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説明が必要なキヤノンの謎レンズ RF600/800mmは、激安の超望遠

EFの600mmは137万円だったが、RFの600mmは8万8000円!

7月9日に、EOS R5/R6と一緒に発表されたRF600mm F11 IS STM / RF800mm F11 IS STMは、ちょっと解説が必要なレンズだ。とても面白いのだ。

なにしろ、これ、価格が8万8000円(税別)と11万3000円(税別)。めちゃくちゃ安いのだ。そして、F11固定。なんゃそりゃ。

重さも約930gと、約1260g。

つまり、見た事ないほど安い(そして割とコンパクトで軽い)。でも暗い。

超望遠といえは、白くてデカくて、長くて、高い。レースカメラマンやスポーツカメラマンが両肩から自慢げにブラ下げているアレだ。

たとえば、EF600mmの F4L IS II USMは約3,920gで137万円(税別)。EF800mm F5.6L IS USMは、約4,500gで175万円(税別)。

つまり、超望遠の世界は、庶民のアマチュアには手が届かない世界だったのだ。

10万円前後の600mm、800mmで何を撮りたい?

それが、約930gで8万8000円(税別)と、約1260gで11万3000円(税別)。とても不思議なレンズなのだ。

その秘密は、EOS R5/R6の最大8段分という圧倒的な手ブレ補正性能と、常用5万1200(R5)、10万2400(R6)という高感度センサーによる。

つまり、その仕組み的な性能で、F11と従来にない暗いレンズを、戦える武器にしてしまうのだ。

とはいえ、実際には動きモノがどのぐらい撮れるかは未知数。走るクルマやバイク、スポーツなどを曇天時などにピッタリ止めるのは性能的に無理があるだろう。開発者の方に聞いたところだと、晴天時なら無理ではない……という感じ。雨天や、夕暮れでも撮らなきゃいけないプロには向かないだろう。

とはいっても、600mm、800mmというこれまでにない超望遠レンズを10万円そこそこで手に入れられるというのは面白い。何に使えるのだろうか? 開発者の方に聞いてみると「それをこれから、ユーザーのみなさんと考えていきたいと思います」とのこと。

一番想定されるのは、鷹や鷲、ツルなどの近づくことが難しい鳥の撮影だ。激しく動いてなければ、これが一番ありそう。野生動物とか。あと、鉄道なども状況次第ではアリだろう。意外と明るいスポットライトの当たっているステージのアイドルとか、月とかも撮れるだろう。まさに工夫次第だ。

RFシリーズのレンズラインナップは、28-70mm、70-200mmなどの定番を押えると同時に、この『ショートフランジバック』『大径マウント』など、EOS Rの特殊なメリットを活かす新コンセプトレンズにフォーカスしている。

それが、極端に明るくて比較的コンパクトな F2の28-70mmとか、F1.2の85mmとか、こんど新しく出た100-500mmのLレンズとか、明るくてコンパクトで安価でマクロ機能まで付いたF1.8の35mm、F2の85mmとかなのだが、そこに『8段分の手ブレ補正』を活用した『安価でコンパクトな超望遠』というレンズが加わったということだ。

エクステンダーで、840〜1600mmまで(笑)

ちなみに、1.4xと2xのエクステンダーも同時に発売されたので、これらを使えば、600mmと800mmを、840/1200mm、1120/1600mmとして利用することもできる。そうなるとF値はF16やF22になってしまうのだが、それでもまぁ手ブレ補正でなんとかしようという話だ。

どのぐらいの明るさ、速さのものまで追えるのか? 実際に撮った感じはどうなのか? 実機が借用できたら、レポートしたい。

(村上タクタ)

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PROFILE

村上 タクタ

flick! / 編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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