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もっとリモートワーク! テクノロジーが僕を自由にするのでプチ旅しながら仕事した

取材の翌日、新潟を旅しながら記事を書いた

コロナの流行は困るが、働き方の改革は進んだかもしれない。会議にテレカンを多くの人が使うようになり「別に会社にいなくてもいいんじゃない?」ということに多くの人が気付いたように思う。別にどこにいても仕事をする人はするし、会社にいてもしない人はしない(笑)

先に公開したこの記事の取材で新潟に行った。

休校中でも『学びを止めるな!』上越教育大学付属中学は、なぜ授業を継続できるのか?

https://funq.jp/flick/article/571772/
いつもなら、最終の新幹線で帰ってでも翌日会社に出社するのだが、どうせ在宅勤務なんだったら、新潟のコワーキングスペースで仕事をするのもいいかもしれないと思い立った。

最近、ワーケーションなんていう言葉もあるし、リゾートに行きながら仕事とか、逆に出張先でも休暇とか、いろんな働き方があってもいい。会社だけでなく、取引先なども含めて「挨拶」のために時間を費やして会うのではなく、効率的にテレカンを使えるようになれば、自由度はもっと上がるはずだ。

というわけで、取材の翌日は新潟を旅しながら原稿を書くことにした。

コロナウイルスの問題を考えると、あまり移動したり人と接したりしない方がいいはずだが、新幹線もガラガラだし、東京にいたってあるていどは人と会う。あまりに活動を抑制すると、地方の産業の息の根が止まってしまう。というわけで、新幹線ガラガラ、宿もガラガラ&安い今は、ワーケーションにも適した時期だといえる。都市から疎開して地方で人と会わずに仕事をするなんていうのもアリだろう。

ちなみに冒頭の写真は海に向かって仕事をしている写真を撮ろうとしたのだが、凄まじい潮風と、飛んでくる砂で、MacBook Proがジャリジャリになりそうだったので、10秒で諦めた。

中学校の敷地が存在する高田城がとても興味深い

取材した上越教育大学附属中学は、高田城の堀の内側にある。彼方には妙高や戸隠などの山々が見える。かなり暖かい日だったが、風は冷たい。やっぱり日本海側は厳しい。

先の記事の冒頭に『このお城は、徳川家康の六男、松平忠輝の居城として伊達政宗らによる天下普請として作られたもの。』と書いたが、ほんの一文だが、これの前後のいきさつを調べるのに実はだいぶ時間がかった。

調べると面白いお城なのだ。江戸時代のお城なのだが、伊達政宗らに作らせることで、彼らの力を弱らせようという意図があったり。とはいえ忠輝は伊達政宗の娘を妻にもらっていたり。さらに徳川家康の没後すぐに、忠輝は三重県に飛ばされ、さらに長野県の諏訪に飛ばされそこで死ぬまで58年過ごしたり。なぜそんなことになったのか、もっと深く調べてみると、面白そう。

松平忠輝について、詳しく知りたいなと思ったら上中下巻の小説があり、思わずKindleで買ってしまった。これはまた読もう。
高田城は行政府としてのお城なので、面積こそ広いけど平屋だったようだ。唯一三重櫓だけがお城っぽいビジュアルだけど、実はこれも平成5年に7億円かけて作られたもの。

でもそもそも徳川のお城なので、地元のヒーロー上杉謙信の建てた近くにある春日山城の方が人気なのだそうだ。

ちなみに取材日のお昼は、地元の人に聞くと誰もがお勧めの軍ちゃんhttp://www.gunchan.net/takada.html)というお店に行きました。

ランチ1500円だったのだが、魚もお米もめちゃくちゃ美味しかった。お勧め。

上越でコワーキングスペースを探すのはなかなか困難

さて、翌日はGoogle Mapで探したコワーキングスペースに行ってみることにした。

まぁ、そもそもコワーキングスペース自体が見つからない。検索で「町屋を活かしたコワーキングスペース」とか書いてあっても、どう見ても「ただの古い民家だろ!」っていうような感じだったり。田舎にWeWorkがあるわけではないのである。

