
見ているだけで食べたくなる!ギョウザに見える山

ランドネ 編集部
- 2025年05月30日
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山肌がギョウザの皮のヒダみたいなものから、白いもやのかかる蒸しギョウザ、ギッシリ詰められ焼かれたギョウザまで。編集部員が、眺めるほどに「ギョウザに見える山」を見つけてきました!
鳥海山(山形県/2,236m)
ギョウザに見える度:★★★☆☆
ふんわりとした餡を優しく包み込んでいそうな山容
山形県と秋田県の境に位置し、日本海まで野を広げた独立峰である鳥海山。秋田出身で祖父母が山形在住だった私にとっては、帰省時に車内から眺めていた思い出の山。写真は、立山荘から上り。鳥海湖周辺から見た頂上。山肌越しに見えるゴツゴツした岩場の山頂付近に続くたおやかな稜線は、カリっとした皮の中にふんわりとした鉛が詰まっているかのよう。軽めでいくつでも食べられそう!(かとう)
燧ヶ岳(福島県/標高2,356m)
ギョウザに見える度:★★★★☆
見る位置によって変わる美しい形
東北地方の最高峰である燧ヶ岳は、場所によって見え方が大きく異なるのも魅力のひとつ。尾瀬ヶ原からは締が重なり、つるんとしたギョウザに、ベストアングルはゴツゴツした山容が特徴的な、尾瀬沼から眺める燧ヶ岳!尾瀬沼に浮かぶような姿は、まさにギョウザだ。(かとう)
妙義山(群馬県/標高1,104m)
ギョウザに見える度:★★★★★
荒々しい岩が手包み感たっぷり
圧倒されるような岩壁がインパクト抜群な、日本三大奇景のひとつとしても知られている妙義山。山頂付近には数多くの奇岩が立ち並んでいるのだが、その姿はまるで私が子どものころに作った異形のギョウザとウリふたつ。そう言われてみると、岩にへばりつく木々もなんだか焦げ目に見えてくる。山もギョウザも、ちょっと不格好なくらいが魅力的なのかも。(みかみ)
坪庭自然園(長野県/標高2,237m)
ギョウザに見える度:★★☆☆☆
ボコボコとした姿がパリじゅわの円盤ギョウザのよう
ロープウェイを使って2時間半ほどで往復でき、山頂からの景色も抜群なことから、山歩き初心や親子にも人気な北八ヶ岳ロープウェイ。その下り道、坪庭自然園で発見したのがボコポコとしたギョウザの大群。ハイマツやコメツガの低木が立ち並ぶなかできれいに並ぶ姿は、フライパンにギュッと並べて焼き、そのままひっくり返した円盤ギョウザのよう。「多めの油でパリッと揚げ焼きにしたい」(かとう)
蓼科山(長野県/標高2,531m)
ギョウザに見える度:★★★★☆
見下ろしてみるとエビ蒸しギョウザのような山が!
「ギョウザに見える山」と言われたときに、ふと思い出したのは北横岳の山頂から望んだ数々の名峰たち。どれにしようかなとメニュー表をめくるかのように写真を探していたら、見下ろすように撮影した蓼科山が目に留まった。ずっと眺めていると、なんだか大好物のエビ蒸しギョウザに見えてきたような気が……。あんがたっぷりと詰まっていそうな姿に、みなさんもきっとお腹が空いてしまうはず!(みかみ)
剱岳(富山県/標高2,999m)
ギョウザに見える度:★★★☆☆
“岩と雪の殿堂”は大きめのヒダのずっしり系
北アルプスの剣澤小屋前のベンチでのんびりくつろいでいると、目前に大きなギョウザを発見!室堂から入り剱御前小屋をすぎたあたりから、その姿は見えていたものの、ここまでギョウザ感を味わえるのはやっぱりこのアングル。氷河によって削り出されたギザギザな岩峰は、まるでギョウザのヒダのよう。そんな大きめのヒダをパクッとかじったらジューシーな肉汁があふれ出してきそう!(にのみや)
立山(富山県・長野県/標高3,003m)
ギョウザに見える度:★★★★☆
山から湯気が立ち上る姿は蒸しギョウザにしか見えない!
