BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • HATSUDO
  • Kyoto in Tokyo

STORE

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ
  • Bicycle Club BOX

「水晶小屋」北アルプスの山小屋完全ガイド

登山者にとって快適な山歩きを楽しむための心強い味方、山小屋。館内施設や食事、成り立ちや売店メニューなど、山小屋の膨大な情報を集約しているので、山行計画に役立つこと間違いなし!

どの登山口からも10時間以上

黒岳とも呼ばれる水晶岳への分岐点に位置する水晶小屋は、北アルプスのほぼど真ん中に位置する。そのため、裏銀座コースなどの中継地点としての宿泊者が多く、小屋はいつもさまざまな方面へ向かうひとで賑わっている。

現在の小屋は2006年に新築されたもの。風の強い稜線に位置しているので台風などの被害にしばしば遭っており、風の影響を避けるため屋根は低く造られている。一方、過酷な条件ならではのメリットもある。風力と太陽光発電で小屋の使用電力のおよそ80%をまかなうことができるのだ。

この小屋の魅力はなんといっても眺望。小屋の裏手にある水晶岳南肩(赤岳)に上がれば、雲ノ平から槍ヶ岳、野口五郎岳、水晶岳の360度の眺めが楽しめ、天気がよければ八ヶ岳や富士山まで一望できる。小屋の前からの眺めも最高だ。

この小屋の周辺はかつて薬師岳山麓の有峰集落の私有地で、戦国時代の大名・佐々成政の埋蔵金が隠されているという伝説がある。水晶岳からは実際に水晶やザクロ石の結晶が見つかっている。水晶岳周辺は、北アルプスのパワースポットのひとつといえるかもしれない。

まさに北アルプスのど真ん中!

小屋のまわりには、北アルプスの秘境がずらりと並んでいる。雲ノ平、高天原、読売新道と、冒険心をくすぐる地名ばかりだ。そして小屋の目の前には槍ヶ岳がそびえ立ち、裏銀座ルートをたどるとずっと槍ヶ岳を眺めながらの山歩きを楽しめる。

そんな北アルプスの交差点ともいえる場所にある水晶小屋。ロングルートを歩かないとたどりつけない小屋だけに、水はしっかりと補給してから小屋をたちたいと思ってしまうもの。だが稜線にあるため小屋の水源は天水(雨水)がたより。雨が降らない日が極端に続くなど、そのときの状況によっては、宿泊客が補給できる水の量に制限が設けられることもある。この場合、制限量以上の水が必要なときは、別途にミネラルウォーター(300円/ 500ml)を購入しよう。

小屋の主人の伊藤圭さんは各方面のルート情報に精通しており、とくに雲ノ平や三俣方面の小屋が親族による経営のため、このエリアには細やかな情報をもっている。小屋閉めのあとには雲ノ平や三俣山荘のスタッフとともに、現在は廃道になってしまった伊藤新道を毎年下っている。沢歩きをともなうため簡単に足を踏み入れられる道ではないが、伊藤さんが小屋にいれば新道の話を聞いてみるだけでも楽しいだろう。

水晶小屋

各方面からの登山者が集まり、北アルプスのど真ん中を体感できる小屋だ。

烏帽子岳

裏銀座ルートを進むと見えてくる尖塔状の特徴的な山。烏帽子小屋から45分。

湯俣温泉

急斜面の竹村新道を下っていくと湯俣温泉に。噴湯丘は温泉成分が堆積したもの。

赤牛岳・読売新道

北アルプス有数のロングルート、読売新道は黒部湖まで豪快に下る8時間だ。

高天原

高天原は小屋から3時間半ほど。いちばん近い温泉が高天原なんてゼータク!

雲ノ平

日本最後の秘境雲ノ平へは4時間弱。水晶小屋を基点に往復ツアーも可能な距離。

双六岳・槍ヶ岳

小屋からは硫黄尾根のむこうに槍ヶ岳が望める。ずっと槍ヶ岳を見ながら歩ける。

館内施設

玄関入口兼自炊スペース

靴置き場の上は折りたたみ式のテーブルになっており、自炊スペースとして使うことができる。

おみやげが並ぶ受付

こぢんまりとした受付。売店を兼ねており、飾られている絵ハガキなどは見るだけで楽しい。

小屋主手づくりの本棚

伊藤正一さんの著書『黒部の山賊』も並んでいる本棚は、小屋主の伊藤圭さんの手づくり。

乾燥室

資材置き場にもなっている乾燥室は、入口のすぐ横。ストーブが一台置いてあるが、限られたスペースなので譲り合って使おう。

食事

朝食

朝食は卵焼き、鮎の煮付け、茄子味噌いためにご飯、味噌汁。遠くの目的地を目指すため、お弁当をもらって出発するひとも多い。

夕食

取材時はちょうど小屋閉めの日だったが、食事は2回転した。食材をふんだんに使ったカレーが振る舞われた。もちろんおかわり自由。

お土産・売店

小屋のスタッフが染めた手ぬぐいやバンダナなど、オリジナルグッズも多数。『黒部の山賊』もここで買える。

部屋

2階部分は25畳の大部屋になっており、ふとんが敷きつめられる。天井が低いので頭上に注意。

食堂を兼ねる居間は、混雑時には寝室に。いちどに座れる人数は限られており、食事は回転制。

洗面所・トイレ

トイレはバイオ式。立ち寄り利用の場合は、協力金100円を受付に払って利用しよう。

 

水晶小屋の詳細をもっと知りたい方はこちら!

「水晶小屋(すいしょうごや)」の基本情報

設備

テント場:なし
水場:なし
個室:なし
自炊室:あり
乾燥室:あり
お風呂:なし
生ビール:なし

営業期間

7月中旬〜9月末

電話・電波

ドコモ:良好
au:通話困難な場合が多い
ソフトバンク:通話困難な場合が多い
公衆電話:なし

収容人数

30人

標高

2,900m

宿泊料金

1泊2食:11,200円
素泊まり:7,200円
お弁当:1,100円

連絡先

090-4672-8108
http://kumonodaira.net/suisho

※2018年2月現在の情報です。営業時間や定休日などは変更となる場合がございますので、お出かけ前にご確認ください。

出典

SHARE

PROFILE

PEAKS 編集部

PEAKS 編集部

装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

PEAKS 編集部の記事一覧

装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

PEAKS 編集部の記事一覧

No more pages to load