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「オレのキーボードはピーキーだぜ!」REALFORCE for MacのPFU仕様発売!

はじめは「同じようなモノじゃないの?」と思っていた

「REALFORCE for MacのPFU Limited Editionが出るので、使ってみてもらえますか?」というお話をいただいた。

何しろ僕は先日から、 自宅と会社に1台ずつ同仕様のHHKBを置くほどのHHKBマニアになっている。いまさら、REALFORCEもあるまい……なんて思う。

そもそも、本来ライバルであるハズの東プレのREALFORCEをPFUが売ってるというのがよくわからない。それって必要あるのかなぁ……なんて、半信半疑な気持ちで、発売前のREALFORCE for MacのPFU Limited Editionをゴールデンウィークの最中に預かって使いはじめた(つまり、もう20日ほど使っている)。

ライバルのPFUだけが販売する、東プレREALFORCEのスペシャルモデル

まずややこしい、PFUと東プレの関係性について説明しておこう。本来キーボードブランドとしては競合なのだが、ScanSnapをワールドワイドに展開しているPFUが、その販売網を使って東プレの海外拠点で販売しているというのが、そのそもそもの関係性だ。

そこで、国内でも特定の仕様をPFUで販売しようということになったわけだ。ちなみにREALFORCEのサイトを見ていただければわかるが、同社は非常に多様な仕様の製品をラインナップしているが、PFUで販売しているものと同仕様の製品はREALFORCEからは発売されていない。

PFUで販売されるのは、『静音キー・APCモデル(後述)・押下圧45gのテンキーレスモデル』だ。従来、Windows用のR2というモデルが発売された。そして、今回新たにMac版が『REALFORCE for Mac PFU Limited Edition』として登場した。

英語配列と日本語配列、ホワイトとブラックの計4モデルが用意される。筆者が試用したのは、ホワイトの日本語配列モデル。

USB-A接続。日本語キーボードでも『かな』非刻印

本モデルは、USB-Aの有線仕様。HHKBを使い慣れている身としては、カーソルキーや別体式のファンクションキーの分、大柄に感じる。

HHKBのBluetoothモデルに慣れた身としては、ケーブルを取り回すのはうざったいが、在宅勤務の日々が続くと、いつでも即座に打鍵できるのは便利だったりもする(HHKBは30分で電源が切れるので、仕事を再スタートする際には電源を入れる必要がある。この自動OFFの機能は、背面のディップスイッチで無効化できるが、そうすると自分で電源を切らないと電池の消耗が早くなる)。

つまり、在宅勤務状態だとケーブルで繋がっているのも便利ではあるということだ。

HHKBのBluetoothは、ワイヤレスで、iPadやiPhone、Android用としても使えるし、Mac用、Windows用を切り換えることができるという懐の深さも持つ。

REALFORCEは、日本語キーボードでも『かな』の印字がないシンプルなキートップとなっており、ローマ字入力者にとっては、シンプルで美しいキーボードに思える。反面かな入力を使う人にとっては、使いにくいことだろう(ブラインドで入力できるなら問題ないが)。

どちらも素晴しいが、打鍵感は明白に違う

さて、肝心かなめの打鍵感について。

筆者所有のHHKB Professional HYBRID Type-Sと較べると、基本的には同じ傾向、つまり静電容量無接点方式のキーボードならではの上質な打ち心地だ。

ただし、同じ45gの押下圧設定なのだが、『スコッ』と入る軽やかさはHHKB Professional HYBRID Type-S(以下HHKB)の方が上だ。キー全体の打鍵感の統一性もHHKBの方が良いように思う。このあたりは好みとしか言いようがないかもしれないが、REALFORCE for Mac PFU Limited Edition(以下REALFORCE)の方が若干摺動感のあるタッチだ。

しかし、それはわずかな差でテイストの違いでしかない。優劣ではない。たとえば、フェラーリとランボルギーニ、どちらも早くて素晴しいドライビングフィールだが、どちらを選ぶかは好みの違い……というようなところだろうか? どっちも乗ったことはないけれど(笑)

キーの感度を3段階に変えられるAPC

しかし、細かいセッティングをすると、話が変わってくる。

HHKBはディップスイッチで、自分の使い易いように設定を変えたり、キーアサインを設定し直すことさえもできる。対してREALFORCEは純粋にキータッチの方を色々と設定できるのだ。

それが、このAPC(Actuation Point Changer)だ。専用のアプリ上からキーが反応する深さを変えることができるのだ。3段階に変えられて、3.0mmにすると普通の感覚だが、1.5mmにすると、わずかでも触れるとキーが反応するような入力特性になる。2.2mmはその中間。

