和歌山・南紀白浜で ゴルフ&ワーケーションしてみた感想
EVEN 編集部
- 2021年08月09日
なぜ、ゴルフ・ワーケーションなのか
ワーケーションとはワーク(work)とバケーション(vacation)という言葉から生まれたアメリカ発祥の働き方の概念だ。この言葉が昨年、コロナ禍の中で賛否両論まきおこしたのは記憶に新しいが、リモートワークのハードやソフトが劇的に進んだことで、パンデミック収束後には、多くの人たちにとってメリットのある働き方の一つだと思う。そう考え、本誌では「EVEN 2020年9月号(8月5日発売)」でこのワーケーションとゴルフを結び付けた企画を紹介した。
リモートワーク最大のメリットは働く場を限定しないことだ。自宅であってもリゾートであっても業務をこなすことさえできれば問題はないはず。むしろ非日常の場に身をおくことでクリエイティビティが発揮されたり、通勤移動にともなう時間なども業務やプライベートな時間として組み込むことができる。ゴルファーなら、普段の職場であれば週末にしかできなかったラウンドが、平日のゴルフリゾートでの滞在中、仕事の前後で、ラウンドを楽しむといったことも可能となる。平日の渡航であれば宿泊費やプレーフィを割安に抑えるといったメリットもあるかもしれない。
先述の本誌では、国内のワーケーション先端エリアである長野県・軽井沢と和歌山県・白浜を取材、紹介している。ここでは和歌山県・南紀白浜での取材内容をWEB向けに一部アレンジしてお届けするので、その魅力を感じていただきたい。
和歌山県は2017年からワーケーションを推進している先進県
日本国内で、人口1000人当たりのWifi数が全国第2位の都道府県が和歌山県(※2018年調べ)。実は同県は2017年からワーケーションを推進しているワーケーション先進県という。そのモデルエリアとなっているのが南紀白浜エリアだ。
夏には大阪や兵庫県などから多くの海水浴客が訪れる和歌山県、南紀白浜。ここは日本三古湯に数えられ、古くは日本書紀や万葉集にも登場した1300年以上の歴史を持つ温泉街でもある。近年では国内最多7頭のパンダに出会える「アドベンチャーワールド」も有名。だが、そんな白浜は今、最先端のリゾートワーク、ワーケーションが体験できる場所となっている。しかも、クルマで15分ほどの距離には二つのゴルフコースが。これは現地へ行って確かめるしかない。実際、上の白良浜で試しにiPadを開いてみたら、場所によってはたしかにWifiが飛んでいた。まぁ、砂浜で実際に仕事がはかどるかは別として、多くの宿泊施設や飲食店などでもWifiがつながることを謳っていることが多い。たしかに単なる温泉街とはひと味違うようだ。
和歌山県がワーケーションを推進し始めたのは2017年のこと。その翌年、白浜のワーケーションへの取り組みを象徴するホテルがオープンした。「ホテル シーモア」は築50年のホテルを現代風にリノベーションしたデザインホテル。館内には高速のWifiが完備され、一階のビジネスラウンジではPCやプリンターも設置。滞在型のレジデンスも併設している。今回編集部が利用したレジデンスの客室はまるでデザインマンションのよう。荷物を置き、早速近隣を散策した。
SHIRAHAMA KEY TERRACE HOTEL SEAMORE/ SEAMORE RESIDENCE
和歌山県西牟婁郡白浜町1779-10
☎0739-43-1000、https://seamore-residence.com/
何もないが、何でもできる環境があってリーズナブルなシーモアレジデンス&白浜館
