【雪山ルート別】おすすめクランポン15選！足元の装備を万全にしよう

雪山ギアをそろえていると、足元の装備はさまざまなものがあって悩みますよね。ここでは、雪山のルートを一般縦走向き・登攀向き・軽量モデル向きの３つのルートに分けて、おすすめのクランポン15選を紹介。

また、雪山登山で必要になるスノーシューやワカン、チェーンスパイクもおすすめを２つずつ紹介しています。どれも写真と特徴の解説付きなので、ぜひ足元の装備選びの参考にしてください！

詳しい「クランポンの装着方法と選び方」はこちら。

登山スタルに合ったクランポンを！装着方法は３タイプ、密着度がカギを握る選び方も解説

2022年03月02日

一般縦走向きおすすめクランポン５選

1. サレワ／アルピニスト コンビ
2. ペツル／バサック（LLU）
3. モンベル・カジタックス／LXT-12アイゼン
4. ブラックダイヤモンド／コンタクトストラップ
5. ブラックダイヤモンド／セラック クリップ

一般の雪山ルートは平爪タイプで歩行可能です。爪が短いものが歩きやすく、逆に長く飛び出るものは急斜面に強いといえます。ここでは一般縦走向きでおすすめのクランポンを５つ紹介。

ディテールカットで違いをチェックしましょう！

①サレワ／アルピニスト コンビ

つま先側にある８本の爪を波打つように立体成形することで、軽さと剛性の両立を実現しています。裏側の中央あたりにある特徴的な短い爪。これによって、凍ったルートでもスリップを回避して歩けます。

②ペツル／バサック（LLU）

つま先側のハーネスを付属する金属パーツに取り替えることで、装着方法をハイブリッドからクリップオンに変更できます。ジョイントプレートに並ぶ２列の穴のおかげで、細かいサイズ調整も可能です。

③モンベル・カジタックス／LXT-12アイゼン

一枚のクロモリ板から作られる剛性の高さが魅力的。登山靴に装着したとき、前爪がまっすぐ前を向くように設計されています。そのため、蹴り込みやすく深く刺さるクランポンです。

S/M、M/Lのサイズ展開があります。

④ブラックダイヤモンド／コンタクトストラップ

爪の長さが比較的短めの設計。これによって、地面との距離が近くなり、安定して歩くことができます。足のサイズが小さな女性だけでなく、低山の雪山ハイクやスキー登山にもおすすめです。

⑤ブラックダイヤモンド／セラック クリップ

素材のステンレスによる錆びにくさが特徴のひとつです。前から２番目の爪が前に飛び出し、幅も広く設計されています。そのため急な傾斜でも安定感を得られやすいです。斜面を横切るトラバース時のスリップも防ぎます。

登攀向きおすすめクランポン５選

1. グリベル／G14・オーマチックSP
2. クライミング・テクノロジー／ライカン セミオート
3. ブラックダイヤモンド／スナッグル トゥース
4. ペツル／サルケン（LLU）
5. カンプ・カシン／アルピニスト プロ

硬い雪壁や氷壁、岩壁などが現れる登攀要素の強いルートでは、縦爪タイプの蹴り込みやすさが有利に働きます。ここでは、登攀向きでおすすめのクランポンを５つ紹介です。

バリエーションルートを目指す人は、登攀向きのクランポンを検討してみてください！

①グリベル／G14・オーマチックSP

よりテクニカルなルートを登る場合には、前爪を２本から１本に変更できます。垂直の岩壁を登るドライツーリングにも対応可能です。さらに前爪は、より強度を高めるために熱間鍛造で作られています。

②クライミング・テクノロジー／ライカン セミオート

ほかの爪よりも大きくデザインされたフロントポイントとセカンドポイントにより、急斜面でも優れた安定感があります。鋭い前爪は刺さりがよく、傾斜のゆるいルートならアイスクライミングでも使用可能です。

③ブラックダイヤモンド／スナッグル トゥース

最大の特徴は、左右非対称のモノポイントデザイン。長く幅の広い内側の、前爪が目を引きます。岩場などで細かいフットホールドに立ちこみやすく、雪壁では平爪ならではの安定感を得ることができます。

④ペツル／サルケン（LLU）

平爪と縦爪の利点を兼ね備えるT字型の前爪によって、雪から氷まであらゆる状況に対応します。別売りではありますが、さらにモノポイントや一般縦走向きの平爪のフロントブロックを取り付けることも可能です。

⑤カンプ・カシン／アルピニスト プロ

アイスクライミング用クランポン「ブレードランナー」とおなじ、かかと側のパーツとジョイントプレートが一体化した構造。これによって、高い一体感と剛性を発揮しています。付属品で、２つの装着方法から選ぶことが可能です。

軽量モデルでおすすめのクランポン５選

1. カンプ／XLC390
2. ブラックダイヤモンド／ネーベプロ
3. ペツル／レオパードLLF
4. グリベル／エアーテック ライト・ニューマチック
5. ブルーアイス／ハーファング クランポン

