超多彩な魚種が魅力! 豊穣の海、九州・玄界灘をスーパーライトジギングで攻略【前編】
SALT WORLD 編集部
- 2021年08月13日
九州玄界灘と聞けば、多くのアングラーはヒラマサキャスティングなど大型青物ゲームを想像するに違いない。だがここは、豊穣の海。実にたくさんの種類の魚たちが生息している。そんな玄界灘を、多様な魚種が狙えるスーパーライトジギングで攻略したら……。そこには驚きの結果が待っていた!
豊穣の海・玄界灘なんと40魚種が登場!
九州北部に広がる玄界灘。
玄界灘とひと口に言っても、そのエリアは実に広大で、そこに生息する魚たちの種類も実に豊富である。
ソルトワールド本誌をご覧になっているアングラーのみなさんにとっては、ここはスーパーライトジギングというよりは、ヒラマサのキャスティングゲームや冬場はブリジギングの超一級フィールドといったように、国内屈指のビッグゲームフィールドとして馴染みが深いかもしれない。
したがって、この海ではスーパーライトジギングはそれだけを行うというよりも、ヒラマサキャスティングの潮待ち時など、何か他の釣り物のサブ的に行うといったイメージなのではないだろうか。
そんな玄界灘にあって、スーパーライトジギングだけで狙ってみたらどうなるか……? 2018年5月、ここ玄界灘を舞台に、スーパーライトジギングの講習会が開かれた。その講師としてこの釣りの第一人者たちが集結したのだ。まる3日間、スーパーライトジギングだけでここ玄界灘を攻略したのである。
この釣りの第一人者たちとは、スミス・中村豪さん、メロン屋工房・永井真人さん、ビート・大貝俊也さん、そしてさぁやこと蒼井さやさんの4名である。
玄界灘におけるスーパーライトジギングのターゲットは、ごく一部を列記してみただけでも、その代名詞的魚であるイサキはもちろん、青物ではヒラマサ、ワラサ・ブリ、カンパチ、カツオ、ハガツオ、スマ、サワラ、サバ。タイと名が付く魚種では、マダイ、ハナダイ、レンコダイ、アマダイ。根魚系でははアコウと呼ばれるキジハタ、超高級魚であるアラ(クエ)、マハタ、オオモンハタ、アオハタ、イヤゴハタ、カサゴ、ウッカリカサゴ、アヤメカサゴ。そしてヒラメ、コチなどと、とても書ききれない。
実際に本釣行では、それほどの魚たちが、本当に”次々と”という言葉がぴったりなほどにヒットしたのである。なんと40魚種であった。スーパーライトジギングというスタイルに、そして小型メタルジグの威力に、講習会参加者たちは「ここまで釣れるのか……」と驚きを隠せない様子だったのはいうまでもない。
まさにスーパーライトジギング恐るべし、であった。
TACKLE
永井タックルロッド:メロン屋工房・MSJ65ULS 、65LS(プロト)、65ULベイト(プロト)
リール:シマノ・ステラ4000、4000H、カルカッタコンクエスト200HG
ジグ:メロン屋工房・ウィークベイトショート40g、60g
ライン:YGKヨツアミ・ジグマンX8 0.6~0.8号
リーダー:フロロ4号
フック:メロン屋工房・アシストフックフィネスLJフックMサイズ、Sサイズ
スプリットリング:メロン屋工房・スプリットリングEX #2、#3
中村タックルロッド:スミス・HSJ-S64/2L、HSJ-S64/3L
リール:シマノ ・ステラ4000、C3000
ライン:サンライン・PEジガーULT4本組、8本組0.8号
リーダー:サンライン・ブラックストリーム3.5号
フック:がまかつ・ワーム329ハンガーHD1/0、2/0
ルアー:スミス・ウォブリン30~75g、CBチビマサムネ60g、メタルフォーカス60g
金物:スミス・スプリットリング#3
大貝&さぁやタックルロッド:beat・プロパゲートBLX1+、プロパゲートBLX0、グース65T(チューブラー)
グース65S(ソリッド)
リール:シマノ・オシアコンクエスト300HG、シマノ・エクスセンスC3000MHG
ライン:PE0.6~0.8号
リーダー:4号
ルアー:beat・V-スケール45~80g、ベビージグレイ45~65g
PE0・8号を使い込むことの意味
そんな玄界灘であるから、スーパーライトジギングであっても、この海域では大型サイズの根魚や青物がヒットする可能性はかなり高い。実際に、大型青物などがヒットしている。それゆえ、タックルをより強く太くしたほうがいいのかといえば、そうではない。それではスーパーライトジギングではなくなってしまうからだ。
したがって、ここ玄界灘であっても、中村さんたちはいつもどおりのラインPE0・8号前後を使用する。
「スーパーライトジギングでは、場所によっては0.4号といった細いラインを使う方もいるかもしれませんし、逆に1.5号など太いラインを使う方もいるかもしれません。ここ玄界灘のようなエリアでは、ヒラマサやブリ、根魚ではアラ(クエ)など大型の魚がいます。そこでたとえば0.4号を使って、ヒットしてもこの魚は狙っていないので獲れなかった、切られてもいい、という考えは通用しません。逆に太くしてしまっては、それはスーパーライトとはいいにくくなってしまいます。せっかくの高いゲーム性が損なわれてしまいます。したがって私は、どのエリアに行っても最もバランスの優れた0.8号を使っています。そしてそれを使い込むことによって、ラインの限界を自分の体に染み込ませることができますので、ヒットした魚が大型であってもちゃんと獲ることができます」
同じ太さのラインを使い続けることは、他にもメリットがあるという。
「いつでもどこでも同じ感覚で釣ることとなるので、潮の抵抗の微妙な変化や小さなアタリなどが敏感に感じ取れるようになります。つまり、状況に対する自分の感覚が、よりいっそう研ぎ澄まされていきます」
スーパーライトだからこそ繊細さが必要であり、スーパーライトだからこそ大型魚がヒットする可能性も高く、そしてそれを獲るためのスキルが要求される。そためにラインは、スーパーライトジギングにおいては非常に重要な道具のひとつになっているのである。
超多彩な魚種が魅力! 豊穣の海、九州・玄界灘をスーパーライトジギングで攻略【後編】はこちら>>>
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写真と文/滝徹也
取材協力/勝吉丸(福岡県・岐志漁港) http://katsuyoshimaru.net
サンライズ(佐賀県・呼子港) http://www.geocities.jp/dbsyt296/
製品情報/スミス http://www.smith.jp
ビート beat http://www.beat-jigging.com
メロン屋工房 http://www.melon-ya.net/
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SALT WORLD 編集部
近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
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