伐採、チップ化し、ボイラーの燃料として使うことで環境にも配慮した足湯
「サイクルパークおおの」にある思い出ノートにはrinneさんのイラストが描かれています。訪れたらぜひチェックしてみてください。
「サイクルパークおおの」についてはこちら▼
https://www.bungo-ohno.jp/categories/shisetsu/cyclepark-ono/
滝の上を走れる涼しい体験「原尻の滝」
豊後大野市緒方町エリアにある原尻の滝は「東洋のナイアガラ」とも称される壮大な滝です。高さ20m、幅120mの大きな滝の上を道路が通っており、自転車でその上を走れるという特別な体験が待っています。滝の周辺からは様々な角度から写真撮影を楽しむことができます。春の桜や秋の紅葉シーズンには多くの観光客で賑わうほか、サイクリストにとっては夏の涼もとれる特別な体験ができます。
滝つぼから見上げると、まさに自転車が滝の上を走っているようにも見えます。
原尻の滝のダイナミックな風景、その答え合わせとなるのがこの写真。緒方川の中央には二宮八幡の鳥居も立っており、手前を沈下橋が横断しています。これまたフォトジェニックです。
丘陵地帯を抜けると突然現れる「普光寺摩崖仏」
まさかこんな山奥に! と驚きの光景が待っているのが朝地町エリアにある普光寺摩崖仏です。普光寺磨崖仏は崖に彫られた巨大な仏像で、高さ8メートルの不動明王は訪れる者を圧倒します。rinneさんが訪れたのはアジサイの時期でしたので、自転車を降りて広大な庭園を進むとアジサイが一面に咲いた圧巻の光景が待っていました。
この摩崖仏は、鎌倉時代に作られたとされ、洞窟内には舞台が懸けられ、瞑想体験をすることもできるなど、歴史と宗教の深い結びつきが感じられます。
摩崖仏を間近に見上げると、その大きさがよくわかります。
発電所跡がフォトジェニックな「沈堕の滝」
大野町エリアにある沈堕の滝は、先ほど紹介した原尻の滝とは違い散策を楽しめる落ち着いた雰囲気です。沈堕の滝周辺には明治から大正時代にかけて稼働していた沈堕発電所跡があり、雄大な滝と廃墟とのコントラストが楽しめます。
絶壁から鉄道が飛び出してくる「岩戸の景観」
「岩戸の景観」は、絶壁から鉄道が飛び出してくるフォトジェニックな場所として有名。JR豊肥本線の「百枝(ももえだ)トンネル」から出てきた列車はすぐに大野川にかかる「百枝鉄橋」を渡るため、まるで絶壁から鉄道が出てくる不思議な光景です。1日に通る列車は15本ほどなので、時刻表をチェックして、タイミングをあわせて見に行くといいでしょう。
江内戸の景を眺める「道の駅 みえ」
三重町エリアに位置する江内戸の景は、自然の美しい風景が広がり、写真撮影スポットとしても人気です。阿蘇山の噴火により堆積した溶結凝灰岩を大野川が削ってできた河岸段丘が特徴です。その丘の上には「道の駅みえ」があり、サイクリストに人気の休憩ポイントです。
おしゃれなサイクルスタンドがある「道の駅 みえ」。このスタンドもフォトジェニックだったりします。
ナンバー1と2の2つの石の橋が並ぶ「出会橋・轟橋」
自転車で森の中を走っていくと清川町エリアには2つの産業遺産といえる石橋「出会橋」と「轟橋」が並ぶ光景が楽しめます。特に秋の紅葉シーズンは人気で、橋の上からの眺めが素晴らしく、多くの観光客が訪れる人気のスポットです。
出会橋に比べ、さらに大きい轟橋はもともとトロッコ軌道の橋として架けられた2連の橋。昭和9年、傾山から切り出した木材を運搬するトロッコ列車のために作られたルートなので、自転車でも走りやすい道になります。ちなみにこの轟橋は径間(アーチの幅)が32.1mと日本一を誇ります。
また、この奥岳川の両岸には阿蘇火砕流が堆積してできた溶結凝灰岩の柱状節理も有名なところ。まさに人工と自然の美がおりなすフォトジェニックな風景が楽しめます。
こちらが出会橋、大正13年に架けられ、径間が29.3mとこちらは2位を誇り、径間1位と2位の橋を同時に見ることができます。
じつはサウナが有名な豊後大野
清流が有名な豊後大野ですが、じつは大分では珍しく温泉がないこともウリにしています。そこで注目されているのがサウナで、『サウナのまち』宣言をしています。
じつはこの2月、スパークルおおいたのメンバーがサウナイベント『SAUNA&RUN・CYCLING』を開催するなど、サイクリングとサウナという新しい楽しみ方を提案しています。
じつはアウトドアサウナは試したことがなかったというrinneさん、「ロッジきよかわ」でアウトドアサウナを体験。近くに清流があるため夏でもサウナが楽しめるのが特徴です。
「ロッジきよかわ」にある「なばサウナ」、つまりしいたけサウナではスウェーデン式の本格サウナが楽しめます。このため海外からこのサウナを目的に豊後大野へやってくる人がいるほどの人気スポットです。
サウナのまち豊後大野についてはこちら▼
https://www.bungo-ohno.jp/categories/gaiyou/si_kankou/sauna/
ライドのあとはぜひ清流を生かしたお酒を楽しもう
豊後大野市はサイクリングのあとの一杯が楽しめる場所です。とくに川沿いの田んぼや丘の上の畑が豊かなこのエリアは米や麦にも恵まれ、水もきれいなことからお酒の美味しいエリアとしても知られてます。
藤居醸造
藤居醸造は昭和4年の創業、焼酎「泰明」で知られるが、地域の名前「井田」から命名したビール「IDA」の醸造もしています。地元の特産品を堪能できるカフェもありノンアルコールも楽しめるスポットです。
藤居醸造合資会社
https://www.taimei-fujii.co.jp/
鷹来屋・浜嶋酒造
鷹来屋は日本酒が有名、その日本酒を使った日本酒プリンやシフォンケーキも販売しています。さらにお店の向かいには発酵食と集いの庭「鷹来屋ガーデンささら」もあります。
鷹来屋・浜嶋酒造
https://www.takakiya.co.jp/
山あり谷あり、変化に富んだ地形を楽しめる
今回紹介したスポットを中心に、豊後大野市の自然と歴史、文化を堪能するサイクリングを計画してみてください。豊後大野は大野川を中心に、自転車で巡るのに最適で、多くの発見と感動が待っています。サイクリングマップやガイドを活用して、豊後大野市の魅力を存分に体感しましょう。
おおいた豊後大野ジオパーク公式WEBサイト
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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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