セッティングを変えながら試してみると、3.0mmだとHHKBと同じような感じだが、1.5mmにすると、もっと浅いキー入力で反応するので、さらさらとなでるような浅い入力で文字を入力することができるようになる。逆に言うと過敏。

ただ、日本語入力をすると、どうしても変換のラグがあるので、深く『ターン!』とキーを打ってしまう傾向があるように思う。対して、プログラミングなどで英数字だけを変換せずに打つなら、この浅いキーのセッティングが非常に合うような気がする。

ちなみに、このキー入力、全体で一気に割り当てることもできるが、一部のキーだけセッティングを変えることもできる。そんな必要があるかな……とも思うが、小指で押すキーだけは反応を良くしておく……というような使い方もできる。

さらに、キースぺーサーで打鍵感は大きく変わる

反応位置を浅い位置と深い位置で切り換えられるだけでは、けっきょく深く打ってしまってキー打鍵の運動量は大きくなるかもしれないが、ハードウェア的に深いキー入力を抑制することもできる。

それが付属のキースペーサーだ。

2mmと3mmのキースペーサーが付属して、これを敷く事で、キーが深くまで入るのを抑制することができる。結果、静電容量無接点方式のメリットを引き出した、浅いキー入力での素早い打鍵が可能になる。

しかし、このキースペーサーを敷くためには、調整可能な部分の65個のキートップを専用工具で引っ張って外さなければならない。

これがなかなか面倒で、最初外した時には加減もわからなず、慎重に作業したので30分ぐらいかかってしまった。

当然のことながら、外したキートップはキレイに並べておかないと、元に戻す時に大変。筆者は外し難いリターンキーを外した時に勢い余って並べたキーの順番をグジャグジャにしてしまい、苦労した。可能なら広いスペースに並べた方が良さそうだ。

まずは標準状態から極端な方に変えようと思って、3mmスペーサーを入れてみたら、これは打鍵感がフカフカになってしまってあまり好みではなかった。この場合、APCは1.5mmにしか設定できない。つまり、ショートストロークの浅い打鍵で、なでるように軽やかにキー入力をしていくことができるはずなのだが、これはちょっと慣れが必要だし、『タッターン!』という感じでキーを打鍵する爽快感には欠ける。奥の方でクッションに当たるような感じ。

次にキースペーサーを2mmにしてみたが、これは悪くない。

少しフカフカ感は残るが、打鍵音は静かになるし、キーのストロークを小さなセッティングにできる(APCを1.5mm、または2.2mmに設定できる)ので、慣れれば静かに高速で入力することが可能なはずだ。

人が鍛練し近寄るか、キーボードをセッティングするか?

つまりは、ファンクションのキーなどの有無に気を取られがちだが、HHKBとREALFORCEの本質的な違いはそのコンセプトの違いにある。

HHKBは打鍵感のセッティングは基本的に1モデル1種類で、人がその打鍵感に馴染む必要がある。サイズもコンパクト、キーも最小限しかなく、ファンクションキーもFnキーと一緒に押すことで利用する仕様だ。

つまり、HHKBは『コンパクトな究極のキーボードを作ったから、人がそこに歩み寄れ』という仕様だ。ある意味、人が鍛練して『HHKBの人』になる必要がある。そして、そのストイックなところが、多くの人を魅了するのだ。鍛練してHHKBに馴染んだ自分を、ユーザーは誇りに思うのだ。

乗り慣れ、自分の尻のカタチになった鞍、鞍のカタチになった尻……唯一無二の存在がHHKBの素晴しさだ。

対して、REALFORCEは多少自分好みにセッティングを変えることができる。

1.5mmの浅いキータッチにして、3mmのスぺーサーを入れ、最低限の指の動きで入力が可能なようにして、さらにそれを使いこなしたキー入力をすることで高速入力して、「オレのキーボードはピーキーなセッティングだから、シロウトには少し使い難いかもね」なんてセリフを吐く事もできる。

そういう意味では、クッション性や、あぶみの位置などを細かく自分仕様にセッティングできる鞍がREALFORCEだといえるだろう。

同じ静電容量無接点方式のキーボードながら、考え方も仕様もまったく違うのがHHKBとREALFORCEだ。

最初に「同じようなものじゃないの?」と思っていた自分が恥ずかしい。それが20日間REALFORCEを使っての感想だ。

(村上タクタ)

出典

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PROFILE

村上 タクタ

編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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