スタイルサンプル【case.03】/ファストパッキングのマイスタイル
PEAKS 編集部
- 2023年03月02日
ファストパッキングのための装備の軽量化といっても、好み、体力、行く場所などによって、その方向性は大きく異なります。
スタイルサンプルとして、普段からファストパッキングに親しんでいる3人の装備、おすすめルートをご紹介します。
編集・文◉PEAKS編集部
写真◉矢島慎一、石田啓介(ルート)
▼case.01・02はこちらもチェック
CASE.03 ヨシキ&P2 スタッフ/吉野時男さん
荷物が少なく見えるが、それもそのはず。寝袋、クッキングツールをあえて省いている。「夏山、なおかつ慣れているからこそできるのですが、寝袋はなしでインシュレーションの上下を着込み、ヴィヴィに入って寝ます。あと食事は水で戻すドライフードに絞れば、クッカーやバーナーがなくても大丈夫です。これは極端なケースですが、削る際はここまで減らすこともあるということで。ちなみに写真にはないですがヘルメットは常時着用しています」
- 容量25ℓのウルトラスパイアのエピックXT。本体生地にはダイニーマを使用した生地が使われており耐久性が高い。
- 非常用、下山用に防水バッグに入れておく着替えのシャツとショートパンツ。
- パタゴニアのナノエア・ジャケット。保温ウエアは停滞時にも行動時にも使えるアクティブインシュレーションを愛用している。
- ファイントラックのポリゴン2ULパンツ。こちらも冷え込む朝などは行動中に着用することも。
- マットはニーモのテンサーインシュレーテッド20M。長さは160㎝で足りない部分にバックパックを敷く。
- SOLのエスケープライトヴィヴィ。
- ファイントラックのツエルト2ロング。
- シナノのトレランポール。行動中はあまりポールを使わないが、ツエルト設営時に使用。
- エバニューのウォーターキャリー。
- キャメルバックのボトル。
- ブラックダイヤモンドのストーム。夜明け前から行動するので、高照度モデルをチョイス。
- コンパス。
- ファーストエイド&エマージェンシーキット。人を連れて行くこともあるので、基本的なアイテムだけでなく包帯やサムスプリントなども携行。
- パタゴニアのウインドシェル。生地に適度な厚みがあり、耐久性が高め。
- 軽量レインジャケットの定番モデル、モンテインのミニマスジャケット。
- レインパンツはパタゴニアのトレントシェル3L・パンツ
【GEAR】スポルティバ/ウルトララプターⅡミッド GTX
今季新登場した、定番トレランシューズ、ウルトララプターの防水&ミッドカットモデル。ソールが適度にやわらかいので、長く歩き続けてもストレスになりにくい。
【ROUTE】後立山連峰(総距離:約66km/2泊3日)
扇沢から親不知まで、名だたる山々を大縦走
爺ヶ岳を皮切りに数々の後立山連峰の名山を踏破し、栂海新道を経て日本海へと至る大縦走。この超ハードルートに挑むとしたら、健脚であることは大前提だ。「たしかな体力があり、なおかつ豊富な岩稜歩きの経験も必要です。ちょっとキツめですが、横目に立山や剱岳、振り返れば後立山連峰や表銀座、裏銀座の山々が望めるすばらしい稜線ハイクが楽しめます。ゴールは日本海。海に飛び込めば一気に疲れも吹き飛びます」
■ACCESS
扇沢までは信濃大町駅か長野駅からバスでアクセス。親不知での下山後は親不知駅まで国道を歩けば1時間程度だが、一部歩道がない箇所もありタクシーを利用するのが無難。
■ADVICE
稜線上で水の補給ポイントが少ないので、つねに3 〜4ℓ程度の水を持っておくのがベター。唐松岳の先の不帰嶮など岩場の難所もあるので、岩稜歩きの経験をしっかり積んでおくこと。
※この記事はPEAKS[2021年6月号 No.139]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
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PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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