軽量モデルのクランポンは、バックカントリーや雪渓での使用を想定したモデルが多いです。軽さを意識してアルミニウムを採用したモデルが増えます。ここでは軽量モデルでおすすめのクランポンを５つ紹介。

岩場での使用は控えるなど扱いには注意が必要になりますが、軽いクランポンを探している人はぜひ参考にしてみてください！

①カンプ／XLC390

軽量モデルには10本爪クランポンが多いなか、こちらは12本爪タイプです。それでも約490gという圧倒的な軽さを叩き出しています。クリップオンタイプは前後にコバがあるスキーブーツにも装着可能です。

②ブラックダイヤモンド／ネーベプロ

アルパインクライミングのアプローチやバックカントリーでの使用を想定した10本爪タイプです。つま先の広いスキーブーツにも装着できるように、フロントにワイドサイズのパーツを標準装備しています。

③ペツル／レオパードLLF

素材にアルミニウムを採用。また、金属製のジョイントプレートの代わりに、高弾性ポリエチレン製のコードを使う連結システムも開発しています。手の平に収まるコンパクトな収納サイズも魅力的です。

④グリベル／エアーテック ライト・ニューマチック

バックカントリースキーなど、荷物の軽量化を意識するアクティビティ用に誕生。強度の高いアルミニウムを使い、軽さを実現しています。ワイドニュークラシックはスノーボードブーツにも対応します。

⑤ブルーアイス／ハーファング クランポン

軽量クランポンの新たな地平を切り開くニューモデルです。超高分子量ポリエチレンテープとかかと側のアルミニウム製のブロックで軽量化を図っています。また、フロントポイントはクロモリ鋼で強度が高いのもポイントです。

雪山登山で使いやすい！山岳用スノーシュー２選

スノーシューは用途によって、山岳・ハイキング・ランニング用の大きく３つに分かれます。ここでは雪山登山で使いやすい山岳用を２つ紹介。

• MSR／ライトニングアッセント
• アトラス／ヘリウム MTN 26

グリップ力に影響する、フレームとビンディングの裏にデザインされた爪の形は必見です。また、装着方法の違いにも注目して比較してみてください！

MSR／ライトニングアッセント

山岳シーンで圧倒的な支持を得るMSRのフラッグシップモデルです。金属フレームによる360度のグリップ性能と、２列に横たわるブレードのおかげでトラバースにも強い優れた登攀能力を発揮します。

アトラス／ヘリウム MTN 26

圧倒的な軽さで脚光を浴びた超軽量モデルです。グリップ力も申し分ありません。靴に装着するビンディングにBOAフィットシステムを採用することで、均一なフィット感と素早い着脱を可能にしています。

フラットで蹴り込みやすい！ワカン２選

ワカンのなかには前方が反り上がるものもありますが、ここではおすすめの蹴り込みやすいフラットタイプを２つ紹介します。

• マジックマウンテン／ラッセルEVO
• エキスパートオブジャパン／HSスノーシューズL（F）

ワカンを選ぶポイントはふたつ。ひとつは重量で、軽さは大きなアドバンテージになります。もうひとつは装着方法で、おなじストラップでも違いがある点に注目してみてください！

マジックマウンテン／ラッセルEVO

登山靴を乗せる２本のストラップをポリウレタンでコーディングすることで、雪の付着を軽減化。また、従来のストラップを交差させる装着方法を見直し、つま先と足首を絞めるシンプルな方法を採用しています。

エキスパートオブジャパン／HSスノーシューズL（F）

本体のフレームはアルミニウム製で、両サイドの爪は強度の高いステンレスでできています。ストラップを交差させる装着方法ですが、注目すべきは圧倒的な軽さです。

価格違いで、約３cm短いMサイズも展開しています。

雪山用の登山靴もOK！チェーンスパイク２選

チェーンスパイクを雪山で使うときは、４シーズン用の登山靴に装着できるか確かめましょう。手持ちのものが靴に対してサイズが小さかったら、買い替えが必要になります。ここでは雪山用の登山靴にも使えるチェーンスパイクを２つ紹介。

• スノーライン／チェーンセンプロ
• ブラックダイヤモンド／アクセススパイク トラクションディバイス

形は似ていますが、それぞれのモデルに個性があります。ぜひ違いをチェックしてみてください！

スノーライン／チェーンセンプロ

付属するベルクロストラップを足の甲に取り付けることで、横ずれ現象を回避できます。下山時のグリップ力を向上させるため、かかと側の爪が長く設計されています。

ブラックダイヤモンド／アクセススパイク トラクションディバイス

抜群に軽い軽量モデルです。かかと側にデザインしたループによって脱ぎ履きしやすく、絶妙な爪の長さで地面との距離が生まれません。普段どおり軽快に履くことができます。

雪山登山の計画に合わせてアイテムを選ぼう

雪山のルートを３つに分けておすすめのクランポンを紹介してきましたが、いかがでしたか？登山する雪山のルートに合わせて、必要な機能と使いやすさを見極めてアイテムを選びましょう。

また、今回はスノーシューやワカン、チェーンスパイクも紹介しました。より安全で安定した歩行をするためにも必要な装備をリストアップし、予算と相談しながらそろえていってくださいね！