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想像以上にテクニカル! 青森県陸奥湾のマダイジギングに挑む【後編】

東北マダイゲームの聖地・青森県陸奥湾の釣行をレポート。マダイ専用「タイジグ」の特徴と陸奥湾マダイの攻略法をマダイジギングの模様とともに徹底解説する。

想像以上にテクニカル! 青森県陸奥湾のマダイジギングに挑む【前編】はこちら>>>

想像以上にテクニカル! 青森県陸奥湾のマダイジギングに挑む【前編】

想像以上にテクニカル! 青森県陸奥湾のマダイジギングに挑む【前編】

2021年09月15日

“保険”をかけてはダメ

そんなタイジグを携え、小野寺さんが青森県陸奥湾を訪れたのは、2018年の6月上旬。関東以西ではすでに乗っ込みは終わっているが、ここ陸奥湾では例年7月中旬頃だという。

「陸奥湾のマダイゲームは、ジグをキャストして横に引いて来るスタイルと、縦に引いてくるスタイルの大きく2つがあります。ジグでのこれらの釣り方ができる最も楽しいと思う時期が、乗っ込み前の5~6月です。横の釣りは、狙ったタナをいかに攻められるかが重要。そのタナをうまく狙える人が、釣果を上げられます。ゲーム性が非常に高いんです。独特なウイング形状のタイジグは潮にも乗せやすく、かなりスローでリトリーブしても一定層を横に引きやすいという特徴があります。まさにこの釣り方に最適です」

ポイントは港の目の前。水深は50mほど。魚探には、水深20~40mにベイトやマダイの反応がよく出ている。

小野寺さんは、まずはスピニングタックルを持ち、60gのタイジグをキャスト。このエリアの基本メソッドである横方向に引いて来る。

ここで高畑船長に、陸奥湾マダイの攻略のキモを聞いた。

「この時期のマダイは、ボトムにいる魚と、中層に浮いている魚で性格が異なります。中層に浮いている魚は、基本的にベイトを追って泳ぎ回っています。ベイトはカタクチイワシです。まずは、これらのどちらが先に口を使うのかを探ってください。そして、タイは基本的に上を見ています。したがって、たとえばタナが20mであれば、20mを引くのが基本。横の釣りは”保険”をかけては絶対にダメです」

保険とは、深く沈めること。アングラーは、タナが20mであればそこよりも少し深く、または水深が30mであればいったんジグを海底まで着け、そこから20mラインを通過させるように引きたくなる。レンジを広く探ったほうが、よりマダイとの遭遇率が高まると考えるからだ。

また、ジグを20mまで沈めようとしても、自分がカウントダウンして止めたタナがピッタリ20mであるという自信もなかなか持てない。だから”保険”をかけたくなってしまう。

「それを行ってしまうとタナからジグが離れてしまい、逆に釣れなくなります。さらに言えば、魚探の電波により若干魚は沈みますので、魚探に映っているレンジよりも少し上を引くようにするのがコツです」

一般的にマダイジギングは、ジグを海底まで落とし、できるだけジグを動かさないようにしてただ巻きで引いてくる、と紹介されることが多い。だが、実はそれだけではない。想像以上にテクニカルな釣りなのだ。

▲見事なアンダーキャストを披露する高畑船長。「食うレンジがはっきりとしている場合はあまり投げちゃダメ。タナボケします」
▲狙うタナはどこか。上から探るのか、下から探るのか。マダイジギングは、アングラーが考えるべきことが山ほどある。
▲ベイトを追って中層に浮いているマダイを横引きで攻める。ジグがよく動いたほうがいいのか、動かないほうがいいのか?

さて、マダイジギングのみならず、タイラバでも難しいのが、「アワセのタイミング」。それについて高畑船長は、こうアドバイスをしてくれた。「コツコツとアタリがあってもそのまましばらく巻き続けてください。そして、タイが首を振り、ドラグが出てからしっかりとアワセを入れるようにしてください。渋いときほど、このようなアワセが有効です」

そして小野寺さんは、タイジグでのアワセについて「タイジグは基本は早掛けでよいのですが、ボディは他のジグよりもボリュームがあるので、渋いときは余計に早アワセは厳禁です」と追加アドバイスしてくれた。

▲なんとイルカの大群が出没。終わった…と思ったが、マダイは彼らのオコボレを狙っているという。実際、この後マダイが連発!
▲底から中層まで反応が出ているパターン(左)と、中層だけに反応が出ているパターン(右)。この違いで攻略法も異なる。

止めておくのもテクニック

さらに小野寺さんは、状況がかなり渋いと判断したときは、タイジグを40gと軽くし、潮に乗せて流す、もしくはキャストして狙った層まで沈めた後、タイジグをその場に留めておくということを行った。

「止めておくのもテクニックです。タイジグはそのウイングで潮を受けるので、潮が効いていればリトリーブしなくても一定レンジに留めて置けます」

このようにして小野寺さんは、青森県陸奥湾のマダイを攻略していったのだった。

「タイジグは、多様なパターンに対する対応力の高さが魅力です。そのパターンを探し出していくことがタイジグのマダイゲームの面白さであり、ハマったときは最高に気持ちいいです」

バーチカル、斜め引き、ただ巻き、アクションを入れてもいいし、潮が効いていれば止めてもいい。この攻略の幅の広さが、タイジグを使ったマダイジギングの面白さだ。

▲現在、ニューモデル「タイジグスリム」を開発中とのこと。「タイジグでは攻略しにくかった状況での使い分けを想定しています」。乞うご期待!

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SALT WORLD 編集部

SALT WORLD 編集部

近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。

SALT WORLD 編集部の記事一覧

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