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アルプスにはじめて行く人のための鉄板ルート9選

山行中の景色をしっかり楽しみたい一方で、テント設営のベストポジションも確保したい。これからテント泊を本格的にはじめる人、テント泊がひさしぶりの人におすすめの9ルートをご紹介。

文・写真◉木村和也、栗山ちほ、辻井国裕、森山憲一、吉澤英晃
Text & Photo by Kazuya Kimura, Chiho Kuriyama, Kunihiro Tsujii, Kenichi Moriyama, Hideaki Yoshizawa
出典◉PEAKS 2020年6月号 No.127

リコメンダー紹介

ライター/吉澤英晃さん

探検部出身。はじめてのアルプスは鳳凰三山。ドキドキしながら登ったあの若い日が懐かしい。今年は剱岳周辺を歩きたいと妄想中。

編集者/木村和也さん

登山初心者向けフリーペーパー『山歩みち』の編集人を務めるほか、新潟に拠点を置き、コシヒカリBLを栽培する米農家を兼業。

ライター/森山憲一さん

登山とクライミングをメインテーマとするフリーライター。山道具が好きで、最近WEBでロングインプレッション連載がスタート。

PR会社代表/辻井国裕さん

ハイドロフラスクやガルモントのPRを手がけるPR会社・ボルシチの代表。アウトドアギアに詳しく、セレクトにも定評がある。

ライター/栗山ちほさん

長野県出身。八ヶ岳山麓育ち。幼少から自然と親しみ、夏は登山、冬やスキーやスノーボードと、通年アウトドアを楽しんでいる。

【ルート1】室堂を拠点に立山周遊縦走

一ノ越から雄山に登る途中で振り返ったところ。正面に見えている尖った山は龍王岳。眼下に見えるのが一の越山荘。

北アルプス/1泊2日<森山憲一>

3,000m超の稜線縦走が楽しめるコースとしては、国内でもっともトライしやすいコースといってもいいのではないだろうか。コース最高所の大汝山は3,015mあるが、スタート地点の室堂の標高がすでに約2,400mあるので、標高差は低山なみ。

真砂岳付近から見た立山の稜線。いちばん高く見えるのが富士ノ折立。奥に大汝山、雄山と続く。

それでも、雄山から別山にかけての稜線のスケール感と開放感はやはり3,000m超ならではの格別のものがある。周回すればコースタイムは約7時間。ワンデイで歩く人も多いコースだが、テントなら雷鳥沢にベースを張って、軽装で一周してくるのがいいだろう。

アクセス

起点となる室堂までは、富山県側の立山駅か、長野県側の扇沢から立山黒部アルペンルートを利用。夏のハイシーズン中は室堂まで3~4時間かかることもあるので注意。

マップ

 

アドバイス

コースを通じて難所といえるほどの箇所はとくにないので、アルプス初心者でも十分に歩くことができる。一ノ越から雄山までの登りはガレているのでスリップに注意。

【ルート2】テント泊ビギナーにおすすめ燕岳

北アルプスの核心部を一望できる大展望の稜線。技術、体力がついたら、その先の稜線をめざそう。

北アルプス/1泊2日<木村和也>

約4時間で大展望の稜線へ。テント場に山小屋が隣接しているので、北アルプスで初めてのテント泊に挑戦するにはおすすめの山だ。稜線上にテント場があるので、夕陽だけでなく、朝日も楽しめる点も◎。

とくに夕陽で映し出される槍ヶ岳のシルエットは、一度は眺めたい風景だ。合戦小屋でスイカ、燕山荘でケーキセットなど、山小屋のサービスを利用すればより楽しめる。

アクセス

JR大糸線穂高駅から乗り合いバスに乗り、約55分。マイカー利用の際は長野自動車道安曇野ICから約27㎞で燕岳登山者専用駐車場へ。そこから登山口までは徒歩約10分。

マップ

アドバイス

傾斜はあるが、よく整備された登山道なのでとても歩きやすい。燕岳山頂付近には奇石が立ち並び、飽きさせない。砂礫帯では花期にはコマクサも咲くので足下にも注意しよう。

【ルート3】のんびり八方尾根を満喫する唐松岳

標高2,060mにある八方池は、雪が押し流した土砂が堆積してできたもの。幻想的な色合いに癒やされる。

北アルプス/1泊2日<辻井国裕>

駐車場からリフトとゴンドラで一気に1,830m地点へ。山頂に向かう途中の、幻想的な八方池でホッとひと息つけるのもうれしい。八方屋根からは、低山では体験できない壮大な景色を拝みながら歩けるので、疲れを忘れているあいだに登りきれる。