白浜は、海水浴でにぎわう白良浜や温泉のある中心街から車で15分も走れば主要な観光スポットへアクセスできるコンパクトな街だ。シーモアホテルにはサイクルブランド「ジャイアント」のショップがありレンタルサイクルも可能。海が近いこともあり、新鮮な魚介類も都心暮らしには驚くような価格で手に入る。手に入れた魚をセルフキッチンで簡単に調理し食事。洗濯が済んだら、ワークスペースやラウンジ、テラスで、あるいは自分の部屋でPCを広げて作業。夕方は沈みゆく夕日を見ながらワインを片手に物思いにふけたり、読書をしたり。ホテルにはインフィニティ足湯の他、法面に3段階に設けられた「露天風呂 三段の湯」があり利用できる他、近隣に一説には日本最古の露店風呂(!?)とも言われる「崎の湯」もあり、市内の公共温泉の湯めぐりもいいかもしれない。何より、この施設を選んだ最大の理由がオフシーズンなら平日素泊まり6千円ほどで利用できるリーズナブルさ。さらに系列のホテル白浜館の早割を利用すれば大人1名一泊素泊まり、3500円弱なんてビジネスホテル並の激安を実現している。航空機の事前予約と併せて利用すれば、下手な週末旅行よりも滞在費は抑えられ、その分プレーや食事で贅沢ができるかもしれない。
観光地なのに、リーズナブルなグルメがいっぱい
海鮮家 千畳
和歌山県西牟婁郡白浜町2927-72
☎0739-43-2777
https://www.senjou-mar.jp/senjou
生マグロが激安で買えるってすごい
とれとれ市場
和歌山県西牟婁郡白浜町堅田2521
☎0739-42-1010、https://toretore.com/ichiba/
白浜には映える景勝地がいっぱい
夏は人気の観光地といはいえ、平日の観光客は決して多くない。在宅勤務のリモートワークに白浜を訪れ、リーズナブルな料金でコワーキングスペースやホテルで仕事をしながら、静かなリゾートで好きなように働き、暮らす。これぞワーケーションの醍醐味といえるだろう。
白浜の近隣にはニつのゴルフコースがあり
近隣二つのゴルフ場も個性的だ。絢爛豪華なクラブハウスなど美しい「南紀白浜ゴルフ倶楽部」と、白浜の温泉街を見下ろすオーシャンビューの打ち下ろしホールのある「白浜ゴルフ倶楽部」。首都圏のゴルファーが羽田から空路で和歌山を訪れるとして、飛行機で75分。空港からは約10分ほどで両コースともアクセスできると考えると、移動時間だけで考えれば、首都圏のゴルファーにとって関東近県のゴルフ場へのアクセスとたいして変わらないかもしれない。昨年の取材時に確認したところでは、両コースとも安全面から一人予約は受け付けていないとのことだった。一人でというよりは友人家族や、職場の仲間とワーケーションというのが現実的かもしれない。
絢爛な宿泊施設も備えた雄大な南紀白浜ゴルフ倶楽部
南紀白浜空港から車で約20分に位置しクラブハウスはヨーロッパの古城を彷彿させ日常を忘れさせてくれる贅沢な空間。コースは本格的なチャンピオンコースだ。5番パー5はコース最長の581y で美しい橋のかかる池越え。グリーンは砲台が多くアプローチがスコアのカギ。
南紀白浜ゴルフ倶楽部
和歌山県西牟婁郡上富田町岩崎768
☎0739-47-1230、https://nankishirahama-golfclub.com/
オーシャンビューの絶景ホールを体験「白浜ゴルフ倶楽部」
南紀白浜空港から5分。白浜の温泉街からもすぐそばにある、18ホール、6,110y、高台に立つ丘陵コース。アウトの1,3,5番、インの15番は、海に向かっての、リゾートコースらしい絶景ティショットが楽しめる。シーサイドなので風の影響も受けるのでクラブ選択も重要。白浜でゴルフワーケーションをするなら、一度は訪れたいコースだ。
白浜ゴルフ倶楽部
和歌山県西牟婁郡白浜町2927-1
☎0739-42-2955、http://www.aikis.or.jp/~shira-gc/
北海道や関西、九州、沖縄といった人気の渡航先でなく、ワーケーションの先端エリアとして和歌山を訪れ、プレーや観光を楽しみながら仕事もする、感性を刺激し、ゴルフの腕も上がる、こんな休暇、落ち着いたらいかがだろうか。
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PROFILE
EVEN 編集部
スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。
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