お湯だけで美味しく食べられる! 乾燥食材オンリーレシピ対決!【前編】
PEAKS 編集部
- 2022年11月10日
食の軽量化をするなら乾燥食材を使えばOK。でも味気ない、飽きる、ワンパターンの残念な食事になりがち……。そこで本特集では料理上手4人に乾燥食材だけのレシピを発注。「これは本当に乾燥食材だけ?」と驚くレシピばかり。さらに乾燥食材使いの達人が愛用する食材、乾燥食材作り&調理に便利なギアもご紹介。
編集◉PEAKS編集部
文◉池田 圭、高橋典孝、中島英摩、藤原祥弘、福瀧智子
写真◉熊原美惠
さかいやスポーツ/高橋典孝さんのおすすめレシピ
「シンプルだけど質素になりすぎないように。食べてテンションが上がるよう美味しさも重視」
一時期ファストパッキングを突き詰めすぎて食事が無味乾燥なものに。そんな状態に危機感を覚え、食事は楽しいと感じられるものにしなければと反省。とはいえ食後の山行に響かない、膨満感がない、食べ疲れしない献立を考えています。あとは調味料、出汁になる食材をちょっと奮発していいものを購入するのがポイントです!
▼持って行くギア
フライパンはアルミ。持ち手は多少重量があっても大きいほうが調理しやすい。モンベルのコジーは自立するし保温性抜群の優秀ギア。チタンマグのフタはアルミ板で自作したもの。
密閉袋でつくるオリジナル五目ごはん
材料
・アルファ米(白飯)…1袋
・塩昆布…………………適量
・ごま……………………適量
・ほんだし………………5g
・貝ひも…………………適量
・乾燥三つ葉……………適量
作り方
1.材料をすべて密閉袋に入れる。
2.①のなかに、火からおろしたお湯を180ml入れ、コジーに入れて蒸らす。
持ち運び時
アルファ米も袋から出してしまってあらかじめ具材とミックスさせて持っていく。このほうがごはんの量も山行に応じて調整しやすい。
調理ポイント
密閉保存袋での調理の場合、沸騰したら火からおろし、ひと息置いてから湯を注ぐようにする。コジーに入れた状態で食べれば温かい。
腹持ちが良く美味しい健康カレー
材料
・ウルトラランチのマサラベース…1袋
・高野豆腐(細切りタイプ)……20 〜30g
作り方
1.フライパンに適量の水を張り、高野豆腐を戻しながら温める。
2.①にマサラベースを加えて加熱しながら和える。
持ち運び時
究極のシンプル飯。マサラベースは外袋から出しただけで購入時そのままの状態。高野豆腐も軽いので多めに持っていっても問題ない。
調理ポイント
フライパンに水と高野豆腐を入れてしばらく置いて戻すのがおすすめ。テント場に着く前の休憩時に袋に水を入れておいてもOK。
ライター/中島英摩さんのおすすめレシピ
「満足度を上げるポイントはお出汁。好物を山でも再現するべく奮闘中!」
私の山ごはんの最近のブームは和食。疲れた身体にお出汁の味って沁みるんですよね。山では食事の充実は優先度高め。質素にならないようジューシーさと食感重視、見た目も大事! 家や店で食べる好物をどうやったら山で再現できるか考えています。日常的な買い物でも、スーパーやコンビニ食材に目を光らせています!
▼持って行くギア
湯戻しだけならチタン製の軽量なクッカーを選択。粉々になりやすい乾燥食材は無印良品のスクリュー型の容器がクッカーにシンデレラフィット! お皿としても使えて便利。
やさしい味のどんぶり・衣笠丼
材料
・アルファ米(白飯)…………1袋
・おだしがしみたきざみあげ…20g
・フリーズドライのかきたまスープ……2袋
・きざみのり………………………………適量
作り方
1.アルファ米を通常どおり作る。
2.アルファ米ができあがる1分前に密閉袋にきざみあげ、かきたまスープの順に入れて上からお湯120〜130mlを注ぎ、汁気をおあげに吸わせながら混ぜる。
3.②を器に盛った白飯にかけ、きざみのりをトッピングしたら完成!
持ち運び時
アルファ米や乾燥スープは、温めOKの密閉袋に入れて軽量化&コンパクトに。袋にお湯の量を書き入れておくのがおすすめ!
調理ポイント
どんぶりの具を作る際、密閉袋にそのままお湯を入れて調理すれば、できあがった白飯を盛った上にかけることができて見栄えも良い!
ほうれん草とおあげのみぞれおひたし
あげに出汁の味がかなりついているので、ほかの調味料いらず!
材料
・フリーズドライ大根おろし…1袋
・おだしがきいたきざみあげ…20g
・乾燥ホウレンソウ……………10g
・七味……………………………適量
作り方
1.ホウレンソウを器に入れて、全体が浸るくらいのお湯を入れて5分待つ。
2.ホウレンソウが湯戻しできたらきざみあげを入れて、水分を吸わせるようにして混ぜる。
3.大根おろしを水30mlで戻す。
4.②に戻した大根おろしをトッピングして、七味を彩りよくふりかける。
持ち運び時
必要な量に合ったサイズの密閉袋に入れる。乾燥野菜ときざみあげは湯戻しの時間が異なり、調理のタイミングが違うので別々にする。
調理ポイント
最後に添える大根おろしはあらかじめ崩して入れた密閉袋そのままで調理。水で戻るタイプなら、耐熱タイプの袋でなくてもOK!
ほどよい塩気がクセになるそら豆ごはん
材料
・そら豆のスナック菓子…1袋
・黒ゴマ……………………適量
・塩…………………………適量
・アルファ米(白飯)……1袋
作り方
1.アルファ米の袋にそら豆スナックを入れて、豆をくずさないように気をつけつつ混ぜる。
2.パッケージどおりの湯量より少しだけ多めにお湯を入れて、規定時間蒸らす。
3.器に盛り、好みで塩を足しつつ、豆をくずさないようにさっくり混ぜる。
4.黒ゴマと塩をお好みでふりかけて完成!
持ち運び時
こちらも温めOKの密閉袋に入れる。豆のスナックは崩れやすいので、ゴマや塩など調味料と共にタッパーなど固い容器に入れる。
調理ポイント
アルファ米は湯戻しのときに具が片寄りがちなので、容器に移してそら豆をつぶさないようにさっくり混ぜるとふんわりできあがる。
※この記事はPEAKS[2021年5月号 No.138]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
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PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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