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ファイナルファンタジー坂口博信氏『FANTASIAN』迫力のジオラマ背景でApple Arcadeに

ジオラマを背景に、物語が進行する異色のRPG

定額で遊べるApple Arcadeの、この春の『目玉』として追加されたのが、完全新作RPG『FANTASIAN』。

ファイナルファンタジーで知られる坂口博信氏の作で、剣と魔法とテクノロジーという、独特の世界観の中で、物語が進行する。

ストリーリー性溢れる展開、植松伸夫氏の音楽、戦略性のある戦闘など、非常に凝った作りなのだが、中でも注目はリアルミニチュアの『ジオラマ』を背景としていること。

誰もが夢に描いた『箱庭』感あふれるジオラマの上で展開される冒険は、まさにファンタジー。

数多くのCGや、イメージボードの上で展開されるゲームは数多く見てきたが、ミニチュアの上にCGが動くというのは、独特の世界観。模型とか、箱庭などを愛する人は多いと思うが、その上でゲームが展開すると思ったら、気になる人は多いのではないだろうか?

150点のジオラマを制作し、その上にキャラクターを合成

しかし、ワンシーン、ワンシーンを立体で作るとなると、どれほどの手間と時間がかかっただろうと思うと途方に暮れるが、このジオラマが150点近く用意されたと聞くと、本当に驚かされる。

実際に作られたジオラマはご覧のような感じ。

おそらく、超ビッグサイズのコンパネの上に発泡スチロールや、パテ、粘土の類いで地形を作り、粉末を接着し、さらに塗装された地面に、キャンベルブッシュ、芝生パウダーなどを使って地形が作れれている。

’80年代のボード版のRPGをやっていた人なら、ホワイトメタルのフィギュアを、ジオラマ状のボードの上で戦わせることを夢見たことがあるだろう。あの世界が、高度なCGの力を利用して実現したのだ。

巨大なジオラマ製作の現場

ゲーム中には、ご覧のようなカタチで登場するジャンクヤードも……。

ジオラマはご覧の通り。おそらくは細やかな模型のパーツや、電子部品などが使われているのだろう

スターウォーズ旧3部作の、スターデストロイヤーやミレニアムファルコンに、プラモデルのジャンクパーツ(他のプラモデルのそれっぽい部品を流用することをそう言う。そもそもは余り部品が使われていたからだと思う)が使われていた。ミレニアムファルコンの上面の大きな放熱ファン(らしきもの)6個の後ろ側に、キングタイガーのボディ後部上面の放熱ファンの装甲板の部品が貼り付けられていることは模型マニアの間では有名な話。

おそらく、このジオラマにも、そんな感じでさまざまな部品が使われているに違いない。

公開された写真には、こんな感じでスタイロフォームの上にアルミ箔(?)らしきものを敷き詰めて、その上にさまざまなパーツを接着することでディテールを作っていることが分かる。

製作現場を想像してプレイするのも、模型ファンにとっては楽しそう

公開された写真の中には、ご覧のように飛空艇(でしょうか? まだそこまでシナリオが進んでいないので、本作でなんと呼ばれているかは分からないのですが)の後部甲板があるのだが、なんと、これも模型で作られている!

見た限りでは、レーザーカットしたベニヤで骨組みが作られている。3mm厚ぐらいかな?

おそらく、CADで図面を引いて、レーザーカットでベニヤを切り出し、組みて立てて、その上に嵌め込んだスタイロフォームなどでカタチを削り出し、表面をパテなどで仕上げていってるのだと思う。机上に普通の人が使わない20ccサイズの瞬間接着剤(おそらくレーザーカットのベニヤを組んだ後に流し込むために低粘度のものが使われていると思う)や、両面テープ、糸ハンダなどが見て取れる。糸ハンダは、帆というか、フィンのようなディテールを真鍮線で作る時に使うものだと思う。

というわけで、模型ファンにとっても、細部の作りが楽しめそうなFANTASIANだが、もちろん、そんなことを知らなくても面白いゲームであることに変わりはない。

150もの模型を作って撮影するという独特の制作工程は、おそらく人気にかかわらず収入が先に(ほぼ)確定する、アップルからのオーダーというApple Arcade独特の構造だからなし得たチャレンジだと思う。

ストーリーが展開する部分の背景のジオラマだけでなく、さまざまなキャラクター、不思議なモンスター、チャレンジングで頭も使う戦闘システムなど、エンジョイできるポイントは数多い。

Apple Arcadeをプレイできる環境にある人は、ぜひチャレンジしてみて欲しい。

(村上タクタ)

(最新刊)
flick! digital 2021年4月号 Vol.114
https://funq.jp/flick/magazines/20159/
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PROFILE

村上 タクタ

flick! / 編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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