山頂までのアプローチも比較的楽で、全体をとおして難所が少ないことも、はじめてのアルプステント泊山行におすすめ。

アクセス

JR大糸線白馬駅からバスを利用し、八方バス停下車。JR長野駅、新宿駅から特急バスも運行されている。マイカーの場合、安曇野、長野、糸魚川、各I.C.を利用。

マップ

アドバイス

山頂では剱岳や鹿島槍ヶ岳、白馬三山などの名峰を望む360度のパノラマビューを堪能できる。美しい朝焼けが見られる場所としても有名なので、ぜひ早起きを。

【ルート4】白馬岳から小蓮華山と乗鞍岳をめざす

上空へ延々と続く雪渓歩き。クレバスや落石とともに、地面からの照り返しによる日焼けにも注意しよう。

北アルプス/1泊2日<吉澤英晃>

登山口の猿倉から、白馬岳、小蓮華山、乗鞍岳を踏破する縦走路。第一関門はランドマークにもなっている白馬大雪渓の登りだ。足元が滑るので軽アイゼンが必須。ロングルートなので白馬岳頂上宿舎で一泊しよう。

翌日、長大な山稜の絶景を楽しみつつ各名峰のピークを踏む。乗鞍岳の手前にある白馬大池で休憩すれば、涼を得ながら癒やされること間違いなし! 下山にはロープウェイを利用する。

アクセス

JR大糸線白馬駅からアルピコ交通の猿倉方面行きバスを利用する。今年は7月4日~ 8月23日の毎日と、8月29日~ 10月11日の土日祝で運行を予定している。

マップ

アドバイス

白馬岳頂上宿舎のテント場は稜線上にあるので、風が強い日は要注意。下界が晴れでも稜線上は悪天候なんてこともあるので、天気予報のチェックは入念に。

【ルート5】上高地から無理なく登れる槍ヶ岳

鋭く聳える槍の穂先はいつ見てもカッコイイ!最後の急登は登頂の喜びを思い浮かべながらがんばろう。

北アルプス/2泊3日<吉澤英晃>

憧れの槍ヶ岳をめざすルートは複数あるが、初挑戦なら上高地から槍沢沿いを歩く行程がおすすめだ。水俣乗越へ向かう分岐がある大曲までの道のりは比較的平坦で歩きやすい。ただし、この先で山頂まで一気に約1,100mもの標高差を登る必要があるため、過酷な急登を覚悟しよう。

2日目の宿泊地には殺生ヒュッテか槍ヶ岳山荘が選べる。最終日、山頂へのルートは岩場になるため、滑落や落石などに注意すること。シーズン中は大勢の登山客で渋滞することも珍しくない。

アクセス

JR中央本線ほか松本駅、もしくはアルピコ鉄道上高地線新島々駅からアルピコ交通のバスを利用。今年は東京や大阪からの直行便は7月21日まで運休となっている。

マップ

アドバイス

初日は大曲の手前に位置するババ平キャンプ場に宿泊。2日目は稜線の風が強い場合は無難にカールのなかに位置する殺生ヒュッテで泊まるのがおすすめだ。

【ルート6】テントからの眺めが抜群の蝶ヶ岳

西側の槍・穂高連峰の展望はもちろんよいが、東側の富士山方面の展望もまたすばらしい。

北アルプス/1泊2日<木村和也>

槍・穂高連峰を間近に眺めることができるのが蝶ヶ岳の大きな魅力。上高地から横尾までは平坦な林道を歩くが、明神、徳沢、横尾などの要所には山小屋があり、ペース配分をしやすい。横尾から山頂までは樹林帯の急登だ。

展望に乏しい登山道だが、道中の槍見台からは遠くに槍ヶ岳を望むことができる。平坦な山頂稜線からは大展望を楽しめる。とくに朝焼けに燃える穂高連峰は圧巻である。頂稜部にはいくつか池があり、高山植物も多い。花も楽しもう。

