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「奥黒部ヒュッテ」北アルプスの山小屋完全ガイド

登山者にとって快適な山歩きを楽しむための心強い味方、山小屋。館内施設や食事、成り立ちや売店メニューなど、山小屋の膨大な情報を集約しているので、山行計画に役立つこと間違いなし!

黒部湖の最奥基地

奥黒部ヒュッテを訪れる人は決して多くはない。地図を見ると、黒部ダム湖畔の平乃小屋から渡船で対岸に渡ってから徒歩2時間の一本道、その先は赤牛岳まで急登の読売新道が待ち構えており、次の山小屋は、10時間かかってたどり着く水晶小屋だ。

そんな小屋の宿泊者のうち、いちばん多いのは水晶小屋から読売新道を下ってくる登山者だというから、この小屋のマイナーさがわかろうというもの。そのほかにも夏には上ノ廊下をめざす沢登り愛好者のほか、手付かずの渓流にイワナを求める釣り客も訪れる。

小屋ができたのは1968年の秋。黒部ダムから船で建設資材をこの奥地まで運びあげ、苦労の末に完成した。だがその翌夏には集中豪雨に襲われ、小屋の目の前まで濁流が上がってきたという。

いまでは、そのときの名残もないほどに周囲には木々が生い茂っている。近くの東沢谷には丸木橋がかかっているだけなので、雨などで水量が増えたときには状況をよく確認しておこう。

現在、小屋は立山の室堂山荘が経営している。予約や問い合わせは、室堂山荘を通して行なおう。

奥黒部ヒュッテの魅力ベスト3

携帯電話の電波も届かない黒部川の奥地に位置している奥黒部ヒュッテには、展望カフェもなければ豪華な個室もない。黒部ダム方面からその先に進むとなると読売新道か上ノ廊下しかないという奥地にあるので宿泊者も多くなく、シーズンを通じて静かな小屋だ。

そんなこの小屋が誇るのは、北アルプス一といっていい豊富な水源だ。黒部川源流・上ノ廊下から轟々と流れる水。そして20万年前の地殻変動まではこちらが黒部川の本流だったという東沢。その2本が合流する地点にほど近い立地にある。そんな立地にあるため、お風呂に洗濯機、水洗トイレと水周りはとても充実しているのだ。

取材時は晴れのち曇りといった天気だったが、乾燥室では石油ストーブをたいていたので洗濯した衣服を乾かすこともでき、一気にリフレッシュすることができた。上ノ廊下から沢を下ってやってくる人や、渓流釣りで装備が濡れてしまった人にもうれしいサービスといえる。

手付かずの自然が残る奥黒部だけに、ここをベースに周囲の自然観察をしてみるのも楽しみ方のひとつ。カモシカなどの哺乳動物はもちろん、豊かな動植物相を見ることができる。もちろん、川を覗き込めばすぐに魚が見つかるほどの清流なので、釣り好きならばイワナ釣りは外せないアクティビティだ。

No.1 お風呂&洗濯機

沢筋にあり、黒部水系の豊富な水を使用できる奥黒部ヒュッテにはもちろんお風呂あり。テント泊でも500円で入浴可能だ。さらにこの小屋ならではなのが、洗濯機も使えること。風呂の時間帯は避けるなど、ほかの宿泊者と譲りあって使おう。

No.2 森に囲まれた小屋

読売新道の直下、東沢谷と黒部川の合流地点のすぐ近くにあり、周囲は鬱蒼とした森。運がよければカモシカやニホンザルなどと出合えるが、ツキノワグマとの遭遇には注意。

No.3 きれいな水周り

脱衣所を兼ねた上写真の水場のほか、増築されたトイレ部分にも水場あり、こちらのほうがきれい。トイレ部分は外から直接入ることもでき、テント利用者と共用。

館内施設

新しくきれいな洋室もあり

増築された西側部分には、フローリングの洋室とトイレ。きれいな設備がうれしい。

救助用具も置かれる玄関

上ノ廊下や読売新道といった奥地への最前線なので、スタッフ用のヘルメットやロープも。

食堂

テレビのほかに雑誌や本も少し置かれている。憩いのスペースとしても使われているので、宿泊者同士でルート情報の交換場所として使おう。

部屋

2階の客室

客室は1階と2階それぞれにあり、2階は8畳と10畳の2部屋。窓は両方とも南向きで、一日のうち数時間ほどだけではあるが光が差し込む。

部屋は畳マットが敷かれており、1階に3室、2階に2室。うち1階の1室はフローリングだ。洗濯ひもが張ってある部屋もあり、洗濯したあとに干す場所にも困らない。部屋には電源もある。

食事

朝食

朝食は6時から。読売新道方面に向かう場合、コースタイムでも10時間超と長丁場になる。お弁当をもらって早めに出発しよう。

夕食

カツのほか、ナスのおひたし、きんぴらごぼうなど。宿泊者が渓流釣りに成功した際にはイワナをスタッフが調理してくれることも。

お土産・売店

飲み物のほか、スナック類、おつまみが充実している。行動食が不足していたら買い足すことができるが、品揃えは入荷状況による。

洗面所・トイレ

トイレは本棟に比べて一段下がった増築部分にあり、スリッパを履き替えて下りていく。水洗になっており、きれいに掃除がなされている。外から直接入る場合は土足でいいが、泥をしっかり落としてから入るように。

テント場

黒部湖方面に歩いてすぐ。地面が砂状で柔らかくペグが抜けやすいが、樹間にあるので風は防げる。

DATA
設営数:150張
利用料:1,000円/人
水場:小屋(無料)
小屋からの時間:2分
地面:砂地
トイレ:小屋のトイレを利用

「奥黒部ヒュッテ(おくくろべひゅって)」の基本情報

設備

テン場:あり
水場:あり
個室:なし
自炊室:なし
乾燥室:あり
お風呂:あり
生ビール:なし

営業期間

7月上旬〜10月中旬

電話・電波

ドコモ:通話不可
au:通話不可
ソフトバンク:通話不可
公衆電話:なし

収容人数

60人

標高

1,500m

宿泊料金

1泊2日:¥9,500
素泊まり:¥6,200
お弁当:¥800

連絡先

076-463-1228
www.murodou.co.jp/kurobe/kurobe.htm

※2018年2月現在の情報です。営業時間や定休日などは変更となる場合がございますので、お出かけ前にご確認ください。

出典

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PEAKS 編集部

PEAKS 編集部

装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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