薪割り用ナイフおすすめ10選!選び方やバトニングのコツとは
FUNQスタッフ
- 2023年04月28日
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焚き火を燃えやすくするには、薪割りが必要な場合があります。薪割りには、斧やナタの他にナイフを使う方法があります。携帯性に優れたナイフは、徒歩やツーリングキャンプなど荷物を軽くコンパクトにしたいキャンプにぴったりの薪割り道具です。
そこで今回は薪割り用ナイフについて、以下の内容で詳しく紹介します。
- 薪割りナイフの魅力
- 薪割りナイフを選ぶ4つのポイント
- おすすめ薪割りナイフ10選
- 薪割りナイフの安全な使用方法
「携帯性の高い薪割り道具が欲しい!」「安全に薪割りを楽しみたい!」という方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
薪割りどうしてる?
みなさんは薪割りに、どんな道具をお使いですか?斧やナタで、ダイナミックに薪割りを楽しんでいる方も多いのではないでしょうか。
斧やナタ以外に、アウトドアナイフでも薪割りができます。ナイフを使った薪割りは、バトニングという方法を用います。バトニングとは、割りたい薪にナイフを当て、他の薪や棒などでナイフの背を叩いて薪を割り裂く方法です。「ブッシュクラフト」と呼ばれる自然の中で過ごす知恵では、ナイフを使った薪割りが主とされています。
薪割りナイフの魅力
薪割り用ナイフの一番の魅力は、携帯性のよさです。斧やナタに比べかなり軽量でコンパクトなので、徒歩キャンプやツーリングキャンプなど、荷物を軽くしたいキャンプにぴったりです。
またナイフでの薪割りは、ナイフを薪に当てハンマーなどで叩く「バトニング」という方法で行います。ナイフ自体を振り下ろすことがないので、安全に薪割りができます。
さらにナイフは、自然の中で過ごす知恵「ブッシュクラフト」の必需品です。枝を削って火起こしに使えるフェザースティックを作ったり、ファイヤースターター(メタルマッチ)の火付けに使ったりと、ナイフ1本で焚き火をより楽しむことができます。
しかしナイフを使う場合、ナイフの刃の長さよりも細い薪しか割れません。また節のある木や非常に硬い木は、ナイフの刃が欠けてしまう恐れがあるので、避けた方がよいでしょう。
薪割りナイフを選ぶ4つのポイント
薪割り用ナイフを選ぶ際のポイントは、以下の4つが挙げられます
- サイズ
- 仕様
- 刃の形状
- 素材
それぞれのポイントを詳しく紹介します。
サイズ
薪割りナイフには、適した刃の長さがあります。刃が短すぎると割る際に薪からナイフがはみ出さず、上手くバトニングができません。また長すぎるものは、強度が下がり折れてしまう恐れがあります。
薪割りに適した刃の長さは、10~15cmといわれています。
仕様
アウトドアナイフは「シースナイフ」「フォールディングナイフ」「ツールナイフ」の3つの仕様に分類されます。
「シースナイフ」は折り畳みできないナイフで、刃の部分はシース(鞘・さや)に収納します。「フォールディングナイフ」は刃を折り畳んで柄の部分に収納するタイプです。「ツールナイフ」は十徳ナイフなどとも呼ばれ、ナイフの他に、缶切りやハサミなども付属しています。ナイフの刃や他のパーツは、折り畳んで柄の部分に収納されます。
「フォールディングナイフ」や「ツールナイフ」は折り畳み式のため、バトニングに耐えられる強度がありません。「シーフナイフ」は刃が固定されているので、強度が高く薪割りに適しています。
刃の形状
刃の形状も、薪割りナイフを選ぶ大きなポイントです。以下の3点を押さえましょう。
- 刃のスタイル
- 刃の厚さ
- タング構造
それぞれ詳しく紹介します。
刃のスタイル
刃の形状によっても、薪割りに適しているものとそうでないものがあります。刃のスタイルは多くの種類がありますが、中でも「ドロップポイント」「ノーマルストレート」と呼ばれるものがバトニングに適しています。
刃の厚さ
ナイフは刃の厚さによって、薪割りしやすさが変わります。より厚い刃の方が、耐久性が高く薪割りしやすくなります。基準としては、刃厚が2.5mm以上のものを選ぶと問題なく薪割りができるでしょう。
タング構造
シーフナイフの刃は、柄のパーツで両脇から挟んで固定されています。「タング」とは、柄に挟まれている見えない刃の部分を表す言葉です。