アクセス

便利なのは、東京、大阪などから発着するさわやか信州号を利用、上高地バスターミナルで下車すること。マイカーの際は沢渡に駐車、シャトルバス利用で上高地へ。

マップ

アドバイス

早朝に上高地に到着すれば、その日のうちに山頂まで登れるが、体力に自信がなければ横尾で1泊しよう。なお、長塀尾根を登山路に選べばコースタイムを圧縮できる。

【ルート7】駒津峰から甲斐駒ヶ岳の白い山容を眺める

手前のピークが駒津峰で、奥が甲斐駒ヶ岳。右奥に見えるドーム型の塊が摩利支天だ。

北アルプス/1泊2日<吉澤英晃>

甲斐駒ヶ岳は北沢峠からめざすルートがお手軽だ。手前に聳える駒津峰から、つい見惚れてしまうほど美しい白い花崗岩の甲斐駒ヶ岳を一望できる。山頂へは、ここから一度斜面を下り、山肌を横切り右手の稜線から向かう。

ガスがかかって見えづらいが、甲斐駒ヶ岳と並ぶほど摩利支天の存在感には神々しいものがある。

下山はピストンも可能だし、双児山を経由してもいい。初日に甲斐駒ヶ岳を登り、翌日は仙丈ヶ岳をめざすプランもありだ。

アクセス

今年は広河原から北沢峠間のバスが運休しているため、伊那市からのアクセスになる。JR中央本線茅野駅からJRバスに乗り仙流荘前で下車後、乗り換えて北沢峠に向かう。

マップ

 

アドバイス

テント場は北沢峠から約10分の長衛小屋にある。受付を済ませて、テント泊装備をデポしてから出発しよう。駒津峰から甲斐駒ヶ岳方面へ下った先の尾根がやや細い。

【ルート8】気軽に行ける中央アルプス・木曽駒ヶ岳の旅

スタートから乗越浄土への登りをすぎれば道は緩やかに。中岳を越えればテント場はもう近い。

中央アルプス/1泊2日<栗山ちほ>

木曽駒ヶ岳は山麓からバスとロープウェイを乗り継いで高度をかせげ、幕営地の駒ヶ岳頂上山荘まで1時間40分と短時間で到着できる。多めに食材を持参して、手の込んだ料理をゆっくり楽しむのもおすすめ。

ロープウェイ山頂から見た千畳敷カール。左の荒々しい岩山が宝剣岳だ。

標高2,612mの千畳敷カールは夏になるとおわん型の地形に高原植物が咲き誇り、絵葉書を切り取ったような美しい景色が広がる。

アクセス

都内からの高速バスやI.C.からの路線バス、しらび平駅のバスとロープウェイの往復がセットになった「駒ヶ岳千畳敷カールきっぷ」を利用するとスムーズにアクセスできる。

マップ

アドバイス

テント場に荷物をデポして山頂周辺を周遊できることがメリット。千畳敷カールの遊歩道の途中にある剣ヶ池は、宝剣岳が逆さに映る絶好のフォトスポットなのでぜひ立ち寄ろう。

【ルート9】テント泊でも日帰り装備で登頂できる仙丈ヶ岳

仙丈ヶ岳山頂からの眺め。えぐれたカールに建つ仙丈小屋が見える。下山は山頂から南の小仙丈ヶ岳経由のルートに向かう。

南アルプス/1泊2日<栗山ちほ>

計画にゆとりを持って、初日は移動のみ。バス停から長衛小屋は10分ほどなので、食料をたっぷり持ち込んで優雅なテント泊が楽しめる。2日目は北沢峠のこもれび山荘に荷物をデポし、日帰り装備で仙丈ヶ岳にアタック。

標高3,033mの山頂のようす。

下山は山頂から小仙丈ヶ岳を経由するルートがおすすめ。見晴らしのいい稜線が続き、甲斐駒ヶ岳を眺めながら気分良く縦走できる。

アクセス

JR中央本線甲府駅からバスで広河原→北沢峠。またはJR飯田線伊那市駅からバスで高遠駅→仙流荘→北沢峠。都内から仙流荘前まで直通バスも運行している。

マップ

アドバイス

こもれび山荘の手荷物預かりサービスを利用すると便利。下山後に北沢峠でバスを待つあいだ、バス停前のこもれび山荘でカフェ&スイーツを味わうごほうびタイムも格別。

※新型コロナウイルスの影響により、最新情報に関しては山小屋・観光協会等、各所にお問い合わせください。

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