フォトグラファー/翻訳家・鈴木千花さん(後編)│低山トラベラー、偏愛ハイカーに会いに行く#9
ランドネ 編集部
- 2023年08月28日
低山トラベラーの大内征さんが山好きさんと山を歩く、連載「偏愛ハイカーに会いに行く」。山の愛し方は人それぞれ、とはいうけれど。十人十色の偏愛ワールドをのぞいてみれば、これからの山の愛し方とその先の未来が見えてくる、かもね。
今回の偏愛さん
フォトグラファー/翻訳家 鈴木千花さん
洋楽をきっかけに英語のおもしろさに目覚める。大学卒業後に自身で資金を貯めて、世界一周の旅へ。開発教育活動のかたわら、見たことのない文化や美しい自然を撮影し始める。現在はフォトグラファー、翻訳家、インスタグラマーとして活躍。
Instagram @suzuwanders
山を始めて広がった視野。
故郷のナイスな低山もそのひとつ
今回の取材で訪れたのは、甲府市街地の北側に寄りそう天狗山・八王子山・湯村山といった低山の連なりである。千花さんが息抜きに入る山でもあり、ぼくも何度か歩いたことのあるお気に入りのコース。眼下には甲府の街がとても近く、見上げれば富士山や南アルプスも大きい。低いながらも絶好の眺めが楽しめる甲府名山のひとつだ。
ずっと昔から知っているはずの身近な場所に、こんなナイスな低山が潜んでいたという大いなる発見。山を始めてよかったと、トレードマークの白い歯を見せて笑う。ふだんは難易度の高い山岳に挑むいっぽうで、身近な低山にも関心をもつ千花さんなのだった。
そういえば、取材の帰りに立ち寄った甲府の名店「SUNDAY」で、買い物に来てい た女性客がぼくらに話しかけてきた。興奮した面持ちで「スズさんの大ファンで、私も登山とキックボクシングを始めたんです!」と目を輝かせるフォロワーさんと、楽し気にコミュニケーションする千花さん。山の高低にも人にも分け隔てないリスペクトのある姿勢に、彼女の人間性と魅力がにじみ出ているワンシーンだった。
低山トラベラー、山旅文筆家
大内征(おおうち・せい)
歴史や文化をたどって日本各地の低山を歩き、ローカルハイクの魅力を探究。NHKラジオ深夜便、LuckyFM茨城放送に出演中。著書に『低山トラベル』など。ライフワークは熊野古道
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PROFILE
ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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