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登山系YouTuber高倉さんが聞く!「ココヘリ」の新サービスとは?

2023年6月、捜索救助サービスを実施する「ココヘリ」が、共済的なサービスで実績のある「ジロー」と一体化し、新たなサービスを開始しました。登山系YouTuber高倉悠祐さんが、「ココヘリ」最新情報と新サービスの具体的な内容を追求解明します。

◉文 山本晃市
◉写真提供 高倉悠祐

高倉悠祐(たかくら・ゆうすけ)
世界中を旅する流浪のロングトレイルハイカー。チャンネル登録者数5万人越えの人気登山系YouTuber。元登山店員の知識と経験を活かし、山・アウトドアフィールドにおけるさまざまな疑問を解決し、多彩な楽しみ方を提案する。初心者向けのわかりやすい内容からベテラン好みのコアなテーマまで、アウトドア・山のさまざまな魅力を発信している。「Takakuraya OUTDOOR」https://www.youtube.com/@hiker.takakura

山岳遭難対策制度「ココヘリ」ってどんなサービス?

アメリカのロングトレイルPacific Crest Trailを進む

高倉
こんにちは! 登山と自然が大好きな高倉です。中学から登山を始めて、20年ぐらい山の世界にいます。山の魅力を多くの人に伝えたい。でも、山のリスクはゼロにはならない。普段はそんな観点からYouTubeを中心にSNSで山の魅力と安全について伝える活動をしています。

ココヘリくん

高倉さん、こんにちは! いつもYouTube見ているよ。ココヘリも勉強になっています。

高倉
ココヘリくん、私もココヘリの会員なんです。妻と一緒に山へよく行くのですが、ひとり1つ持って山へ行きます。今日は改めてココヘリについて学びたい、知りたいと思っています。よろしくお願いします!
そもそもココヘリって、どういったものなのですか?

ココヘリくん
簡単にいうと、これまで目視や経験を頼りに行われてきた山域での捜索活動に、発信機からの電波を活用した位置特定が加わることで実現した「早期発見の仕組み」と、24時間365日、万が一の際にはいつでも相談できる「捜索窓口」が組み合わされた「まったく新しい山岳遭難対策制度」なんだ。ココヘリを利用した捜索救助の流れは以下のとおりだよ。

1.ご家族・ご本人から「ココヘリ」に通報を受ける

2.登山計画書をもとに捜索対象となる山域を特定し民間ヘリを始めとした捜索隊が出動

3.会員が持つ発信機の電波をもとに捜索し、位置を特定

4. 特定した場所を公的救助機関や民間救助組織に共有

5.公的機関または民間救助組織により救助

6.その後(未発見等で)二次捜索・救助活動の必要が生じた場合でも年間550万円を限度に活動を継続

高倉
早期の位置特定により迅速な救助が可能になる、ということですね。

ココヘリくん
そうなんだ。遭難発生時にいちばん時間がかかるのは、遭難者の位置の特定。早く発見できるほど、遭難者自身の生存の可能性が大幅に高まるのはもちろん、ご家族の費用的な経済的・精神的負担の軽減にもつながるんだ

高倉
山岳で遭難し、遺体が発見できない場合は、失踪者扱いになってしまう。

ココヘリくん
そう、その場合残されたご家族は通常7年間は生命保険の保険金を受け取ることができない。退職金が出ないこともある。捜索費用だけでなくそういった目に見えないリスクを回避するためのサービスでもあるんだ。

高倉
「見つからない」、がいちばん怖い事態なんですね。自分の位置を知らせることがとても大切だということがわかりました。ところで、そのために大事なことはなんですか?

ココヘリくん
ココヘリは山域での位置特定に特化した「直接通信」が特徴。遭難者のいる山域さえわかれば、現地での捜索開始から3時間以内に9割近くの発見実績もある。でもココヘリはGPSではないので、遭難者がどの山域にいるかは事前に提出された「登山計画書(登山届)」が頼りなんだ。
ココヘリの公式サイトのマイページに「登山計画」のコーナーがあって、そこで登山計画を出せるよ。「どの山へ行くのか、いつ入山して、いつ下山するのか」、最低限こうした情報を書いておけば、より迅速な捜索が可能になる。登山届を出していない場合も捜索はもちろんする。ただ、時間がかかってしまう可能性が高いから、登山届は必ず出してほしい。登山届提出の流れは以下のとおり。簡単だよ。

1. ココヘリ公式WEBサイト(https://www.cocoheli.com/

2. マイページ「登山計画」

3.「山名(ルート)、入山期日、下山期日」などの登山計画情報を提出

※Compassに提出されたものはココヘリでも確認可能。ヤマレコ・YAMAPの登山計画書を貼付も可能。また、本格的な登山以外(渓流釣り・山菜採りなど)でも「いつ・どこの山にいるか」だけでも残しておくだけで捜索救助活動にかかる時間は大幅に短縮できる。

高倉
捜索範囲が絞れることで効率よく捜索活動が行なわれるわけですね。
どこへ行くかというのを紙に書いて、家に置いていく。それでも大丈夫ですか? 

