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Adobe MAX 2021開催。GAFAより強大かもしれない、クリエイティブの盟主のメッセージ

世界最大のクリエイティブプラットフォーム企業の年に一度の祭典

クリエイティブの祭典、『Adobe MAX 2021』が、今日10月27日と明日28日にかけて、無料のオンラインイベントとして開催される。

Adobe MAX 2021
https://www.adobe.com/jp/max.html

アドビといえば、「Photoshopやイラレを作っている会社」という認識の方が多いと思うが、単純にそれだけの会社ではなく、コンピュータを使ったクリエイティブの世界では、ほとんど唯一無二の影響力を持つ会社だ。

本社はシリコンバレー、サンノゼの市街地に所在。写真を管理するPhotoshop、ベクターデータを扱うIllustrator、 出版には不可欠なInDesign、映像編集に使うPremiere……クリエイティブワークに使う何十というアプリケーションの多くはアドビ製で、Adobe Creative Cloudという月額制のプラン(いろいろあるがコンプリートプランで6248円(税込))に入ることで、すべてのアプリを使うことができる。

現代社会で、あなたが目にするほとんどすべてのクリエイティブ……写真も、書籍も、雑誌も、チラシも、看板も、テレビも、映画も、製品のパッケージも……何もかもがアドビの製品によって作られている。

たしかに時価総額はGAFAの諸企業に比べれば30位(約3000億ドル=約34兆円)だが、アドビのアプリケーションはMacでもWindowsでもAndroidタブレット上でも動く。GAFA諸企業に対して、ある意味ライバル不在の超巨大企業なのだ。

そのアドビが、全世界の自らの顧客のために、開くイベントがAdobe MAX。カメラマン、イラストレーター、デザイナー、動画クリエイター……などなど、あらゆるクリエイターの絵筆が更新されるイベントだ。

しかも、アドビは完全なサブスクリプションモデルを実現しているので、アドビが発表したソフトウェアやツール、ワクワクするような新機能は、すべてのクリエイターが(多くの場合)今日、今から使うことができるのだ。Adobe MAXの意義の大きさ、影響力の大きさがお分かりいただけるだろうか?

現状の問題に対応するため、コラボレーション機能を大幅増強

多くのアプリは、毎月のようにアップデートされ、次々と新機能が追加されいてるが、とりわけ、大きな発表は、このAdobe MAXで行われるのが通例となっている。

今年最大のニュースは、『Adobe Creative Cloud カンバス』や『Adobe Creative Cloud スペース』といった、クラウドを介したコラボレーション機能、Photoshop web版、Illustrator web版といった主要アプリのウェブ版開発が発表されたことだろう。

冒頭では、多くのコロナ禍で悩むクリエイターの姿が映像で映し出された。

「実際に会ってミーティングできない」「小さな仕事場でひとりで作業していて孤独を感じる」「クライアントのレビューなどが伝わりにくい」……そんな、ニューノーマルの世界に対応したアドビのメッセージが前述のワークスペースのクラウド化だ。

さらに、アドビのAIプラットフォームであるAdobe Senseiを使った、高度な機能、経験が浅いユーザーでも驚くほどの効果を得られる機能が数多く追加されている。新しいクリエイティブスペースであるAR空間でのクリエイティブを効果的にする機能強化も怠りない。

また、Adobeが主導する『コンテンツ認証イニシアチブ(Content Authenticity Initiative)』の一環として、Adobe Photoshopに『コンテンツ クレデンシャル(Content Credentials)』機能が導入された。コンテンツを制作した人のプロフィールと編集履歴を作品に埋め込むことで、クリエイターが作者として確実に認知されるようにする機能。このコンテンツ クレデンシャル機能は、今話題のNFTマーケットプレイスでも表示されるようになるという。

アドビはこの分野の独占的企業、クリエイティブの盟主でありながら、その企業姿勢は一貫してクリエイター重視。そこがGAFAの他の企業と違うところだ。今回も、コロナ禍の状況におけるクリエイターの苦悩によりそい、クリエイティブワークの生産性を向上する機能が数多く追加された。

Photoshopの『魔法』は、アドビのAI、Adobe Senseiで、さらにパワーアップ

ここからは、今回のアップデートで導入された新しい機能のごく一部をご紹介しよう。

まず、一番多くのユーザーが使うPhotoshopに新たなニューラルフィルターが追加された。

『アーティストスタイル』は特定のアーティストの画風を機械学習によって学び、それを写真に適用するフィルター。普通の写真をワンクリックで、モネ風になり、ゴッホ風になり、北斎風にすることができる。

風景ミキサーは、風景写真に、違う風景のテクスチャーを合成することができるフィルター。日本の山の風景を、アメリカ西部風な赤茶けた岩山にしたり、雪山にしたり、新緑の春にしたりすることができる。雪から出た岩肌や草木の様子を見ても何の違和感もないのには驚かされる。もはや、写真の季節さえも信じられなくなってしまうが、特定の場所の違う季節の写真が欲しい場合に重宝しそうだ。

自動マスク機能も、ワンクリックで対象物を選べるだけでなく、個々の物体のマスクを別レイヤーにして自動的に作成できるようにもなり、マスクを使った作業がさらに便利になった。

iPad版のIllustratorの、リピート機能はさらに強化され、ブレンドツールが加わった。複数のオブジェクトの中間的なオブジェクトをブレンドして生成するツールで、例では服の色と、パンツの裾の長さの違う2つのイラストの中間を生成し、パスを調整して並びを変えたりすることが可能。いろいろなデザインに応用できそうな機能だ。

動画編集のPremiereでは、音楽の長さの自動調整、文字起こし、テロップの自動追加が可能に

オンラインでのコミュニケーションが増したということで、Premiereにも多数の機能強化がなされた。動画を作ったことのある人なら、誰もが大喜びしそうな機能がふたつ追加された。

ひとつは、映像に合わせて、音楽の長さを自動調整する機能。映像の終わりに合わせて、ピタッと音楽が終わるように、間のループをつまんでくれる。まったく違和感なく曲が短くなっていたのには驚かされた。

もうひとつは、自動の文字起こしと字幕生成機能。文字起こしは映像のテキスト化に便利だし、YouTubeなどの動画編集では、字幕を付けるのにかなりの手間がかかっているが、それを自動化できるのは大変ありがたい。

アドビのクリエイティブはVR空間にも広がる

Substance 3D Stagerは、3Dのレイアウトやレンダリングをするアプリ。リアルタイムレイトレーシングで、マテリアルの質感や、リフレクションなどもリアルタイムで確認することができる。フォトリアリスティックな商品イメージの作成などに役に立つ。


ここでは、ごく一部しか紹介できないが、あらゆるクリエイティブシーンにわたって、何百という機能がアップデートされているので、ぜひAdobe MAXのサイトに行って、興味あるクリエイティブ分野のコンテンツをご覧いただきたい。

あなたのクリエイターとしての未来を変える新しい技術が、数多く発表されているはずだ。

Adobe MAX 2021
https://www.adobe.com/jp/max.html

 

(村上タクタ)

(最新刊)
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https://peacs.net/magazines-books/flick-1077/
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PROFILE

村上 タクタ

flick! / 編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

村上 タクタの記事一覧

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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