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嫌なニオイや汚れがこびり付く前に!バックパックのお手入れ方法|山道具メンテナンス

地面に置いたり、雨で濡れたり、汗を吸ったりと、さまざまな汚れが付着するうえ、内部は食料や衣類によって、気づくと不穏なニオイが漂いがちなバックパック。そうなる前に、使用後は毎回ケアし、シーズン終わりには丸ごと洗ってしまおう。

文◉栗山ちほ
イラスト◉マイコペリー

使用後に毎回すること

ドロ汚れやニオイをとる

汚れたまま放置すると、生地の劣化を早める原因に。だから使用後は毎回、汚れを落とす習慣をつけておこう。ドロがこびりつくなど汚れがひどい場合は、ブラシやスポンジに水をつけてこすり落とすのがベターだ。バックパックの素材によっては生地を傷めてしまうので、ブラシはやわらかめをチョイス。細かい部分は歯ブラシを使うと落としやすい。汗などのニオイが気になる場合は、ざっと水で洗い流すか消臭スプレーを吹きかけ、乾かしてから保管しよう。

吊るして乾かす

湿った状態で長く放置すると生地が傷み、ニオイも出る。すみやかに乾かすために、干す際は荷物をすべて出したうえ、中に水がたまらないように逆さにしてハンガーなどに吊るしておこう。パッド部分など水を含みやすいところは水を押し出し、雨ブタやポケットなどのジッパーは開け、収納されているレインカバーやストラップがあればすべて出す。また、天日干しは紫外線で生地が色褪せたり傷んだりするため、できれば風通しのよい場所で陰干しがいい。

シーズン終わりや区切り目にすること

バスタブで丸洗い

1 . 押し洗いをする

しばらく使用しない場合は、そのタイミングでバックパックを丸洗いしてしまおう。バスタブにぬるま湯をためて洗剤を混ぜ、全体的に押し洗いする。できれば生地を傷める成分が入っていないアウトドア用洗剤がいいが、洗濯用洗剤でも可。その場合は少し薄めにするか、すすぎを念入りにする。バックパックのストラップはすべて緩め、雨ブタやウエストベルト、ショルダーハーネス、背面パネルなどは外して別洗いを。ただし、背面パネルがプラスチックの場合やアルミステイのみなら水で流してふき取る程度で問題なし。洗う際に、パーツに破損がないか、生地やストラップに傷みやほつれがないかなどの不具合もチェックしよう。

2. 乾かす

押し洗いのあと、しばらく浸けたままにしてから水を抜き、また湯をためてすすぎをする。汚れた水や洗剤が出なくなったら風呂場にしばらく吊るし、水が滴らなくなったらバスタオルなどで水分を拭き取り、風通しの良い場所で逆さの状態で陰干しする。

3 .仕上げ

バックパックが完全に乾いたら、全体的に撥水スプレーをかけて撥水性をよみがえらせる。スプレーは屋外で使い、吸い込んでしまわないように風向きを考え、火気にも注意すること。商品の注意書きにそって安全に配慮しながら使用するのが原則だ。

注意点

踏み洗いするならプラスチックパーツを踏んで割らないよう注意。汚れがひどかったり、一度に複数のパックを洗う場合は湯の量は多めが◎。

保管方法

風通しの良い日陰に吊るしておく

床や棚に平置きで保管すると接地面が結露で濡れてしまう可能性があるため、ハンガーなどに吊るしたほうがいい。保管時は逆さに吊るさなくてもOK。できるだけ暑さや湿気、紫外線が避けられる場所が理想的だ。洋服といっしょにラックに掛けておく場合は、パックの中に乾燥剤を詰めて内部に湿気がこもらないようにしておきたい。また、倉庫に保管するなら夏場に熱がこもりにくい環境が望ましい。

教えてくれた人

アウトドアショップ ヨシキ&P2
吉野時男さん

登山初心者からクライミングやBCスキーを楽しむコアなユーザーまで、幅広い層から人気のヨシキ&P2のスタッフ。あらゆる楽しみ方で年中山に通っている。

※この記事はPEAKS[2022年4月号 No.149]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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