8つのLEDが深夜のグラベルを照らす、最長60時間の長寿命ライト|LEZYNE
坂本 大希
- 2024年09月27日
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サイクルパーツを多く展開するアメリカのブランド・レザイン。ハンドポンプからスタートし、その洗練されたデザインで人気を博してきたが、ライトもレザインの一押しアイテムだ。今回、実際に編集部サカモトが使用して感じたことを記録していく。
明るく、長寿命なライトが必要
編集部サカモトのアンバウンドグラベル挑戦にあたり、走行時間が真夜中にかかることが予想された。コースとなる米国カンザス州は街から離れると街灯なんてない。そこで必須のアイテムがライトだ。
2023年に引き続いて2年連続のアンバウンドグラベル。昨年は100マイル≒160kmの距離だったため、スタートもゴールも日が出ている間。そこまでしっかりしたライトは不要で、軽量性も意識することができた。
しかし、今回2024年に参加したのは200マイル≒320kmのコースで、筆者がゴールする頃には日が変わることが予想される。日没が9時半ごろだと考えると、だいたい3時間は闇の中。その前から点灯し始めることや朝も含めるともう少しライトの使用時間は増えそうだ。しかもグラベルのため、走行面をしっかりと確認する必要がありライトの明るさもかなり必要になる。
また、他のライダーの数も多いため、同様にリアライトも重要だ。
そこで今回筆者が使用したライトは、レザインの「ライトドライブ1200+」と「ストリップドライブ プロ アラート400+リア」だ。
フロントは「ライトドライブ1200+」
フロントライトとして使用したこのライト。最大1200ルーメンの出力で、ランタイムも最大で60時間。最大ルーメンでのランタイムが2時間なのが少し気になったが、なんだかんだで今までもライトの最高照度を使っている時間も短いし、弱い光と併用しつつ進めば大丈夫だろう。
また、最悪モバイルバッテリーから給電しながら走ることもできるためなんとかなる。充電の接続端子はType-C。今どきの機材にはType-Cが多くなってきているため、他の電子機器との互換性も高く便利だ。なお、筆者は使用機器が微妙に古く、アイフォンはライトニング、サイコンはマイクロUSB端子のため互換性は皆無だったが……。そのため、モバイルバッテリーと一緒に複数の充電ケーブルを携行して対処することにした。
広範囲な視界が荒れた路面に使いやすい
レザインのライトの特徴のひとつが、実際に光るLEDの球数だろう。昨年の新型へのモデルチェンジの際メーカーへの取材で聞いたが、この球数が多くなることで照射範囲の中央から均一の照らせる幅が広くなったという。また、ライトのすぐ下の部分も明るく照らせることで視界の範囲を広くし、荒れた路面への対応を助けてくれた。
最高照度でのランタイムを伸ばすために外付けバッテリーがあればより安心
日本での使用でも問題が無かったため、特に不安はなく米国に持ち込んだ。満充電にし、レース本番。想定通り夜の10時ごろからは暗闇。そんな時刻でも集団で走ることも多いのがアンバウンドグラベルだ。誰かと一緒に走り後ろにいる時は、照度を不安が無いレベルまで都度判断して下げてバッテリー消耗を抑えた(下記図のエンデューロモードの使用時間が長かった)。逆に先頭をひくときは明るくして、という繰り返しで進んだ。ここで誤算があったのが、日本よりもグラベルライドの速度が速いことだ。基本的に最高照度はあまり使わないだろうという考えていた。しかし、平坦が多く、集団で走っている間は25km以上出ていることがほとんど。そのため、集団をひくときは最高出力のオーバードライブモードをほとんどの時間で使用し、路面状況を広範囲ではっきりと視認しながら走った。
結果的に、想定以上のライトの充電を使っている感じがし、集団ドロップ後はエンデューロモードを使用し丁寧に走ることを心がけた。給電しながら走ることも可能なのだが、脚が合いそうなライダー達がちらほら周りに現れるため一緒に走ったりを繰り返していると、意外に充電のため接続をしている時間をとるタイミングが難しかった。
そのため、さらにランタイムに余裕をもった選択(レザインで考えるとバッテリー容量が大きい「マクロドライブ1400+」など)をしてもよかったかもしれない。結果として、筆者は19時間20分強をかけ深夜1時半ごろにゴール。日没から約4時間だが、ゴール時点でもライトは稼働していたので問題は無かったが、外付けバッテリーで給電できればより安心だ。
リアは「ストリップドライブ プロ アラート400+リア」
同様にリアライトも出力高めのものを選んだ。広大なフィールドを走るが、参加人数も多いため、追突されたりしたら大変だ。夜の間ずっと力強く点灯してくれるリアライトが欲しかった。また、このライトは加速度センサー搭載でより安全性を意識され作られていた。
加速度センサー内蔵で、勝手にアピールしてくれる
当初はあまり意識していなかった機構だったが、意外に心理的に安心した機能がこれだ。加速度センサーが内蔵されていて、通常走行時と比べ、減速するとライトの光が強くなり、停止直前から点滅してくれる。実際に走っていて、これがあるから自分が走りやすいという訳ではないが、これがあることでハンドサインが見づらくなる夜間のライドにまたひとつ安心の要素を得ることができた。
実際の光り方はこちらから確認ができる。
SPEC
LITE DRIVE 1200+(フロントライト)
参考価格:1万4740円
- 最大ルーメン: 1200ルーメン
- 最長ランタイム: 60時間(FEMTOモード・20ルーメン)
- バッテリー容量: 3800mAh(リチウムイオン)
- 充電タイプ: USB-C※USBケーブルは付属しません
- 重量(実測値): 171.5g(マウント無し151g)
- サイズ(全長×全幅×高さmm): 80×47×32(マウント込み42.6mm)
- 防水規格: IPX7
- 急速充電(2A)対応
詳細はこちら
STRIP DRIVE PRO ALERT 400+ REAR(リアライト)
参考価格:8470円
- 最大光量: 400ルーメン
- 最長ランタイム: 80時間(FEMTOモード・5ルーメン)
- 充電タイプ: USB-C※充電ケーブルは付属しません
- 重量: 71g
- 防水規格: IPX7
詳細はこちら
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PROFILE
坂本 大希
元海上自衛官の経験を持つライター。1年間のドイツ自転車旅行をきっかけに自転車が好きになる。2022年秋ごろよりグラベルイベントに多数参加。2023年のUnbound Gravelで100マイル完走。グラベルジャーナリストになるべく知見を深めるため取材に勤しんでいる。
元海上自衛官の経験を持つライター。1年間のドイツ自転車旅行をきっかけに自転車が好きになる。2022年秋ごろよりグラベルイベントに多数参加。2023年のUnbound Gravelで100マイル完走。グラベルジャーナリストになるべく知見を深めるため取材に勤しんでいる。