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EOS R5/R6のAFがすごい。カメラ経験の浅い人にこそ買って欲しい!

異次元のフォーカス能力

フリック! 9月号の記事のために、EOS R5とEOS R6を借りてしばらく使ったが、一番感銘を受けたのR5の4500万画素という画素数でもなければ、R6の常用10万2400という高感度でもないし、秒間20コマの連写性能でもない。

AF性能、つまりデュアルピクセルCMOS AF IIと被写体認識のEOS iTR AF Xの素晴しさだ。

これが、従来なかった完成度を感じさせてくれる。

驚異的にフォーカスが速し、追従もいいんだけど、本当に感心したのはそこじゃない。このAF「こちらが、何を撮ろうとしているのか分かってる」かのような挙動を見せるのだ。

一番近いモノでもなく、中心いにあるものでもない。そこにピントを合わせたい……と思うような被写体にピタリとピントが来る。

僕らが仕事で写真を撮る時は、どこに合焦させるかはしっかり選びたいので、1点AFで撮ることが多い。思わぬところにピントが来ると、調節するのが面倒だからだ。だから、このAFの賢さはプロの人ほど気付かないと思う。

だけど、1点AFで撮るためにはどういう構図で撮るかあらかじめしっかり考えて、どこに主題が来るかを想定していなきゃならない。すいすい動く鳥の頭がどこに行くかなんて分からない。でもEOS iTR AF Xは鳥の目を追いかけて合焦する。

これはRF600mmで撮ったものをトリミングしたもの。

ディープラーニングの威力で、対象を認識する

EOS iTR AF Xは、人と犬と猫と鳥をAIで学習させてあり、そのデータを元に認識する。この場合のAIとは別にEOSの中にAIが入ってるというわけではなく、たくさんの画像データで人と犬と猫と鳥が何かの特徴をディープラーニングで抽出し、その結果を画像認識フィルターとして使ってる。

この認識がただごとではない性能の良さを見せる。顔が画角に入ってなくても認識するし、後ろ姿でも認識する。まさに、これが『人』であり、『犬』であり、『猫』であり、『鳥』であるということを理解しているかのような追いかけ方なのである。ディープラーニング恐るべし。

もちろん、その上、顔が写っていれば顔、瞳が写っていれば瞳を追いかける。ちなみに瞳は両方の瞳が写っていれば、近い方の瞳に合焦するようだ。

走ってる自転車を追いかけて連写しても、ずっと顔に合焦し続ける。

サングラスをしていても、こっちに向かって近づきつつある顔に、ずっと合焦し続ける。これなら誰でも走りの写真が撮れる。

手で選んでも「そこ!」というところに、自動で合焦する

中でも一番驚いたのがこの写真を撮った時の一連のカットだ。

改札から出てくる人たちを連写しただけなのだが、見事に『主題』っぽい人に合焦し続ける。

中央部にコチラを向いてる人がいれば、その人に合焦するし、こちらを向いている人がいれば、その人に合焦する。近くにこちらをむいている人がいなければ、後ろを向いていても中心付近に人がいればその人に合焦する。

なんというか、「この人にピントが合えば、絵が成立するな」という感じの人に合焦するのだ。

つまり、たいていの場合、もうピントはEOS iTR AF X任せでいい。

少なくともEOS RやRPの時にはこんなことはなかったし、5D Mark IVなどでもこんなことは起こらなかった。

EOS R5/R6に実際に触れてみて、一番真価を感じたのは、この『もう、フォーカスを完全にカメラ任せにしていい』という点である。

経験の長い人なら「自分で合わせたい!」という気持ちは強いだろうが、経験の浅い人がシャッターを押しても、ほぼそれに近い写真が撮れるはずだ。

(村上タクタ)

 

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PROFILE

村上 タクタ

flick! / 編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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