そして、検索して見つけたところに電話してみたら「コワーキング? 何それ?」と言われたり、「ああ、それもうやってないのよ」と言われたり。手ごわい。

そんな中、ようやくBase025というコワーキングスペース(https://www.joetsutj.com/articles/74105899)を見つけた。サイトを見る限りでは、これは期待が持てそうだ。

だが、実際に行って見ると所在地にちょっと無理がある。インター近くのモールにあるのだ。私のような電車出張者だと、駅から5kmの立地は厳しい。今回はがんばってタクシーで行ってみたが、ちょっとコストパフォーマンス的に普通そんなことはしない。つまり、コワーキングスペースは駅近くに作る必要があるのである。

だだ広いモールの駐車場を歩いて、2階にやっと見つけた。『旅するカフェ』と書いてある。旅しながら、仕事をしようとしている(わずか2日だけど)私にピッタリだ。

割といい感じの入り口。

すでに、コワーキングスペースではなかった

が、入ってみてガッカリ。コワーキングスペースとしてはもうやっていないのだそうだ。

ウェブサイトの記事だけが残っているというワケ。なんでも、半年間やって2人しか利用者がなかったのだそうだ。2人! 3人目の客として私がやってきたのに、残念。

でもカフェとしては営業していて、仕事していってもいいとのこと。食事をして仕事をすることにした。Wi-Fiもあったし、電源も借りられそうだった。

ちなみに食事はベトナム料理のフォーをいただいた。クセの少ないさっぱりした味で、とても美味しかった。それにしても新潟はどこへ行ってもお米が美味しい。

ご主人はコワーキングスペースってどういうものか理解されていて、こういう人が地方がコワーキングスペースをやってくれるとありがたいのだが、なにぶん駅から遠いから、我々のような通りすがりの人間が使うにはたしかに難しいかも。クルマがあったら、クルマの中で仕事すればいいという状態のことも多いからなぁ。

上越市立水族博物館うみがたりに行ってみた

さて、ワーケーションっぽい楽しみ方ということで、ちょっと近くにあった水族館に行ってみた。私、元コーラルフィッシュの編集長ということで、水族館は好きなのだ。

経営は八景島シーパラダイスと同じ会社というところで、デザインや設計は優れている。

エンドレスプールな感じのイルカの水槽とかとてもカッコいい。

人間が歩く遊歩道と同じところをペンギンが歩いていたりして楽しい。種類はチェックし忘れたけど、たぶんマゼランペンギン。今150匹いるそうだが、大半はこの水族館で繁殖したものらしい。すごい。

ただ、サンゴマニアとしては、サンゴ水槽がなかったのが残念。レストランには小さいサンゴ水槽があったけど、ウミキノコやトゲトサカぐらいしか入ってなくて、無念な感じ。この水族館自体の飼育水は沖合い50mぐらいの海中からポンプで引いて、中はそれぞれに濾過して回してるとのこと。

次なるコワーキングスペースは妙高高原駅構内

次に検索して見つけたコワーキングスペースは、妙高高原駅にあるという。そりゃ帰りに便利だなぁ……と思って行ったが、僕の通るのは新幹線の止まる上越妙高駅。コワーキングスペースがあるのは妙高高原駅。ローカル線で30分ほど離れた別の駅だった失敗。

しかし、意地で妙高高原駅に向かってみる。えちごトキめき鉄道の妙高はねうまラインという素敵な名前のローカル線は1時間待ち……という感じで、都合1時間半かかるので、妙高高原駅に着いても1時間半ぐらいしかいられない。でも、今日は東京のオフィスとテレカンで打ち合わせしなければならない事情もあって、妙高高原駅を目指す。

美しい山々の風景を見たり、昨日取材した上越教育大学附属中学校の件の原稿を書いたりしながら。

実は検索で発見したコワーキングスペース(https://www.echigo-tokimeki.co.jp/information/detail?id=990)だが、電話の連絡がなかなかつかなかった。観光案内所管理らしいのだが、観光案内所にかけても要領を得ない。管理は東京の会社の萩原さんという人らしいのだが、サイトに載っているのはその人の携帯電話。何度か電話はかけており、前日にはOKをもらっていたのだが、この日は話中で繋がらない。

あと、一駅というところで電話が繋がり、やはり観光案内所に開けてもらってくれという話。

で、妙高高原駅に到着。ここからシャトルバスなどに10分ほど乗れば、妙高高原スキー場という素晴しい立地。

なんと僕が最初の客

で、コワーキングスペースは駅舎の中……。レトロな郵便ポストと電話ボックスの向こう側。にあるのはお分かりいただけるだろうか?