ココヘリくん
もちろん。あなたの帰りを待っている家族のためにも、捜索チームがより早く情報を入手できるように「可能な限りの努力」をすることが大切だよ。そして家族が万が一の際に困らないように、自分がココヘリに加入していること、そして自分が予定時刻を過ぎても帰ってこない時にはどうすればいいのかをきちんと伝えておくことが何よりも大切なことだよ。

高倉
自分がココヘリの会員で、どんなサービスを受けられるのかを家族に知っておいてもらえば、安心度がアップしますね。人命救助の際、「72時間の壁」という言葉をよく聞きます。早期発見してもらうためにも、どこにいったかわからないという状況を無くす。これが大切なんことですよね。ココヘリが人命救助に本気で向き合っていること、よくわかりました。なにか問題が起きたときにすぐに駆けつけてくれる「登山界のJAF」みたいですね! 山におけるとても重要なサービスです。

捜索案件と捜索所要時間 出典元:ココヘリ公式WEBサイト

ココヘリからのお願い ~早期発見のために~

登山計画の情報を第三者と共有するために、以下の1つ以上を実行しよう!

・「ココヘリ」のマイページに、登山計画情報を記載
・マイページに「ヤマップ」「ヤマレコ」などの登山記録などのURLを貼付する
・「コンパス(山と自然のネットワーク)」にココヘリのIDナンバーを記載することで、ココヘリが照会
・入山届を提出する(管轄警察、登山口ポストなど)

※発信機の電波キャッチ可能な範囲は、発信位置から16km圏内 ⇒ 捜索場所を絞るうえで、登山計画の共有がキーとなる

2023年6月1日から、ココヘリの新サービスがスタート!

高倉
ココヘリとジローが1つになって、2023年6月1日から新たなサービスが開始されましたよね。具体的にはどんなサービスなんですか?

ココヘリくん
まずは2022年6月まで「民間ヘリでの3フライト」に限られていた捜索手段が、昨年ジローと一緒になったことで民間の地上捜索隊を含む「年間550万円までの捜索救助活動」へと大幅に拡大。さらに今回「捜索救助費用の補てん」から、実際の「捜索救助活動の実施」へと生まれ変わったことで、登山者とそのご家族に寄り添う「唯一無二の山岳遭難対策制度」になったんだ。

新サービスの内容は以下のとおりだよ。

◉民間捜索救助組織の手配
会員のご家族に代わって、ココヘリ事務局がすべて手配
<旧サービス:ご家族がご自身で手配>

◉捜索救助サービス
ココヘリが捜索救助をすべて実施(最大550万円まで)
<旧サービス:ジローが費用を補てん>

捜索救助費用の立替
費用はココヘリが直接支払い=捜索費用の立替が不要
<旧サービス:捜索救助機関に費用を一旦支払い、ジローにその金額を請求し、その後、補てん金を受け取る。>

高倉
ヘリなどの捜索救助の手配は、これまで家族がする必要があった。これはとても大変な負担だと思っていました。一般的にはなにをどうすればいいのかわからないことも多い。基本的には、本人や家族がココヘリに通報すれば、その後はココヘリにお任せすればよくなった。これはとても安心ですね。家族の経済的な負担や精神的なストレスも和らぎますし。

ココヘリのなかにジローが入っている。会員同士の相互扶助という仕組みのジローと画期的な捜索救助サービスを提供してくれるココヘリが合体したのは、とても心強いサービスですね。

夫婦で登山を楽しむ高倉さん。夫婦揃ってココヘリユーザー

高倉さんからココヘリへの質問コーナー

高倉さんと妻・恵理さんのココヘリ発信機

質問1 ココヘリの発信機について

高倉
発信機のオススメの装着の仕方はありますか?

ココヘリくん

電波をキャッチしやすいよう、できるだけ高い位置、バックパックの天蓋などがオススメだよ。紛失防止のため、流れ止めもしっかりと。また、過去の事例で、胸ポケットに入れてうつ伏せで倒れていたというケースがある。残念ながら、その方は発見できなかった。人間の体はほぼ水でできているので電波を通しにくい。電波をキャッチしやすい位置への装着を心がけてね。

高倉
樹林帯などうっそうとした場所ではGPSは機能しにくいようだけど、ココヘリの発信機も同じ? 少しでも空が開けた場所に行ったほうがよいですか?

ココヘリくん
動ける状態であれば、そのほうがいい。電波は反射するため、谷合など電波を拾いにくいところもある。ただ、持っているほうがもちろんいい。樹林帯など目視で発見しにくい環境では、とくに電波が有効。電波ならではの強みだよ。

高倉
てんから釣りが好きで、深山幽谷といった奥深い山や沢へよく行くのですが、防水性はどうですか? また、フル充電でどのくらい持ちますか? 

