新OS対応機種に見る、アップルの考えるモデルサイクル。アップル製品の寿命は○年!
- 2021年06月09日
何年前のデバイスまで最新OSに出来るのか?
WWDCで、iOS 15、iPadOS 15、watchOS 8、macOS Montereyが発表され、新機能の数々に湧いているが、一方、新OSに非対応となるハードウェアもある。各OSの対応機種を見てみよう。あなたの愛機は、まだ対応機種に入っているだろうか?
iOS 15
iPhoneは、2015年の秋に発表された6sまでが対応機種。6年前のモデルまで対応していることになる。iPhone 5と同じデザインのSEにも対応しているが、これはSEが6sと同じA9チップを搭載しているからと思われる。
そういえば、ウィジェットなどもあの小さいSEの画面に対応しているということになるのだが、最新OSにアップデートして使っている人はいるのだろうか? SEは最新OSで動くもっとも小さなディスプレイのモデルということになるだろう。
iPadOS 15
iPadOS 15は、なんと驚くべきことに、2014年の秋に発売されたiPad Air 2まで対応する。7年前のモデルだ。iPad Air 2で新しいiPadのウィジェットや、マップ、Translateなどが動くなんて感動的だ。
わが家でも、妻や子供に譲ったり、音楽再生専用になって古いiPadは活躍し続けている。長い間使えるiPadって本当にいい投資だと思う。
ちなみに、iPad Air 2のチップセットはA8X。今回まだ生き残ってるiPad mini 4は2015年秋発売だがA8搭載。iPhone 6sやSEはA9ので、今回生き残った最古のチップセットはiPad mini 4のA8ということになる。A8は傑作だったようで、いろんなハードで採用された。iPhone 6、iPad mini 4、iPod touch(第6世代)の他にも、Apple TV(第4世代)とか、HomePodにも使われている(そういう意味では、まだ現役とも言えるけど)。
iPad mini 4もRetinaディスプレイが搭載されていて使い勝手がいいし、長い間使える傑作モデルだと思う。もし、まだ使っていて、iPadOS 15にアップデートする人がいたら、大事に使ってあげて欲しい。
watchOS 8
Apple Watchは、まだ始まって時間が短いデバイスだから、1年ごとの進化が大きい。さすがに、初代Apple Watchや、Series 1、Series 2は処理も遅いしお役ご免になっても仕方がないと思う。Series 3は、まだ販売している唯一の古いタイプの画面サイズのモデル。そろそろ厳しいような気がするので、今買うなら1万円ほど高いが若い人にはSEがお勧めだ(高齢の方はお金もあるだろうから、心電図や血中酸素濃度の取れるSeries 6を買った方がいい)。
Series 3は2017年に発売されたモデル。4年前。まだまだ、Apple Watchは寿命の短いデバイスだと思った方が良さそうだ。
macOS Monterey
Macはモデルによって、違う。
MacBook Airは2015以降ということなので、6年。2015年のMacBook Airといえば、まだRetinaでないモデルで、ポートがThunderbolt 2に変わった時代。このマシンでもmacOS Montereyは動く。
MacBook Proは2015年。すべてThunderbolt 3ポートになる前の年だ。2016年モデルは高性能だし、まだまだ現役の人が多いと思うので、当分サポートして欲しいところ。
Mac Proだけは別格で2013年までサポートされているが、2013年のMac Proといえば、あの黒い円筒形のモデルの最初の型。高性能ではあるし、高価なマシンなので、なるべく長期間サポートして欲しいところ。
Apple製品の寿命はだいたい6年?
というわけで、Macは価格も高いし、性能によっては長期間サポートしてくれることが分かったが、iPadのサポート年数の長さには驚く。安価なiPadでも、6〜7年使えるかも……と思えば、値打ちが高いのではないだろうか?
総じて、Apple製品は発表されてから6年ぐらい最新OSのサポートを受けられそうだ。もちろん、ハードやOSが大きく変わった時には、古いモデルは切り捨てざるを得ない場合も多いので、断定できるものではないが。メジャーアップデートされたばかりだと、6年ぐらい現役でいられる製品が多いということだ(だから筆者は、なるべくメジャーアップデート直後の製品を買う)。
OSがアップデートされなくなると、セキュリティ的に問題が出てくるので、仕事などに使うには危険になってくる。Apple製品を買う時は、長く使っても6年……というつもりで予算計画を立てた方が良さそうだ。
(村上タクタ)
(最新刊)
flick! digital 2021年6月号 Vol.116
https://funq.jp/flick/magazines/20161/
デジタル超整理術 リモートワーク編
https://funq.jp/flick/magazines/20164/
SHARE
PROFILE
flick! / 編集長
村上 タクタ
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。