2,450mの室堂駅まで立山黒部アルペンルートでアクセスでき、初級者でもその雄大な景色を楽しめる 。太陽が出て立ち込めていたもやが晴れていくさまは、蒸しギョウザの蓋を開けて、蒸発した蒸し水がワッと出てきたかのよう 。さらに別山や真砂岳からなる立山の山肌が、透きとおった皮の中に包まれた餡を再現 。3,000mある巨大さゆえ、「包まないギョウザ」にも見えてくる 。(やまざき)
仙丈ヶ岳(長野県・山梨県/標高3,033m)
ギョウザに見える度:★★★☆☆
ていねいに餡を包んだような山容はまさに女性的
南アルプスの北端に位置する仙丈ヶ岳は、穏やかで女性的な山姿から「南アルプスの女王」の愛称で知られている。「女性的」という表現がよく使われるように、まるで女性が一つひとつ浅く細かいヒダをつけたかのような稜線は、まさにギョウザ!私のお気に入りのベストギョウザアングルは、小仙丈ヶ岳から見渡す仙丈ヶ岳。雪が積もれば、その姿はもうギョウザそのもの。(にのみや)
御嶽山(長野県・岐阜県/標高3,067m)
ギョウザに見える度:★★★★★
ぴんと張ったヒダのように美しく思わず拝みたくなる
信仰の山として知られる御嶽山。最高峰の剣ヶ峰、摩利支天山、継母岳などの複数のピークが外輪山となって囲む姿が、遠くから眺めたときにギョウザのように見える。さらに実際に山に入ってみても、左のようなギョウザの姿を発見できる。写真は、摩利支天山途中の道からカルデラ原越しに見た剣ヶ峰。几帳面な人が包んだギョウザのような美しい形は、強火でパリッと焼き上げたくなってしまうほど。(にのみや)
ひき岩群(和歌山県/標高約70m)
ギョウザに見える度:★☆☆☆☆
簡単なのに食べ応えあり。焼き目もこんがり
和歌山県田辺市にあるひき岩群は、標高たった70mほどでありながら、ダイナミックな岩場やそこから山と海を眺められるのが魅力の山。空に向かって反り立つ岩のようすが「ヒキガエル」に見えることからその名が付いたそうだが、私には、鉄板でこんがりと焼かれた「ギョウザ」にしか見えない。太陽に照らされ、熱々の状態のままいただきたい!(あにや)
嶽の森山(和歌山県/376m)
ギョウザに見える度:★★★☆☆
くっきりしたふたつの峰は三角ギョウザ
和歌山県古座川のシンボル一枚岩の向かいにそびえる名峰、嶽の森山は、雄岳と雌岳からなる双耳峰。熊野古道を思わせる美しく静かな登山道が続き、頂上からは熊野の奥深い山々が見渡せる絶景が。くっきりしたふたつの峰はまるで三角ギョウザが並んでいるかのよう。道中にある豆腐岩は、千葉県野田市発祥の揚げ焼きギョウザ「ホワイト餃子」そのもの!(やまさき)
くじゅう連山(大分県/1,554m<硫黄岳>)
ギョウザに見える度:★★★★☆
できたてほやほやの誘惑が押し寄せる
九州本土最高峰の中岳を有するくじゅう連山。中岳から法華院温泉を目指し、雄大なスケールの北千里ヶ浜を進んでいると、なにかに呼ばれた気がしてふり返る。もくもくと煙を上げる先に、まるでできたてギョウザのような山の姿!「おいで」と言われても、そこは入山禁止の硫黄山。ここは生唾を飲んでガマン。まっすぐ前だけを見て先を急ぐしかないのだ。(あにや)
屋久島(鹿児島県/標高1,831m<黒味岳>)
ギョウザに見える度:★★☆☆☆
美しく包まれ整列する姿に惚れ惚れ
山を好きになったら一度は歩いてみたい屋久島。宮之浦岳をはじめ、標高1,800m以上の山々が連なり、それらをつなぐ縦走コースは、ディープな屋久島の魅力を味わうにぴったり。途中、黒味岳の山の上に立てば、宮之浦岳や永田岳、栗生岳などが目の前に連なり、その姿はお皿にきれいに並べられたギョウザそのもの。食べるのが遅すぎるとシャリバテになりそうなのでご注意を!(あにや)
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PROFILE

ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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