タチウオ、その他のベイト食いでも威力を発揮!明石沖で狙う青物ジギング【前編】
SALT WORLD 編集部
- 2021年10月23日
ARMSから、2020年秋新たに発売されたジグ・ロングソード。細部までこだわり作り込まれたこのジグは、明石沖を舞台にテストが繰り返され、完成したモデルだ。秋の風物詩であるブリがタチウオを捕食するパターンを主軸にその他のベイトを捕食している状況でも使い方で青物のバイトを誘発する性能という。実際にその威力を確かめるためにARMSメンバーとともに明石沖へ繰り出した。
新作ジグを携え人気の明石沖青物へ
兵庫県の明石と淡路島の間を通る海峡、明石大橋周辺のフィールドは、言わずと知れた青物フィールドである。関西圏のアングラーにとっては身近なフィールドであり、多くの釣り人が訪れる。特に、秋の本格的な青物シーズンを迎えると、連日海上は多くの船でポイントが叩かれる。そしてさらに言えば、この地の青物を狙う釣り人は、ジギングでの攻略を好む人が多いと感じる。魚たちは連日ジグで攻められ、ある意味、激戦区といえるだろう。ただそんなフィールドだからこそ、この地で青物ジギングを学んでいく人も多い。しゃくり方やジグセレクトは、フィールドによって異なるが、いろいろな人、良く釣る人のテクニックを見ながらレベルアップできる場所といえる。
そんな地での取材に、フィールドデバイスARMSのルアーデザイナー奥村眞佐夫さん、フィールドデバイスの関係者とともに向かった。取材は9月の中旬。まだ明石沖の盛期には少し早い? と感じる時期だ。
「明石沖では、シーズンに応じて様々なパターンがあります。その中でも、もっとも盛り上がるのが、小型のタチウオを青物が捕食するタチウオパターンでしょう。正直、まだ状況的には早いです。タチウオパターンになる前の様々なベイトを捕食している感じですね」(奥村)
今回の取材の目玉となるのは、2020年秋発売のARMSロングソード。タチウオパターンで、効果を発揮するだろうと感じさせるロングジグだ。
「タチウオパターンでの効果を狙って開発してますが、長さはあるものの、魚を寄せる力が強いジグなので、タチウオパターン以外でも釣果は出ると思います。ただ長いだけのジグでないですから」
大阪在住の奥村さんは、明石は身近なフィールド。このロングソードは、明石沖をメインに2018年から開発が行われており、細かい調整をしつつ、2019年秋には最終プロトで多くの青物をキャッチしたという。もちろんタチウオパターンでも、威力を発揮した。そこで今回、2020年11月上旬に店頭に並ぶ予定の製品版を持ち込んでの取材となったのだ。
▲お世話になったのは、明石港の愁輝丸。船長の秋山浩三さんは、ポイントごとに、水深や反応などを丁寧にアナウンスしてくれる。アームズの関係者、テスター、モニターが集合し、発売前に性能を再確認するために、ロングソード縛りで沖へと繰り出した。
▲フィールドデバイス・ARMSから発売となったロングソード。アームズ開発デザイナーの奥村眞佐夫さんのこだわりが詰まったモデル。奥村さんは明石に通うアングラーであり、明石で秋に盛り上がりをみせるブリのタチウオパターンで活躍しつつ、その他のベイトパターンでも魚を寄せられるように形状を追求した。(写真は最終プロト)
連日、安定しない釣果それでも好調にスタート
取材当日、明石港の愁輝丸にARMSメンバーで乗り込んだ。今回は仕立で出船。使用ジグはロングソード縛りである。
「2週間前はハマチ、メジロが良く釣れていました。サワラも多く上がっていましたね。お腹の中は、イワシだらけでした。ただその後、喰いが悪くなってしまったようです」
水温は例年より高めだと、愁輝丸の秋山浩三船長は言う。船は、明石大橋をくぐり、橋の東側へと入った。例年、タチウオパターンで盛り上がるエリアだ。
「水深44ⅿ、駆け上がります」
船長からの合図で、すぐにジグを投入する。奥村さんは230ℊのロングソードで様子を見る。潮は緩い。
「このエリアは、大きい潮だと白波が立ちます。3ノット、4ノットで流れる時もあります。そんな潮流の時に、しっかりとボトムまで落とせるように、ロングソードはヘッド側をジャーク時の抜けをよくするために薄めにし、そしてテール側は逆に厚みを持たせて、沈みが速くなるようにしています」
▲釣行日は、まだブリのタチウオパターンには、まだ早い時期だった。「タチウオパターンでなくても、ロングソードは魚を寄せる力があるので、釣果は出ると思います」(奥村)。皆でロングジグを沈め、探っていく。
ボトム着底後、細かめに数回しゃくり、そしてストップ、時には大きく動かしてフォールさせるという動作を繰り返して探っていく。そして数回の流し変えの後、奥村さんが難なくヒットさせた。ボトムから9ⅿでバイト。そしてトモでも、ロングソードに同時にヒットした。
キャッチしたのはどちらもハマチクラス。食いが悪いという事前情報があったため、まずはほっと胸をなでおろした。
▲宣言通り、すぐにハマチをヒットさせた奥村さん。ボトムから9mほどでのヒットだった。
▲江畑公裕さんも、奥村さんとほぼ同時にロングソードでヒット。ゆっくり目のワンピッチ&ワンジャークで捕食へ導いた。
その後、潮が徐々に動き始めてきた。船長は流しを変えるたびに、水深、そしてボトム形状をアナウンスしてくれる。起伏のあるポイント。潮が流れれば、根掛かりが多発する場所であり、細かいアナウンスは助かる。そして流しを変えるたびに、ポツリポツリと釣果が出始めた。開始から1時間半で、ロングソードにて、乗船者7名中6名がハマチ〜メジロクラスをキャッチ。奥村さんをはじめ、この間に複数本キャッチした人もいた。
ちなみにこの日、やはりまだ完全なタチウオパターンには入っていない状況であった。ハマチ、メジロたちは、目の前にある様々なベイトを捕食している様子。ベイトは、子タチウオも捕食しているかもしれないが、イワシ、イカ、ゼンメ(ヒイラギ)などを捕食している複合ベイトパターンだと奥村さんは言う。であれば、ロングジグではなく、セミロング、ショート系のジグとなるが、ロングソードでも問題なく喰ってくるのだ。
▲福留賢典さん(写真1枚目)、フィールドデバイス代表の尾崎匡さん(写真2枚目)、坊賢一さん(写真3枚目)、小林督治さん(写真4枚目)も、朝の早い時間にキャッチ。ポツリポツリとヒットが重ねられ、あっという間に乗船者全員キャッチとなった。あとはサイズアップ!
【この記事は2020年11月現在の情報です】
タチウオ、その他のベイト食いでも威力を発揮!明石沖で狙う青物ジギング【後編】はこちら>>>
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SALT WORLD 編集部
近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
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