ココヘリくん

発信機は、生活防水仕様。完全防水ではないから、雨天時はジッパー付きのビニール袋などに入れて携行してね。フル充電で電池は2か月程度持続するよ。捜索が難航したケースでは、発信機の電池がきれていたことも。月に1回の充電がオススメだよ。充電が必要になるとパイロットランプが点滅するので、ここも要チェック。
LIFE BEACON」(会員専用アプリ)と連携して、電池残量を見ることができるから、充電忘れにも活用できる。それから、山の専門ショップなどに受信機が置いてあるので、これで電波発信の有無をチェックすることもできるんだ。

高倉
急速充電が可能なタイプCは今後出ますか?

ココヘリくん
タイプCは現在検討中。充電時間に限らず、各機能を常にブラッシュアップしていくよ。

質問2 年会費が割引になるお得な情報

高倉
「これ知っておくとお得!」なことはありますか?

ココヘリくん
「ココヘリを実質0円から始める方法」があるよ! 例えば、「セット入会」。ツェルトなど、ココヘリが推奨する安全登山用品を購入すると、「ココヘリが無料」で付いてくる。詳しくは、公式サイトを見てね。

高倉
これ、すごいですね! ツェルトを買って、ココヘリがついてくる。ストーリーとして完璧。そのほかにもいいセットがたくさんありますね。

ココヘリくん
山岳遭難を少しでも減らすという観点からも、ツェルトなどの安全登山用品は最適なアイテムだと思っているよ。

高倉
ココヘリは山を始めてある程度経験を積んだ方の入会が多いと聞きますが、ビギナーさんにこそ、オススメしたい。ただ、ビギナーさんがこういったことにお金をかけるということはひとつ敷居がある。だからこそ、このシステムはありがたいですね。

ココヘリくん
友だちを紹介してくれると、翌年の年会費が1,100円割引になるキャンペーンもやってるよ。

高倉
5人紹介すれば、0円になる! 会員限定アウトドア用品通販「AJ MALL」で買い物をすることでも特典がありますよね。じつはけっこう利用しています。

ココヘリくん
そう、購入金額の10%が年会費に還元されるんだ。次回更新からは年会費が最大無料にもなる。できるだけ長く会員としてココヘリを活用いただき、より安全な登山を楽しんでほしい。ココヘリはそう願っているんだ。

高倉
山は、リスクをゼロにすることはできない。そのなかでどう安全度を上げていくかということも山の楽しみ方のひとつ。だからこそ、日ごろから必要な準備や対策をとっておくことが重要ですよね。そういう備えをしているからこそ、素晴らしい山の経験、サイコーの山の経験が待っている。
今回、ココヘリくんのお話しを聞いて改めてそう感じます。ココヘリに入っていることで、万一の際は迅速に探してもらえる。入っていないことを考えると、鳥肌ものです。約20gの発信機を持って、いくらかのお金で大きな安心感が得られる。ココヘリは、山を安全に楽しむための必携品のひとつだとますます感じるようになりました。
ココヘリくん、ありがとう! 

ココヘリくん
こちらこそ! 高倉さん、そして読者のみなさん、これからも安心安全な登山を大いに楽しんでくださいね!

高倉さんが考える登山の備えとは

山はとても素晴らしい、魅力あるところ。同時に山はとても怖い場所でもある。すべてのトラブルは、すべての登山者に起こる可能性があります。

ココヘリはいつも愛用していますが、「持っていることで事態が深刻にならずに済む、スピード解決につながることが最大の強み」、改めてそう感じました。だからこそ、安心材料としてココヘリのようなツールを持ちます。しっかりとした備えと心構えによって、安全度が上がるはず。また、自分自身が安全対策をしている姿を見せることで、多くの人に山の情報を発信する上で安全の啓蒙活動につながります。

適切な山の装備とともに、こうしたデバイスはハード面の安心材料。こうしたシステムに支えられているというのはソフト面、精神面の安心材料です。ココヘリというサービス、テクノロジーを山行に加えることで、総合的な安全度がさらに上がると思っています。

絶好の天気のなか富士山に見守られながら南アルプスを縦走する

山岳遭難対策制度「ココヘリ」

貸与される発信機の電波と民間ヘリやドローン・地上捜索隊等の幅広い捜索ネットワークを活用した迅速な位置特定が最大の特長。年間550万円までの捜索救助を実施し、救助費用の立替不要。24時間365日対応。三井住友海上の個人賠償責任補償やアウトドア用品補償も費用に含まれる唯一無二の新しい山岳遭難対策制度。
期間 1年/ 3年
料金 5,500円/1年(+入会金3,300円)
https://www.cocoheli.com/

※ココヘリ(およびジロー)のサービスは、一般的な山岳・登山保険における損害保険の補償(登山時におけるケガや病気の治療費、入院費等の補償)は含まれていませんので、ご注意ください。

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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