なんと、2月14日にオープンしてるのだが、僕が最初のお客さんで、料金の収受の手はずも決まっていないらしい。

観光案内所の人と相談して、とりあえず1時間あまりで500円払うことに。電源も来てるし、Wi-Fiもかろうじて繋がるし(ちょっと不安定でした)、エアコンも付くしで、まぁコワーキングスペースとしては使えなくはない。

なんとまだドアノブが付いていなくて、ドアは外から閉めてもらわないと閉められない(笑)土禁なのだが、靴は外。とても冷たくなってしまった(笑)

しかし、この広いコワーキングスペースを独り占めというのは、素晴しい。ビバリモートワーク。ちょっと孤独で死にそうだが、他に気になるものが何もないので、集中はできる。

無事、東京で自宅勤務中の2人とテレビ会議。決めるべきことを相談して決められたので良し。音声を出してテレビ会議できるのも、他に誰もいないから。

素晴しいコワーキングスペース体験だった。

これから、このコワーキングスペースがどれだけ使われるかは分からないが、最初のユーザーはフリック!の村上タクタだったっていうことはここに宣言しておきたい(笑)

悲惨な現状。しかし、盛り上がるのはこれからだ(と思う)

つまり、まとめると、高田で探した町屋コワーキングスペースはすでになく、ショッピングモールの中のBase025は半年営業して2人しかユーザーが来ず、すでに営業しておらず、妙高高原駅のコワーキングスペースはオープンして1カ月あまり経っていたにも関わらず、僕が最初の客だった。

おそらく「コワーキングスペースと言えば都会の人が来て仕事をするぞ」という感じで、場所だけ確保されるコワーキングスペースは全国いろんなところにあるのだろうけど、ではどうすれば仕事する人が来るのか? 告知はどうするか? 利用者は何を考えてそこに来ればいいのか?(たとえば、宿泊とか、食事とか、交通機関とか、そこで何をするのかとか)は、あんまり考えられていないのが現状なのではないだろうか?

しかし、「別に会社にいなくても仕事は進むよね」ということに気付いてしまったアフターCOVID-19の世界では、働く場所はもっと自由になって、世間にはもっとコワーキングスペースのような場所が必要になると思う。

たとえば、滞在費も宿泊費込みでとても安くて、週末スキーして、ウィークデーは総額2〜3万円ぐらいで滞在して東京都のテレワークできて、次の週末もスキーして帰る……とかなら、いちいち東京に戻って5日間ウィークデー仕事をする必要がない……なんてやり方もあるかもしれない。

今回のように旅しながらひょこりコワーキングするなら、駅近で移動中に効率良く仕事モードに入れなければ無理な気がする。電源があって、Wi-Fiの回線速度は早い方がいい。テレカンが普及しそうだから、音声を遮ることができるテレカン用ブースも必要になってくるだろう。仕事用の椅子だけじゃなくて、休憩できるソファーなんかもあると嬉しい(移動して来て仕事すると、案外休める場所がないのだ)。

自由に移動しながら、そこかしこで仕事できる世の中が来るといいなと思う。

編集者は実はいつもリモートワークだった

と思いながら上越新幹線『はくたか』に乗って、上越教育大学附属中学校の原稿を書いていると、とつじょアップルから『MacBook Air、iPad Pro発売』のプレスリリースが着弾。そのまま新幹線の中と、田園都市線の中で、『Apple、唐突に高性能化したにも関わらず1万5000円安いMacBook Airを発表(https://funq.jp/flick/article/571423/)』『iPad Pro第4世代登場! A12Z Bionic、広角カメラ、LiDARスキャナ、新キーボード(https://funq.jp/flick/article/571439/)』という2本の記事を書くことに。

よく考えてみたら、僕は世界中どこにいても、いつでも、コワーキングスペースなんかなくても、リモートワークがどうこうと言わなくても仕事をしているのであった。

でも、こういう働き方は快適で楽しいから、もっと普及すればいいと思う。

(村上タクタ)

出典

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PROFILE

村上 タクタ

flick! / 編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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