ランだけでなくデイハイクにもマッチ！アークテリクスのノーバンパックが復活

PEAKS 編集部

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レースをめざすだけではなく、もっと自由に、よりスピーディに山々を駆けりたい。
それが、アークテリクスが考えるアドベンチャーランニングの世界。
フィールドで積み重ねた5年間の成果を結集した山岳ランモデルが再登場する。

編集◉PEAKS編集部
文◉寺倉力
写真◉熊原美惠

スピーディに山々を駆けめぐるアドベンチャーランモデル。

「ノーバン」とはアークテリクス本社があるカナダBC州ノースバンクーバーの略称で、山岳地帯でランニングを楽しむためのウエアやシューズにその名が与えられてきた。そして今回5年ぶりに復活した山岳ランニング用パックが
「ノーバン14ベスト」だ。

一般的にはトレイルランニングのカテゴリーだが、アークテリクスでは「トレラン＝レース」ではなく、もっと山を自由に駆けることを想定している。必要最小限の装備と、走ることを想定した機能的なウエアとシューズで、より速く、より遠くの山へとスピーディに駆け抜ける。いわゆるトレイルランニングはもちろん、フリークライミングを加えたスクランブリングや、岩稜や氷雪壁でのテクニカルなスピードハイクなども含まれている。

実際、この「ノーバン14ベスト」はどこからどう見てもトレイルランニング用パックに見えるが、驚くことにヘルメット外付け用ループとふたつのアイスアックスホルダーが装備されている。ここだけをとってみても、このパックの守備範囲の広さがわかるというもの。現実的にそれらを使うかどうかは別として、多用途に使える選択肢
が用意されているところが、ひとつの大きな特徴だ。

デザイン面でいえば、まるでベストを着るように上体にフィットするベスト型ショルダーハーネスと、腰ではなく背中上部の肩甲骨周辺で背負う荷重バランスは、トレイルランニングパックの定番的テクノロジー。上体にしっかりフィットすることで走る際の揺れを防ぎつつ、腰回りがフリーになることで軽快な動きを損なわないというメリットがある。

ちなみに、上部に丸みと厚みを集約させたパックデザインは、エアリオスシリーズをはじめとした最近のアークテリクスバックパックに共通する考え方で、高い次元でのバランスを考慮したものだ。

ノーバンには以前もランニング用バックパックがリリースされていたが、そこから再登場まで5年も時間が空いた理由は、納得いくまでフィールドテストを繰り返した結果だという。また、その間に新たな素材や進化したパーツの採用が可能になったことで、より完成度を高めての復活になった。

本体の容量は14Lだが、500mlフラスク2本のほかに4つに区分けされた大型メッシュポケットを含めれば、ワンデイの山行に十分な容量になる。だから場合によっては、日帰りの低山ハイクで背負っても軽快だし、超軽量なフレームレスデザインなので、テント泊や山小屋泊に持参するサミットパックとしても便利に使えるはず。ランニングに限定することなく、この優れたパックをどう使うかは自由なのだ。