想像以上にテクニカル! 青森県陸奥湾のマダイジギングに挑む【前編】
SALT WORLD 編集部
- 2021年09月15日
東北マダイゲームの聖地・青森県陸奥湾。スーパーライトジギングが確立する以前から多くのアングラーがライトタックルを使いマダイをジグで狙ってきた。マダイ専用「タイジグ」の特徴と共に陸奥湾マダイの攻略法の一片を紹介する。
独自形状が多様な攻略を可能とする
青森県陸奥湾のマダイゲームにあって、平舘の高栄丸といえば、県内外から多くのアングラーが訪れる、コアなマダイゲームファンから絶大な支持を受ける人気船宿。そんな聖地であり激戦区の人気船に、自身が開発したマダイ専用ジグを持ち込み通い続けるアングラーがいる。老舗ルアーメーカー「タックルハウス」の小野寺章之さんだ。
小野寺さんが高栄丸を初めて訪れたのは2015年。それ以来、毎年1回必ず遠征し、数日乗船しているという。そして、自身が開発したジグとは、その名もズバリ「タイジグ」である。
タイジグは、マダイジギング専用と謳うだけあって、フィールドやその状況に対する対応力の高さが魅力。関東はもちろん、全国各地のマダイフィールドで徹底的にテストされただけあって、魚の活性が高いときはもちろん、むしろ活性の低いときにそこ専用モデルとしての威力を発揮する。ただ、もちろん自然相手の釣りであるから、絶対はないが……。
バーチカル、ドテラ、キャストしての横引き、フォール、ただ巻きはもちろん、ロッドアクションを加えることもできる。マダイゲームで行われる定番といわれるアクション以外にも、アングラーの自由な発想による様々なメソッドに対応してくれるのだ。つまり、単調になりがちなマダイゲームを、より積極的な、攻撃的なゲームへと変化させてくれるのである。
その秘密は、その独特な形状にある。タイジグは、正面から見た断面はT字型となっており、他のメタルジグとは大きく異なる形状を持つ。もちろん、この形状は奇をてらったものではない。
横に広がった部分がウイングのような役割を果たし、横に引く際には一定層を引きやすいという特徴を有する。それでいて、抵抗を受けてすぐに浮いてしまうということはなく、速く引いてもアクションに破綻を来たすことはない。回転することもない。タイジグのアクションをあえて言葉で表すのであれば、ウォブンロールといえばよいだろうか。
つまりタイジグは、ジグでありながらむしろミノーのようなアクションゆえ、他のメタルジグとは異なるアプローチが可能というわけである。
ただ、もちろんこのタイジグも万能ではない。高畑船長も、ジグの動きの使い分けが重要だ、と話す。
「ジグはあまりアクションしないタイプと、暴れる系のタイプの大きく2種類と考えます。暴れるとは、強い波動を出すタイプ。この2種類のジグを使い分けることが重要です」
タックルハウスのタイジグは、どちらかといえば後者だが、ジグ自体のポテンシャルが高いので、引き方次第では前者にも近づく。タイジグの、マダイ専用ジグたる所以だ。
TACKLE
小野寺タックル
ロッド:ソウルズ・TAI BREAK SF-TB70×2本、SF-TB60LC
リール:ダイワ・セルテート3012、セルテート2500、シマノ・炎月100PG
ライン:バリバス・アバニジギング10×10マックスパワー1号、1.2号
リーダー:
バリバス・ショックリーダーフロロカーボン12lb、16lb
フック:フロント=がまかつ・ショートスナイパーダブル#1 ~ 2/0、リア=がまかつ・岸壁ジギング#4~6(すべて自作)
想像以上にテクニカル! 青森県陸奥湾のマダイジギングに挑む【後編】はこちら>>>
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- CREDIT :
-
写真と文/滝 徹也
取材協力/高栄丸(青森県下北半島・平舘港)
TEL.090-5239-5509
製品情報/タックルハウス
http://www.tacklehouse.co.jp
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PROFILE
SALT WORLD 編集部
近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
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