腰が落ちている|お悩み別ランニングフォーム改善トレーニング集
RUNNING style 編集部
- 2021年03月17日
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プロのコーチが読者ランナーのフォームをチェックし改善メニューを提案してきたRunning Styleの好評連載企画から、よくあるお悩み別に改善メニューをまとめてみました。あなたのフォームとそっくりな読者ランナーが見つかるかも? メニューを参考にフォームを改善して、快適ランを手に入れましょう! 今回は「腰落ちフォーム」がテーマ。腰が下がり、着地の時に大きく体が沈みこんでしまうフォームはスピードに乗りにくくなってしまいます。推進力を得やすい腰高フォームに改善していきましょう。
チャレンジャー漆畑博子さんのケース
ファンラン参加をきっかけに、ラン歴3年にしてフルに挑戦するまでになったという漆原さん。大久保コーチのフォームチェックでは腰が落ちている点とカカト着地を指摘されました。筋力を強化し、体幹で上半身を支えられるフォームを目指していきます。
【フォーム改善1】体幹とバランス力を鍛えるプランク
両ヒジを曲げ、左右の前腕とつま先の4点で体を支えます。その状態を15秒間キープ。慣れてきたら30秒間キープしてみましょう。腕や脚の力だけでなく、体幹の力を使って体勢をキープすることがポイントです。
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チャレンジャー小坂拓也さんのケース
ホノルルマラソン参加を機にトレーニングに取り組み始めた小坂さん。ラン歴12年の現在も記録を更新中! 今後も故障なく長く走るためにも、今回フォームの見直しをすることにしました。大久保コーチのチェックでは、腕振りの硬さとともに腰がやや落ち気味な点が気になります。
【フォーム改善1】腰高フォームの意識付けに役立つモモ上げ
体幹と地面を捉える力を意識しながら、その場で全力でモモを上げます。すると、自然と腰高フォームが意識できます。上体が前傾しすぎたり後傾しすぎたりしないよう注意しながら全身を使って行いましょう。10回モモ上げを行ったら、足を止めずにそのままウィンドスプリントへ移行します。全力疾走の70〜80%のスピードで50〜100mほど走ることで筋肉により刺激が入りやすくなります。ラン前に行うと効果的です。
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チャレンジャー小林香織さんのケース
ランニング歴5年、東京マラソンも経験した小林さんの現在の悩みは、長く走っていると出る腸頸靭帯の痛み。真鍋コーチのフォームチェックでは、骨盤の後傾が腰落ちの原因でもあり、また同時にヒザへの負担が大きくなり痛みの原因にもなっていると分析されました。骨盤を適度に前傾させ、落ちてしまう腰を上げていきます。
【フォーム改善1】骨盤前傾をつくる体幹強化ドリル
両脚と両腕で体幹を支えながら行う体幹強化を目的としたエクササイズ。腹と尻に力を入れて体幹を意識しながら、脚を開いて、開いて、閉じて、閉じてといった動作を繰り返します。余裕がでてきたら、脚のスタンスは狭めでもよいので、テンポを速めて行いましょう。15〜20回繰り返します。
姿勢はなるべく低くキープ。でも背中が反ったり、山なりにならないように注意しましょう。
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チャレンジャー高広伯彦さんのケース
いろいろな走る種目に取り組んでいる高広さん。フルの記録更新を目標に、より効率のよいフォームに改善していきます。大久保コーチは気になる点として、腰落ち気味な点とカカト着地を挙げました。体幹で上体を支える意識づけと筋力強化で、よりスピードの出やすいフォームを目指しましょう。
【フォーム改善1】腹直筋と腸腰筋を鍛えるツイストクランチ
下腹部の筋力を鍛えられるトレーニング。まずは仰向けになり、ヒザを90度に曲げます。両手は頭のうしろに添えましょう。ヘソを覗き込むように上半身を軽く持ち上げ、左ヒジと右ヒザをタッチさせます。伸ばした脚は床と平行になるように意識して。左右10回3セット行います。
【フォーム改善2】腹横筋と腹斜筋を鍛えるスパイダープランク
うつ伏せの状態から、両手両足の4点で体を支え、胴体を床から離します。背中が丸まったり、反ったりしないよう体幹を意識して。その姿勢から、体の側面を引き締めるようにして左脚を外側に曲げ、左ヒジに引きつけます。ヒザとヒジをタッチしたら、スタートポジションへ戻ります。左右10回ずつ行いましょう。
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チャンレンジャー陳霞さんのケース
体力を付けたいと始めたランニング歴はおよそ2年という陳さん。ヒザやモモの故障が多いのがお悩みです。フォームは上半身は安定しているものの、脚への負担が大きいカカト着地と腰落ちフォームが気になると大久保コーチはチェック。フラットな着地にすることで腰の落ち込みも軽減されるとのことです。
【フォーム改善1】着地の意識づけに役立つモモ上げ
姿勢を正した状態からモモ上げを行い、前方へ進みます。このとき、モモだけでなく腰も高く上げるイメージで行うことがポイントです。着地した足の前足部に重心が乗るように意識しながら行いましょう。全身を安定させるために、体幹の筋力も意識できるとより効果的。
▼さらに詳しい陳さんのフォーム改善エクササイズはこちら
腰が落ちてしまうと着地のたびに体が沈みこみやすくなり、効率の悪いフォームになってしまいます。とはいえ腰が落ちているかどうかを自分で確認するのはなかなか難しいかもしれません。プロコーチのチェックはもちろん、自分のフォームを撮影してみるというのも改善ポイント発見に有効な方法です。そして原因は人により様々。ご紹介したドリルを参考に、改善メニューに取り組んでみましょう!
コーチ紹介
真鍋未央
現役時代、資生堂で実業団選手として活動した経歴をもつランニングアドバイザー。現在は、楽しく、美しく、速くをモットーに、クラブや企業などを対象にしたランニングイベントを開催。
公式ブログ:「Miobiyori 〜Beautiful Running Life〜」
大久保絵里
マラソンランナーとして、コナマラソン優勝、ストックホルムマラソン2位など、多くの国際マラソンで活躍。プロアスリート転向後はファイバーゲートに所属し、国内外のレースを転戦している。ベストタイムは、2012年東京マラソンの2時間26分08秒。
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PROFILE
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ランニング初心者から、サブ4を目指す中級者まで楽しめるランニング専門マガジン。トレーニングやアイテムの紹介、トレイルラン、イベントまでさまざまな情報をお届けする。
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