タング構造によっては、バトニングに適さないナイフもあります。タング構造が「フルタング」「エクステンディッドタング」に分類されるものは、挟まれている刃の部分が広く、耐久性が高いので薪割りに適しています。
素材
薪割りナイフを選ぶ際は、刃の素材もチェックする必要があります。ナイフに主に使われる素材は「炭素鋼(カーボンスチール)」と「ステンレス」です。
「炭素鋼」の刃は、切れ味の良さが魅力です。しかし錆びやすいため、定期的なメンテナンスが必要となります。「ステンレス」は炭素鋼よりも切れ味は落ちますが、錆びにくいのでメンテナンスが楽なのがメリットです。
切れ味を重視する方は「炭素鋼」の刃、メンテナンスのしやすさを重視するなら「ステンレス」の刃を選ぶとよいでしょう。
おすすめ薪割りナイフ10選
ここからは薪割りにおすすめのナイフを紹介していきます。価格帯や刃の材質など、バリエーション豊富にピックアップしました。
自分のキャンプスタイルに合うものはどれか、ぜひチェックしてみてください。
UNIFLAME(ユニフレーム) UFブッシュクラフトナイフ
金属加工の盛んな新潟県燕三条地区に本社を置く、アウトドアブランド「ユニフレーム」。ユニフレームのナイフは金属加工の職人が丁寧に作り上げたもの。厚さ3.5mmの刃で、ガンガン薪を割り裂きます。刃の背部分が角張っており、メタルマッチが使用できます。
- メーカー参考価格:6,600円
- 全長:約23cm
- 刃長:約11cm
- 刃厚:約3.5mm
- 重量:本体/約150g、シース約40g
- タング構造:フルタング
- 材質:刃部/ステンレス刃物鋼、柄/PP(ポリプロピレン)・エラストマー
- 付属品:シース
MORAKNIV(モーラナイフ) ガーバーグ ブラックカーボン レザーシース
過酷な状況下での使用に耐えうるようデザインされたモーラナイフの「ガーバーグ」。切れ味のよい炭素鋼製の刃には、錆びにくくするDLCコーティングされています。
- メーカー参考価格:15,950円
- 全長:約22.9cm
- 刃長:約10.9cm
- 刃厚:約3.2mm
- タング構造:フルタング
- 材質:刃/炭素鋼、柄/ポリアミド
- 付属品:レザーシース
鍛冶屋トヨクニ 土佐アウトドア剣鉈120
高知県の和式刃物ブランド「鍛冶屋トヨクニ」のアウトドアナイフ「土佐アウトドア剣鉈」。ヨーロッパのナイフメーカーが終結したアウトドアナイフショーで、2年連続大賞を受賞しています。全ての製品が、職人が一つ一つ手作りした一点ものです。
- メーカー参考価格:17,940円
- 全長:26.5cm
- 刃長:12cm
- 刃厚:4mm
- 重量:230g
- 材質:合金鋼
- 付属品:木鞘
Kauhavan Puukko Paja(カウハバンプーコパヤ) ヴィサ#85
ブッシュクラフトの本場、フィンランドのナイフブランド「カウハバン プーコパヤ」。ユニークなブランド名は「カウハバのナイフ職人」という意味です。ナチュラルなデザインは、ブッシュクラフトにぴったり。やや小ぶりなサイズ感は、フェザースティック作りにも適しています。
- メーカー参考価格:9,592円
- 全長:19.2cm
- 刃長:8.5cm
- 刃厚:3mm
- 重量:68g※シーズ含まず
- 材質:刃/炭素鋼、柄/バーチ材
- 付属品:シース
BAREBONES(ベアボーンズ) NO6 フィールドナイフ2.0
太めの薪を割りたい方におすすめな、やや長めのナイフです。薪割りに最も適した「ドロップポイント」タイプの刃で、しっかり薪を割り裂きます。
- メーカー参考価格:11,000円
- 全長:26.6cm
- 刃長:15.2cm
- 重量:318g
- 刃の形状:ドロップポイント
- 材質:刃/高炭素鋼、柄/ウォールナット
- 付属品:ワックスドキャンバスシース
VICTORINOX(ビクトリノックス) アウトドアマスターL
ツールナイフが有名な刃物ブランド「ビクトリノックス」。「アウトドアマスター」は、持ち手から刃先まで一体型のシングルピース構造の頑丈なナイフです。刃を保護するシースには、ファイヤースターター付き。これ一つあれば、薪割りから火起こしまで対応可能です。
- メーカー参考価格:27,500円
- 全長:22cm
- 重量:220g
- タング構造:シングルピース構造
- 刃の形状:ドロップポイント
- 材質:刃/ステンレス鋼、柄/木材
- 付属品:カイデックス製シース
