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ハイカーのための ファストパッキング 入門。“早歩き”で長く、遠くの山々へ。

気が付けば、ファストパッキング=山を走る、というイメージが定着した感がある昨今。だが、走るというのはオプションのひとつであり、トータルで速く移動すれば、それはもうファストパッキングです。
今回は “早歩き”で、ハイカー代表の編集部員・カトウがファストパッキングに挑戦!

編集・文◉PEAKS編集部
写真◉宇佐美博之、高橋郁子

装備見直し講座。無理しすぎない軽量化で、もっと快適に!

長く、速く歩くためにまずできることといえば、装備の軽量化。手持ちの装備を背に、編集部・カトウはカモシカスポーツへと向かった。

【教えてくれた人】カモシカスポーツ 山の店・本店/茂垣亮馬さん
インテリ風の見た目とは裏腹に、暇があれば山へと向かうガチ山男。立山BCで強烈な日焼けをしてしまい、今号企画のリアル山行では違った風貌に……。

【教わった人】小誌編集部員/カトウ
入社10カ月、新人という肩書がそろそろ似合わなくなってきた山好き女子。入社してから蓄えた8㎏という大いなるハンデを、お金で少しでも減らしたい。

カトウの装備

バックパックはパタゴニアのアセンジョニストを愛用。45ℓの容量にすべて収まるだけあり、もともとあまり無駄な装備はない。バックパックの中で一番重たい装備はテント。普段は快適に使っているライペンのトレックライズ1(1,460g)だが、ファストパッキングに向けては軽量モデルにチェンジ。着替え(バックパック右の花柄のスタッフバッグ)、レインウエア(その右の黒いバッグ)、3シーズン用の寝袋(その右のグレーのバッグ)なども過不足なく、あとはクッカーとマットのみを入れ替えることに。ベースウエイトには関係ないが、シューズは愛用しているアプローチ系のモンチュラ・ヤルテクノGTXのままでもバランス良しとの判断でそのままに。

ある晴れた日、東京・高田馬場にて――。

茂垣「ようこそ~。今日はどれくらい装備を軽くできるでしょうかね?」

カトウ「カギになるのはテントだと思うんです。いま使ってるダブルウォールのテントは1.5㎏近くあるんですが、おすすめの軽量モデルはありますか?」

茂垣「ずばりクロスオーバードーム〈2G〉です! ポールも含めて630gしかないので、これだけで800gちょっと軽量化できますよ。自立式ツエルトなので扱いには慣れが必要ですが、スリーブにポールを通すタイプのクロスポール構造なので設営と撤収が簡単です」

カトウ「前室はないけど、広さは十分だし良さそうかも。あとはどれくらい結露するか、使ってみてチェックかな……」

茂垣「カトウさんがいま使ってるテントと比べると、収納サイズもこれだけ違うんです。相当パッキングに余裕ができると思いますよ」

茂垣「テント以外で気になるのはクッカーですね。大きめの鍋がふたつセットになったアルミ製クッカーセットを持ってますが、実際にはどう使ってます?」

カトウ「お湯を沸かすか、パスタを茹でるくらいしか使ってないかな……。もしかしてクッカーはひとつでも困らないかも? ガスカートリッジも250サイズはいらなかったり?」

茂垣「それならチタンクッカーひとつで十分です! パスタを作るのであれば、調理しやすい広口が良さそうですね。あと、ガスカートリッジも1泊なら110サイズで足りますよ!」

アルミクッカーセットは471g。ちょっと重たい……。

チタンクッカーは92g。これだけで379gの減量に成功!

カトウ「他に軽量化できるものってあります? 3シーズン用の寝袋は薄くしたくないし、防寒着も多くはないかなと。あっ、マットはセルフインフレータブルなので、エアー式に変えるのはどうでしょう?空気を入れるのが少し面倒そうですが……」

茂垣「最近のエアー式マットはポンプバッグで簡単に空気が入れられるんです。重量は200g減と極端には変わらないですが、収納サイズがひと回り小さくなりますし、厚みがあるから寝心地もいいですよ」

カトウ「ホント、ふかふかして気持ちいいですね! 地面の凹凸も気にならないからよく寝られそう。どのマットも良さそうですが、一番厚くて寝心地が良さそうなシートゥサミットのこの商品にします!」

