石川・羽咋沖のスーパーライトジギング+タイラバ【前編】
SALT WORLD 編集部
- 2021年11月08日
昨今のオフショアの人気カテゴリーであるスーパーライトジギング&タイラバ。ビギナーでも釣りが成立し、釣果も手堅く、オフショアルアーの第一歩として世界中の人が楽しみはじめている釣りだ。
今回は、両方のタックルを持参して北陸へ釣行。能登半島の付け根でシーバス、マダイなど10魚種を釣ることができた。その釣り模様を前後編で紹介する。
マダイは不調? も多彩な魚種を狙える好漁場
夏の陽気を感じるタイミングで、日本海タイラバ&スーパーライトジギングにチャレンジ。オフショアの二つの人気カテゴリーのタックルをリリースする、我々テイルウォークスタッフでの釣行だ。テイルウォークのタイラバ&スーパーライトジギングロッドを監修していただき、この釣りに精通している『ループガイドサービス』(石川県羽咋市)の松中キャプテンに協力をお願いした。
▲ループガイドサービスの松中奏詩キャプテンがエスコート。タイラバ、スーパーライトジギング、ティップラン、イカメタルに精通した船長で、テイルウォークのタイラバ&スーパーライトジギングロッドの監修も担当。
筆者も2年に1回のペースでこの地を訪れているが潮も速く、能登半島の付け根に位置し漁場としても最高のポテンシャルを秘めたフィールド。マダイ、シーバス、ロックフィッシュ、青物など、バラエティーに富んだ魚種が印象的だ。
シャローから100m以上のディープまで幅広いゾーンに存在するピンスポットをチョイス&ランガンし、魚の反応を見ていくのが松中キャプテンのスタイル。漁師業の傍ら自らロッドを握り「生活を懸けて魚を獲る」人だけに、訪れるたびに色々なゲーム展開を見せてくれる。
そんな強いミカタであるハズの松中氏であるが、2019年6月の釣行時は違っており「マダイは今期、まだ数枚しかキャッチできていない…」の言葉。毎日、海に出ている人だからこそ、その言葉は他の人から聞くよりも信ぴょう性が高く、それは〝絶望〞にも聞こえ…。そんななかでも手堅い釣りとして提案してもらったのが、シーバスやロックフィッシュをスーパーライトジギングで狙うこと。そうアドバイスをいただき、そこからプランを立てる。
もちろん松中氏監修のスーパーライトジギングロッドのポテンシャルを見せていただき、さらに2019年秋に発売のベイトモデルの最終調整も兼ねての釣行となった。
そう言いながら密かに私は、タイラバ中心にゲームを組むことにしていた。釣れなくても巻き続けて「自分の基準」を他エリアでも試したいと考えているためだ。他のメンバーがスーパーライトジギング(以下SLJ)をメインにゲームを組めば、その反応の違いや出しどころなどタイラバとの比較ができるかもしれない。目先の釣果も大切だが、こういった違いを確かめ、体験することが大切だと考えている。
▲タイラバとスーパーライトジギング(SLJ)。どちらも手軽で手堅いオフショアゲームの人気カテゴリーだが、それぞれに持ち味があって奥が深い。
タイラバとSLJそれぞれのメリット
出船は6時半。この日の水温は21度と例年より高いが、底が冷えているとのことで、「マダイの反応が鈍いのではないか?」との松中氏の推測のもとにスタート。まずはシーバススポットということで、水深20~35mを狙う。私が60gのタングステンタイラバを落とし、他のメンバーは40~60gのジグを投入した。
▲(画像右)スーパーライトジギングでメインに使用したジャックアイジグ(ハヤブサ)。主に40~60gを使用した。(画像左)タイラバはフリースライドTG90、125g(ハヤブサ)を使用。フックはT.R.BリングアシストのM(イチカワフィッシング)。
これは私の経験談でもあるが、ジギングとタイラバの同船ではファーストヒットはジギングに軍配が上がることが多いような気がしている。フラッシングなど、ファーストインパクトの違いなのだろうか。いつでもタイラバをメインにする私の目には、そう映る。
そのため大切な取材での乗合など、釣果を優先したい場合は、極力離れて釣りしたいと心の中で思ってしまう(気分的なものかもしれないが)。
フレッシュな魚を引き付けるアピール力は、ジグにはある。しかし、バスフィッシングやトラウトなどでも経験しているが、メタル系は一撃で決めないと魚がスレるのも早い。
それに比べインパクトが薄い!? タイラバは、よりアピールさせたい場合はタイラバヘッドの形状やスカートのボリューム、カラー、フォールスピードなどで緩急を使い分けることができる。
使い方、組み合わせ方でコンスタントに釣れるイメージがあるが、その組み合わせは広く、自分なりの頭脳ゲームを楽しむことができる。激戦区などの狭いスポットで船を何度も流す際に、「タイラバのほうが、場荒れが少ない」という船長がいたが、このことを言っているのだろう。
▲落として巻くシンプルな動作ゆえタックルのバランスはとくに意識したい。タックル選びは、【1】水深に合ったウエイトのジグ(タイラバ)→【2】フックサイズ(軸・太さ)→【3】ラインを出していても巻きアワセでフックアップできるリールのギア比→【4】フックを刺し、ファイトを吸収できるロッドの順で組んでいくと分かりやすい。
ことSLJに関して言うならば、スモールシルエットでインパクトと手堅さ!? のイイとこ取りな感じもあり、あらゆる魚たちに通用し、ジギングの中でも手堅い釣りのカテゴリーになっている。操作もカンタン、大小様々な魚を魅了し、各地で人気が急上昇していることも理解ができる。
松中氏は時折ショートジャークやフォールを織り交ぜ「誘い」と「食わせる間」を意図的に作っていた。タイラバが一定のゾーンを巻き続けて広く誘う、魚に追わせ続けることに対し、スーパーライトジギングはボトム付近、中層でも一定のレンジで細かく誘うことができる。そんな違いも含め、釣り込んでいくと見えてくることは多い。
【この記事は2020年2月現在の情報です】
石川・羽咋沖のスーパーライトジギング+タイラバ【後編】はこちら>>>
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近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
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