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【いつか泊まりたい山小屋#29 那須・三斗小屋温泉 大黒屋】江戸時代後期から続く温泉宿で心も身体も温まる滞在を

「あの山小屋に泊まってみたい」。そんな憧れが、山へ向かうきっかけになることもあるはず。本連載では、立地や食事、山小屋の主人やスタッフの人柄など、その山小屋ならではの魅力にスポットを当てながら、ランドネ編集部おすすめの山小屋をご紹介。29軒目は、奥那須の歴史ある温泉宿、三斗小屋温泉の大黒屋をピックアップ。

いつか泊まりたい山小屋
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代々受け継がれきたのは、サービスに現れるもてなしの心

▲大黒屋には本館と新館の2棟がある。どちらも木造で重厚な佇まいで、長い歴史を感じさせる。

那須岳の西麓には、“奥那須”と呼ばれるエリアがあり、そこには三斗小屋温泉という古い温泉地がある。一説によるとその起源は1142年、平安時代まで遡るそう。そんな三斗小屋温泉には現在、煙草屋旅館と、今回ご紹介する大黒屋という2軒の温泉宿が建っている。

大黒屋は幕末の戊辰戦争で焼失したが明治2年に再建され、以降150年以上ものあいだ、三斗小屋温泉の温泉宿として営業を続けてきた。現在は6代目のオーナーが、この伝統ある宿を切り盛りしている。

代が変わっても変わらないのは、山小屋スタッフ自らが歩荷し、手作りにこだわって仕上げているという食事へのこだわりだ。山の湧水を使って研いで焚き上げた白米、季節ごとに旬の野菜を取り入れて作られた惣菜など、部屋に運ばれてくるお膳の上には、手間をかけられた豪華な料理が並ぶ。こうしたもてなしの心は、この大黒屋に脈々と受け継がれているのだろう。

▲山小屋のそばで採れた三つ葉が入った茶碗蒸し。宿泊者が少ないときは、こんなごちそうも食卓に並ぶ。
▲ある日の夕食。お膳とお櫃で、宿泊している部屋まで運んでもらえるので、時間を気にせずゆっくりと食事を楽しむことができる。

源泉掛け流しで加温なし。2種の温泉で身体を癒そう

▲大きな窓があり、明るく広々とした檜風呂。温度が高めに設定されている。

温泉も、この山小屋の魅力を伝えるには欠かせないポイントだ。入浴は宿泊客だけが利用できる特権で、檜造りの大風呂と岩風呂という2種の湯船を楽しめる。体を動かしたあとに、源泉掛け流しで加温なしという贅沢な天然温泉に浸かれる喜びはひとしお。それぞれ湯の温度や風情が異なるので、時間を見つけてどちらも入浴してみてほしい。入浴は男女交代の時間制。連泊の場合、日中に入浴時間を設けてもらえるのもうれしいところだ。

▲檜風呂とは対象的に、お湯の温度がぬるめに設定されている岩風呂。ゆっくりと浸かって、体を芯から温めて。
▲調理場にある水道で、手前の蛇口から出ているのが湧水、奥が温泉。水資源に恵まれた山小屋の特徴を表している。

山小屋から目指すおすすめルート【大黒屋~朝日岳 片道約1時間45分】

▲朝日岳(標高1,896m)へ向かう途中の登山道から見た茶臼岳。朝日岳山頂からは、ふり返ると三本槍岳の雄姿も。

紅葉の名所である姥ヶ平を経由して、茶臼岳を見上げる牛ヶ首を通るルートも楽しいが、風が強くなく天候に恵まれた日であれば、峰の茶屋跡避難小屋を経由して朝日岳を目指すルートもおすすめ。赤褐色のゴツゴツした岩の道が続いたり、クサリ場があったりと、茶臼岳周辺とは全然印象が違っておもしろい。

初夏まで雪渓が残っている場合もあるので、事前に現地情報を確認したうえで、アイゼンなど必要な装備は持って行こう。もちろん雪渓歩きに慣れていない人は無理をせず、雪渓がなくなる真夏にトライしてみて。

▲朝日岳と峰の茶屋跡避難小屋とのあいだの道には、このようにクサリが設けられている場所も。絶景に気をとらわれず、慎重に通過しよう。

歩いてしかたどり着けない山奥の温泉地で、長い年月、登山者を受け入れてきた温泉宿。山小屋自慢の食事をいただき、極上の湯に浸かれば、心も身体もポカポカに温まり日々のストレスがリセットされるはずだ。

三斗小屋温泉 大黒屋
https://sandogoya-onsen.com/
・標高:1,460m
・営業期間:4月上旬~11月下旬
・宿泊料金(税込):1泊2食11,000円、素泊まり7,000円、お弁当500円
・電話番号:090-1045-4933(直通衛生電話)、0287-74-2309(大黒屋旅館案内所 平日8:30~18:00)
・コロナ禍での確認事項:完全予約制、個室あり、マスク要持参、入浴の人数制限あり
※共有スペースでの飲食は禁止。

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ランドネ 編集部

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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