【大久保絵里のランニングフォーム診断&改善メニュー】反り腰気味
RUNNING style 編集部
- 2020年09月08日
INDEX
ランニングコーチ大久保絵里さんが、頑張る市民ランナーのフォームをチェック。
いまより美しく、快適に走れるフォームへの改善ポイントや、すぐに取り組めるエクササイズなどをレクチャーします!
【今回のチャレンジャー】
佐々木学さん
運動不足解消をきっかけに走り始めた佐々木さん。初めは3kmごとに歩いていたが、最近は徐々に距離を伸ばせるように! いまより長く、快適に走るためにフォーム修正を決意した。
佐々木さんのランデータ
ランニング歴
約2年
月間走行距離
50〜70km
ランニング頻度
週1〜2回
1回あたりの距離
約10km
自己ベスト
1時間40分/16km
目標
ハーフを2時間10分で完走
【BEFORE】佐々木さんのフォームをチェック!
悩み
すぐ歩いてしまうこと
トラブル例
- 腰を痛めやすい
- 脚を引き上げにくい
- ブレーキがかかる
【大久保コーチのフォーム診断】
反り腰とカカト着地による、スピードにのりにくいフォーム
全体的に安定感のあるフォームですが、反り腰気味で、姿勢が立ちすぎている点が気になります。腰が反ることで、腰痛を引き起こす可能性はもちろん、脚の引き上げも弱くなってしまいます。また、カカト着地な点も気になりますね。これでは、着地のたびにブレーキがかかり、スピードにのりにくいフォームです。エクササイズに取り組み、いまよりも効率的な走りを習得しましょう!
NGポイント
- 反り腰気味
- カカト着地
フォーム改善に役立つエクササイズ&ストレッチ
骨盤の動きづくりエクササイズ(走る前にゆっくり10回)
1.腰に手を当て、骨盤を前傾させる
骨盤の動きを意識できるエクササイズ。腰に手を当て、ゆっくり骨盤を前傾させる。背中が猫背にならないよう、骨盤だけを動かそう。
2.骨盤を動かして、正しい位置に戻す
腰に手を当てた状態のまま、今度はゆっくり骨盤を立てていく。骨盤を斜め上に傾けるようなイメージで行うとちょうどいい位置になる。
3.動かしかたを覚えたら、その場で足踏み
骨盤を立てた状態で足踏み。脚の重心は内くるぶしに、尻を引き締めて頭上から引っ張られるようなイメージで行うと効果的だ。
体幹と内転筋を強化するスロー筋トレ( 走る前に左右10回×2セット)
1.モモで物を挟み、片腕を上げる
太モモでボトルやタオルなどを挟み、片腕を真上に上げる。もう片手は腹筋に添えると、筋肉に力が入っているかどうか確かめやすい。
2.上げた腕を対角線上に下ろす。
勢いはつけずに上体をゆっくりと起こし、上げた腕を対角線上に下ろす。このとき、つま先が浮かないように内転筋を効かせることがポイント。
【AFTER】正しい姿勢と着地が意識でき、よりスムースな体運びに改善
骨盤の位置を意識できたことで、流れるような美しい走りに変わりました! 修正前に比べ、着地時の沈み込みも少ないです。また、カカト着地を改善したことにより、脚の回転も非常にスムースに。このフォームが定着すれば、長時間快適に走り続けられるでしょう。そして、ランによる故障も未然も防げるはずです!
姿勢のクセを改善することはなかなか難しいことです。日々のトレーニングはもちろん、日常生活においても姿勢や体の動きを意識して、少しずつ体に定着させていくことが大切。また、走る距離を徐々に伸ばしていく練習にも取り組んでみましょう。
動画でもっと詳しくフォーム改善エクササイズをチェック!
コーチ紹介
大久保絵里
マラソンランナーとして、コナマラソン優勝、ストックホルムマラソン2位など、多くの国際マラソンで活躍。プロアスリート転向後はファイバーゲートに所属し、国内外のレースを転戦している。ベストタイムは、2012年東京マラソンの2時間26分08秒。
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PROFILE
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ランニング初心者から、サブ4を目指す中級者まで楽しめるランニング専門マガジン。トレーニングやアイテムの紹介、トレイルラン、イベントまでさまざまな情報をお届けする。
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