Helle knife(ヘレ ナイフ) テマガミ 14C28N
ノルウェーのナイフメーカー「ヘレ」。ヘレのナイフは全て、45の工程を要する手作り。美しいデザインと品質の高さで、世界中のアウトドア愛好家に愛用されています。刃は扱いやすいステンレス製で、強度と耐久性に優れたナイフです。
- メーカー参考価格:19,800円
- 全長:23cm
- 刃長:11cm
- 刃厚:3mm
- 重量:本体/155g、シース/60g
- タング構造:セミフルタング
- 刃の形状:リーフ
- 材質:刃/炭素鋼、柄/バーチ材
- 付属品:レザーシース
KA-BAR(ケーバー) ベッカー BK2 コンパニオン
刃厚6mmの分厚さで、薪をバリバリ引き裂く「ベッカーBK2 コンパニオン」。堅牢な作りとドロップポイントタイプの刃を持つ、バトニングに非常に向いているナイフです。
- 全長:約26.7cm
- 刃長:約13.3cm
- 重量::約454g
- 刃厚:約6mm
- タング構造:フルタング
- 材質:刃/1095炭素鋼、柄/ザイテル
- 付属品:シース
SWISS+TECH(スイステック) シースナイフ
「高価なナイフでバトニングするのは不安」という方におすすめなリーズナブルなナイフ。価格は安くとも品質はしっかりしており、フルタング構造、4mmの厚い刃でガンガン薪を割り裂きます。持ち手は樹脂製で、手に吸い付くような握りやすい感触です。
- 全長:23cm
- 刃長:9.8cm
- 刃厚:4mm
- 重量:189g
- タング構造:フルタング
- 刃の形状:フラット
- 材質:刃/ステンレス鋼
- 付属品:収納ケース
CONDOR TOOL&KNIFE(コンドル ツール&ナイフ) CTK236-5HC ブッシュクラフト ベーシック
1787年創業のドイツの老舗刃物メーカー「コンドル ツール&ナイフ」。「ブッシュクラフト ベーシック」の刃は、シンプルなデザインが武骨でオシャレなナイフです。刃は非常に耐久性の高い「1075高炭素スチール」が採用されており、安心して薪割りができます。
- 全長:約24.3cm
- 刃長:約12.5cm
- 重量:約187g
- タング構造:フルタング
- 材質:刃/1075高炭素スチール、柄/ウォールナット材
- 付属品:レザーシース
薪割りナイフの安全な使用方法
ナイフでの薪割りは、バトニングという方法を用います。ここからは、バトニングによる薪割りの方法やコツ、注意点を紹介します。
ナイフを使ったバトニングでの薪割りの手順は、以下のようになります。
- 台になる丸太や板を準備する。
- 台の上に薪を立て、割りたい箇所の繊維に沿ってナイフを当てる。
- ナイフが全部薪に入り込むまでナイフの背を棒や薪などで叩く。
- 刃先に近い方のナイフの背を叩き、最後まで割りきる。
バトニングする際は、間違って手を叩いてしまう危険性があるので、グローブを着用して手を保護しましょう。
地面に直接割る薪を置くと、叩いた力が地面に逃げてしまいます。薪割り台や丸太、板などを敷いて、その上で薪割りをしましょう。
また堅すぎる木を割ろうとすると、ナイフの刃が欠ける恐れがあります。そのため、広葉樹などの堅い木はナイフでの薪割りには向いていません。ナイフで薪割りするなら、杉やヒノキなど比較的柔らかい針葉樹の薪を選びましょう。また木の節も堅くて切りにくいので、節のある木も避けてください。
ナイフは寒い環境では靭性(粘り強さ)が低下し、刃が欠けやすくなります。氷点下など、非常に寒い時期は斧など違う薪割り用具を使うのがおすすめです。
ナイフを使って快適に薪を割り、ワンランク上のアウトドアを楽しも
携帯性が良く、荷物を軽くしたいキャンプにぴったりな薪割り道具「ナイフ」。刃物を振り上げずに薪割りができるので、斧やナタよりも安全に薪割りができます。
今回は薪割りナイフについて、以下の内容で詳しく紹介しました。
- 薪割りナイフの魅力
- 薪割りナイフを選ぶ4つのポイント
- おすすめ薪割りナイフ10選
- 薪割りナイフの安全な使用方法
コツさえつかめば、力の無い女性でも意外と簡単に薪割りができるナイフ。料理やフェザースティック作りなどブッシュクラフトの技にも使えます。ぜひお気に入りのナイフを選んで、さらに安全に簡単に薪割りを楽しんでくださいね。
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