カトウ「アイテムを入れ替えたらバックパックがスカスカになっちゃった! 食事と水を入れたらいつもパンパンになっちゃうけど、これだったらすっきりパッキングできそう――」

茂垣「せっかく軽くなったんだから、効果を感じてもらうためにも来週は長くてキツめのルートに行きますよ。37㎞の大菩薩連嶺縦走、しっかり付いてきてくださいね!」

まずは装備を軽量化

ファストパッキング未経験、でも挑戦してみたいと考えたカトウは、普段からファストパッキングを楽しんでいるというカモシカスポーツの茂垣亮馬さんを訪ねた。

「トレイルランナーじゃないので、早歩きで結果的にファストパッキングになっている感じですかね。こういうのでよかったら、道具選びも、実際の山行まで、なんでもお手伝いしますよ!」

そんな言葉に甘え、まずは装備を軽量化。持ってきた普段の山道具を広げ、変えられるものを判断してもらう。
「大きいのはテント、あとはクッカーとマットも変えてもいいかもしれないですね。もともと装備が軽めなので劇的には変わらないかもしれないですが、積み重ねれば、ある程度は削れると思います」

茂垣さんは代替候補のアイテムをまとめてカトウに見せ、ひとつずつていねいに説明し始めた。
「なるほど、提案してくれた3つのアイテムを変えたら合計で1・5㎏も軽くなりますね! これだったらいつもよりラクに歩けそうな気がします。で、装備を変えてどの山を歩きましょうか?」
「いまの時期だったら、奥秩父とか大菩薩連嶺がいいかもしれないですね。歩きごたえのある超ロングルートを考えておきます。覚悟しておいてくださいね」
と、軽くなった装備で挑むカトウのファストパッキングチャレンジ。果たして、笑顔で締めくくれるのか……。

入れ替える装備

ヘリテイジ/クロスオーバードーム〈2G〉

昨年さらなる軽量化を果たしたヘリテイジ定番の自立式ツエルト。クロスポール構造ですばやく設営、撤収が可能。リニューアルに際し生地が変わり、以前より結露しにくくなりました。

  • ¥48,400
  • 最小重量:630g
  • 収容人数:1人
  • サイズ:長辺210cm×短辺100×高さ105cm

 

エバニュー/チタンウルトラライトクッカー1RED

0.3㎜厚で超軽量に仕上げられたエバニューのチタンウルトラライトクッカー。シリーズのなかでも浅めで口が広いこのモデルは積極的に調理をしたい人でも使いやすいです。

  • ¥4,730
  • 容量:600㎖
  • 収納サイズ:12.4×H5.2cm
  • 重量:95g

 

シートゥサミット/イーサーライトXTマット スモール

10㎝の厚みがありながらも168㎝のスモールサイズで重さは370g。内部の気室が細かく仕切られており、荷重が掛かっても別の気室が膨らんだり、たわんだりすることがありません。

 

カモシカスポーツ 山の店・本店

老舗の登山用品店ながら、軽量化を意識した最新ギアも豊富。ファストパッキングにピッタリなヘリテイジのテント&シェルターは全種類展開している。

  • TEL.03-3232-1121
  • 営業時間:平日11:00 〜20:00、土日祝11:00 〜19:00 ※現在、
  • 新型コロナウイルス感染拡大予防のため平日の営業は19:30まで。
  • 定休日:年末年始(不定休あり)

 

【前編】総距離37㎞、越えるピークは12座。ロング&ハードな1泊2日の大縦走。「大菩薩連嶺北南ファストトリップ」

【前編】総距離37㎞、越えるピークは12座。ロング&ハードな1泊2日の大縦走。「大菩薩連嶺北南ファストトリップ」

2023年02月28日


【後編】総距離37㎞、越えるピークは12座。ロング&ハードな1泊2日の大縦走。「大菩薩連嶺北南ファストトリップ」

【後編】総距離37㎞、越えるピークは12座。ロング&ハードな1泊2日の大縦走。「大菩薩連嶺北南ファストトリップ」

2023年02月28日

 

※この記事はPEAKS[2021年6月号 No.139]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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