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ここが発祥の海! 三重県志摩沖のスーパーライトジギング【前編】

急速な勢いで全国に広がるスーパーライトジギング。タックルをスーパーライト化することは、小型の魚を繊細に狙うだけではなく、同時に大型魚がヒットする可能性も高めた。

そこで重要となるのが、タックル。ここでは「ライン」という観点から、スーパーライトジギング発祥の海での実釣を通し、その重要性を掘り下げた。その様子を前後編の2回に分けてお送りする。

イサキのスーパーライトジギング発祥の海

いま、全国各地で急速に盛り上がっているスーパーライトジギング。これまではルアーでは狙って釣るという感覚がなかったイサキをメインターゲットとして、PE0・8号程度のライトなライン&タックル、そして小型メタルジグを使い、青物や根魚など、大小様々な魚たちがヒットすることで爆発的に人気が出ているスタイルだ。

▲スーパーライトジギングでは、低伸度PEラインとしなやかなソリッドロッドを組み合わせることで、それぞれの長所を最大限に発揮できる。

実はその発祥の海が志摩沖。ここで本格的にイサキのスーパーライトジギングが始まったのが、2013年頃のことだ。

「そもそもは他のキャスティングや通常のジギングの合間に根魚などを狙っていたんですが、ひょんなことからイサキが釣れたんです。それで、狙ってみたらこれが案外ゲーム性が高くておもしろかったんです」とは、スーパーライトジギングの第一人者である中村豪さん。志摩といえば、まさに中村さんのホームグラウンドだ。

▲この釣りの第一人者である、中村豪さん。志摩沖のイサキは、概ね5月からお盆頃までがベストシーズンだ。

そこで、本格的にイサキ狙いで出船してみるが、当然のことながら最初は苦労の連続だった。この釣りの仕掛け人のひとりでもある、和具港「ワンステップ」の出口力船長にその当時のことを聞いてみた。

「元々このあたりの漁師さんたちは、イサキはアミコマセを使ってカラバリで狙っていました。だから、魚はたくさんいるわけです。ところが、最初の2年間はまったくイサキが釣れませんでした。釣れるのは根魚だけ。ただ、私は元々あまなので、潜っているとグレ(メジナ)やワラサ、サバの下の中層に必ずイサキがいたんです。そのときに、ルアーではコマセに着いたイサキではなく、ベイトに着いたイサキを狙うことに気づいたんです。つまり、イサキは落ちてくるオコボレを待っていたんです。ジギングというと、下から上に上げる釣りだと思っていたんですが、それをヒントに上から下の釣りに切り変えてみたところ、イサキが釣れるようになりました」(出口船長)

▲スーパーライトジギングの開拓者のひとりである、和具港「ワンステップ」出口力船長。元々あまということで、その理論には非常に説得力がある。

それからというもの、イサキを筆頭になんと50種もの魚たちが次々とヒット。そしてこの釣りは、次第に九州など各地へと広まっていくことになったのである。

▲ジグを食って来るイサキは、青物などが食い散らかしたベイトのオコボレを狙っている。しがたって、青物もよくヒットする。

スーパーライト化により魚種やサイズの幅が拡大

これまで本誌では、中村さんにはスーパーライトジギングで使用するロッドやルアー、そしてテクニックなどについて度々解説してもらってきた。だがスーパーライトジギングにおいて、もうひとつ重要なアイテムがある。それが「ライン」だ。

スーパーライトジギングは、その名が示すように細いラインを使用する。また、そのようなライトタックルだから繊細に小さな魚だけを狙うのかといえば、そうではない。ジグを小さくすれば、小さな魚はもちろんだが、大型の魚も違和感なく食ってくる。ましてやフィールドは海。どんな種類の魚が、そしてどんなサイズの魚がいるか分からない。スーパーライト化することによって、ヒットする魚の種類やサイズの幅は大きく広がったのだ。

▲イサキ狙いではフォールを多用するため、迎え潮側の舷が有利となり、ジグをキャストして任意のレンジまで沈めて狙う。船が進むスピードと、ジグの重さのバランスがカギとなる。払い潮側の舷ではラインとジグが引かれるため、ジグをフォールさせにくい。

したがって、大型がヒットしてしまったから獲れませんでした……では済まされない。繊細かつ大胆。それがスーパーライトジギングの真骨頂であると、これも過去本誌記事で紹介した。だからこそ、ロッドやリールの性能と同様に、ラインの性能も重要となるのだ。

SLJにも最適なハリス(リーダー)トルネード松田スペシャル「ブラックストリーム」がより強くリニューアル!

そもそもは磯釣り用のハリスだが、細くて擦れに強い性能ゆえ、スーパーライトジギングなどルアーゲームのみならず、様々なフィッシングシーンで人気の「トルネード松田スペシャル・ブラックストリーム」がリニューアルした。

▲ラインの色は伝統の“ブラックストリーム”=黒潮カラー。光の乱反射を抑えることで潮に溶け込むステルス効果を発揮し、魚から見えにくくなっている。

最大の特徴は、根や魚の歯などによる“擦れ”に強いと評判だったブラックストリームが、さらに擦れに対して強く、結びも強くなったこと。

それを可能としたのが、「プラズマライズ」という特殊技術。そもそもが強かったブラックストリームで使用されるフロロカーボンの表面に、ゴムのようなクッション性があり衝撃や傷にも強い「特殊ポリマー層」をプラズマ技術によって形成。ゴムは傷付き防止や保護で使われるのはご存じの通り。これにより、耐擦傷性は5~7%、結束の強さに関してはなんと40%もアップした。

もちろん、低伸度&高感度でスーパーライトジギングでは定番中の定番PEライン「PE JIGGERULT」シリーズとの相性はバツグン。ぜひ「PE JIGGER ULT」シリーズと併せて使っていただきたい。

▲SLJでは定番中の定番「PE JIGGER ULT」シリーズとの相性もバツグン。4本縒りはベイトリールに、8本縒りはスピニングリールにベストマッチ。

【この記事は2020年2月現在の情報です】

ここが発祥の海! 三重県志摩沖のスーパーライトジギング【後編】はこちら>>>

ここが発祥の海! 三重県志摩沖のスーパーライトジギング【後編】

ここが発祥の海! 三重県志摩沖のスーパーライトジギング【後編】

2021年10月29日

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SALT WORLD 編集部

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近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。

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