軽くて小さい、新型iPod Touchは、なんだか懐かしい

小さくて便利な機種が、販売継続

2019年5月30日に唐突に発表された第7世代のiPod Touchをアップルからお借りしたので、試用レポートをお伝えしよう。

商品詳細はこちらを。
iPod Touchは、なぜ今モデルチェンジされたのか?
https://funq.jp/flick/article/486833/

要約していうと、第6世代のiPod TouchのA8をA10 Fusionに積み替え、ストレージを増量(or低価格化)したものだ。

1パッケージも含め、基本的な仕様は第6世代に準じる。画面サイズや外寸など基本的な仕様は第5世代から変わらないから、2012年9月、iPhone 5と一緒に登場して以来、7年間ほとんど進化の止まったモデルともいえる。

いつでも最新モデルのiPhoneを触っている身としては、なんとも懐かしい感じさえする。

4インチの画面サイズ、小さなボディ、φ3.5mmのヘッドフォンジャックに有線のEarPods……など、もう5〜6年前に最新モデルには登載されなくなったものが、まだここにはある。

では、古くさくて困るのかえといえば、決してそんなことはなく、OSは最新のiOS 12が登載されているし、チップセットはA10 Fusionが載っているのだから、普通の用途には十分に使える性能を持っている。

そこはかとなく古くさいが、慣れると思う

外観的にも、現行モデルに較べるとはるかにディスプレイの視野角が狭い(角度を変えると画面が暗く見える)し、ガラス表面から表示面までの距離も大きい(画面のフチの黒いところの幅が大きいことからも分かる)、使いはじめてTouch IDも、Face IDもないことに驚かされる。

パスコードを入れたのも久しぶりだ。そういえば、昔は画面を開くたびにパスコードを入れたものだ。

よく見ると『iPod』という文字も、大きくて古めかしい。これ以降、ロゴなどの扱いがどんどん小さく、細く、繊細になっていったので、本機の『iPod』の文字が異常に主張しているように見える。昔はこれが普通だったのに。

手に持ってみても、その小ささに驚く。

たった88g。コンパクトさと軽さには、大きく重くなったiPhone Xなどにはない魅力があるようには思う。

普段使っているiPhone Xと並べるとこんな感じ。慣れてしまっていたが、やはりiPhone Xの洗練ぶりすごい。

ヘッドフォンジャックがあるのも懐かしいが、有線で繋がっているのもなんか安心感があるし、Bluetoothの接続に苦労したりすることもない。挿せば繋がるというのは、やっぱりインターフェイスとしてとても分かりやすいのだ。

充電コネクターはLightning。

カメラは800万画素と、今のiPhoneのレベルからすると非常に古めかしいが、かといって役に立たないというわけでもない。

800万画素にすることで、あまり出っ張らなくて済む。

現行のiPhoneを使っている人なら、特に必要とするモデルはでないが、φ3.5mmピンジャックを使ったヘッドフォンを利用する人なら、音楽再生専用機として使う手もあるだろう。

お子さんの初めてのiOSデバイスとして、機能限定のサブ機として

まだ電話を必要としない年齢の子供に使わせるはじめてのiOSデバイスとしてもいいかもしれない。ゲーム、読書、音楽視聴、など、用途を限ったパーソナルデバイスとしてもアリかもしれない。

また、店頭での受注用端末とか、業務用途でiOSデバイスを使う必要のある人のニーズも大きいだろう。

最後にベンチマークを計ってみたい。Single-Coreで2621、Multi-Coreで4691という結果が出た。これは同じA10 Fusionチップを登載したiPhone 7よりだいぶ遅い。

ちなみに7ではSingle-Coreで3295、Multi-Coreで5387。

これは同じA10 Fusionとはいえ、CPUクロックがiPhone 7では2.3GHzで、iPod Touchの1.63GHzなので、それに応じた差がついているとみていいだろう。

クロックダウンをすることで、消費電力を下げられるので、電池の持ちもよくなる。熱も発しにくくなる。クレバーな判断だと思う。

新しいモノ好きの我々にとっては、懐かしさを感じるほど進化の少ないデバイスではあるが、限定された用途なら十分に役に立つ。ポケットにひとつ持っておきたくなる。

(出典:『flick! digital (フリック!デジタル) 2019年6月号 Vol.92』

(村上タクタ)

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PROFILE

村上 タクタ

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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