山道具、どう収納する?日々の経験と工夫こそ収納上手への近道!みんなのパッキング術【総合パッキング編】
PEAKS 編集部
- 2023年02月27日
パッキングこそ十人十色。持っているギアが違えばベストなパッキングは変わってくるし、登山スタイルや容量にも左右されるだろう。では、どんなパッキングがアナタにとってベストですか?スタッフバッグの活用術、食材収納、クッカー収納など、こだわりのノウハウを聞いてみました!
編集・文◉PEAKS編集部
写真◉後藤武久、柏木ゆり
【50ℓ・2泊3日テント泊】ライター/中島英摩さん
寝袋や保温着はスタッフバッグに入れず、そのまま押し込んで形を形成!
縦走用パックはシンプルなバケツ型タイプが好みで、パッキングは工夫が必要。パックと同等サイズのパックライナーで全体の防水対策をし、マットは背面に畳んで入れ、寝袋はあえてスタッフバッグにまとめずそのままクシャクシャとパックの中へ。クッカー類など硬いものをその中に埋めるように入れ、最後に防寒具で隙間を埋めるとキレイにまとまります。柔らかいもので包み込めば、見た目がよいだけでなくギアを保護でき、パックの仕上がりに凸凹や歪みがないのでバランスよく歩けます。
- 【上部】動的保温着。パックのフロント部分に滑り込ませるように収納。バックパックの形づくりや緩衝材にもなる
- 【中】保温着は上と同じくパックのフロント部分に収納。パッキングの表面をキレイに形づくることができる
- 【下部】スリーピングバッグはパックのいちばん下にそのまま入れる。上部の荷物の重みでコンプレッションされる
左側面
右側面
FRONT
▲バックパックの上部から見た図。 パックライナーとマットの間にサンダルを挟む
BACK
ウォーターボトルをショルダーハーネスの両サイドに入れていつでも水分補給
【35ℓ・2泊3日テント泊】ハイカーズデポ店主/土屋智哉さん
濡れモノは外付けポケット、水と食料以外はパックライナーへ
クローズドセルマットを筒状にしてバックパックに収納、その内側に大きめのパックライナーを入れて荷物をパッキング。道具の小分けはおおまかな状況ごとにすると探したりしまったりが手早くできます。個別に圧縮せず、 バックパックに詰めるときにギュっと上から押し込むことで無駄なスペースを潰し、荷物も圧縮しています。雨具やタープなど濡れ物はフロントの大きなメッシュポケットで乾燥まで管理。ULのセオリーに徹しています。
- 食料バッグは最上部へ
- ウォーターキャリーはパックライナーの外側
- ヘッドランプやアメニティなどの小物類入れ
- ファーストエイド&エマージェンシーキッド
- クッカーセット
- 着替えセット。濡れたときや下山後用に
- 充電バッテリーなどの電子機器セット
- 就寝用保温着などのセット
- 寝袋
- パックライナー。食料とウォーターキャリー以外すべて収納する
- スリーピングマットでパックライナーの外側をぐるっと一周巻き込んで収納。バックパックの形成にも使用
FRONT
▲濡れがち・汚れがちなテントとペグセット、レインウエアは外付けポケットへ
BACK
サイドポケットには行動中に摂取できるようにウォーターボトルや行動食を収納している
【30ℓ・1泊2日小屋泊】山好き・道具好きライター/ポンチョさん
“あれ、どこいった!?”をなくすために使用シーンを想定してパッキング
暗くなってきたからライトを取り出そうと、小物を入れたスタッフバッグ内を探したけれど、見つからない。あれ、どこいった!? とバックパックからすべての荷物を出したけれど、ない……頭を抱え、雨蓋のポケットの奥に手を入れたら「!!」。先を見越して、取り出しやすいところに収納していたのでした!以来、無意識のうちに先を見越してパッキングしていた自分に倣って、すべての道具は、使う順番、シーンを想定してパッキングするようになりました。
- 貴重品はサコッシュへ。山小屋到着後、すぐに支払えるように
- 食料バッグ
- 移動途中に楽しむハンモック
- レインウエア。雨の可能性が高いときは上部に収納
- 突然の便意にトイレセット
- 山小屋で使うシーツ。ハンモックをシーツ替わりにできるので、持っていかないこともある
- 山中での着替え、脱いだものを収納するスタッフバッグ
- 下山後の温泉セット。着替えやタオルを防水スタッフバッグに収納
FRONT
▲トップリッドに収納
- カメラのバッテリー、レンズ
- 休憩時に食べるための行動食
- テーピング、アウトドアテープ、キンカンセット
- ウインドシェル
- 地図
▲サンダルはトップリッドとバックパック本体の間に収納。休憩時やハンモックで寝るときに
BACK
- スマートフォンは行動中に撮影、地図アプリとして使用するので取り出しやすいショルダーポケットへ
- 【右】移動しながら食べるための行動食。ドライフルーツ+ミックスナッツ
- 【左】行動時移動しながら飲むためのソフトボトル
※この記事はPEAKS[2021年6月号 No.139]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
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PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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