釣行前の不安を解消! キハダゲームの基本Q&A~キハダ船でのルールとアドバイス~【後編】
SALT WORLD 編集部
- 2021年11月09日
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近海のターゲットに加わっているキハダだが初心者にとっていざ釣行となると、いろいろと疑問も多い。ここでは、初心者ならではの釣行前の不安を解消するためのQ&Aを前編に引き続きお届けする。これさえ読めば、キハダへの一歩を躊躇なく踏み出せるはずだ。
釣行前の不安を解消! キハダゲームの基本Q&A~キハダ船でのルールとアドバイス~【前編】はこちら>>>
Q9.キャストする方向は?
キャストする方向は、ミヨシなら前方、ミヨシから2番目なら、少し斜め気味の前方。その後ろなら斜め前。一段下の胴の間付近なら船の横正面から少し斜め前気味に投げるというのが基本。
ただナブラの動きによって、キャスト方向が少しずつ変化する場合もある。いずれにしても、ミヨシのアングラーから投げていき、投げたアングラーのラインの方向を良く見て、ラインが被らないように投げること。ナブラ、鳥山の移動する方向をしっかりと見て、その前に撃ち込みたい。
またナブラが出ず、船長がソナーなどで反応を見ている時もある。魚はいるのだが、水面に出てこない状況で、「誘い出しで探ってみて」と指示が出る。そんな時は、船長から「○時方向に投げて」と言われる。この場合は、時計の12時が船の前方で、3時なら真横(船首に向かって右側)となる。
Q10.周りに船がいる場合はどうする?
船が多い相模湾などでは、ひとつのナブラに数隻の船が集まる時もある。またコマセ船団の周りでナブラが発生し、そこを狙うときもある。
この時、他の船からキャストしているラインも見て、被らないようにすること。他船とオマツリしないように船長が上手く調整してくれることが多いが、距離的に届いてしまうような時は、少し待ってからキャストするか、ラインクロスしない位置にキャストしよう。
Q11.ヒットしたらどうする? 周りの人がヒットしたら?
佐野さん、西本さんのページでも説明があったが、まずヒットしたら、フッキングをしっかりと行い、そして止まるまで待とう。この時、キャスティングならロッドは脇に挟んだ状態のまま。止まってから巻き上げる時に、ロッドエンドを腹に当てる。慌ててロッドを動かそうとすると、バレに繋がることが多いので注意したい。
巻き上げの場所は、船長の指示に従う。自身の釣り座で、そのまま行うこともあるが、ラインが船底側に入るようなら移動する。また船長にそのことを知らせる。
さらにダブルヒットなどでは、ヒットしたアングラー同士のオマツリを避けるために、ミヨシ、トモに分かれることもある。また誰かがヒットしたら、船長からのキャストの指示が無い限り、プラグ、ジグを回収して見守る。
もしもランディング時にランディングマンのサポートが必要なら手伝う。キハダは不思議と、誰かが釣ると同船者も嬉しくなるもの。皆で協力し合うことが大切だ。
Q12.ランディング時に気をつけることは?
ヒットして船べりまで巻き上げたら、キハダは円を描き始める。その動きに合わせて、回って手前に泳いできた時に、少しでも巻き上げ、沖側に回っているときは耐えるようにする。そして少しずつ浮かせ、ランディングマン(船長など)とタイミングを合わせる。時にはネットへ誘導する。
そしてネットインやギャフ掛けが済んだら、すぐにラインをフリーにすること。慌てずにやりとりしたい。またネットインされたキハダやギャフに掛けたキハダを船上に上げる時、一人では持ち上がらないこともある。そのような時は、自分が周りにいたら手助けしよう。そしてルアーを外すときは、キハダが暴れることもあるので、注意しながら行うこと。
Q13.釣行時の服装はどんなのが良い?
飛沫を被ったり、釣れた後の船上を洗ったりする時にも服は濡れてしまう。また自身が釣れて魚を持って写真を撮るような場合は、魚のヌメリが体に付き、それを洗い流すことになり濡れる。そのようなことから濡れてもすぐに乾くような服装がベストだ。夏場は、ナブラ探しで長く船が走っている状態の時もあり、日焼け対策は万全にしておきたい。
Q14.タックル以外に必要なものは?
ロッド、リール、ルアー以外に必要なものとして、帽子、偏光サングラス、グローブは必需品。帽子は直射日光を妨げ、偏光サングラスはキハダの動きを見やすくするとともに、日射しからの目の保護、キャスティング時の目の保護にもなる。
またグローブは、大型とのファイトでグリップ力が増し、ハンドドラグ、ジギングでのサミングなどで、指の保護にも繋がる。そしてプライヤーは、大型・強力スプリットリングを扱えるタイプが必要となることもある。さらに替えスプールは用意しておくと便利。ラインシステムを組んでおけば、ライントラブルやラインブレイクが起きた時に、すぐに交換できるからだ。
加えてキハダをやっていて、シイラやカツオがヒットする場合もある。そんな時は、フィッシュグリップ、ハリ外し(写真はスタジオオーシャンマークのフックリムーバー)などを用意しておくと便利だ。その他、ラインのコーティングは釣行前に行っておきたい。「バリバス・PEにシュ」のようなアイテムもあれば、船上で追加で吹きかけることも可能だ。
Q15.ギンバルは用意したほうが良い?
キャスティングで。40㎏、50㎏の大型の可能性がある場合はギンバルがあると安心。20㎏、30㎏クラスなら、ロッドエンドを腹に直接当ててポンピングしてもなんとかなるが、やはり痛くはなる。ハードタイプのものが、最もロッドエンドが収まりやすく、ポンピングしやすい。
その他、ソフトタイプのものもある。これなら常に装着していても、それほど邪魔にならない。
Q16.キハダタックル以外も必要?
もしも釣果情報や、予約時の船長との会話、SNSの情報などでカツオなども釣果もあれば、カツオ用のタックルを持ち込むのも良い。
ロッド、リールとともに、小型のジグ、プラグを用意する。また仕立船なら、帰り際にシイラを少しだけやるというプランを立てることも可能。船長に相談して決めておこう。
Q17.クーラーボックスは必要?
キハダを入れるクーラーボックスは、必要な船もあるが、船に備え付けられているクーラー、または氷の入った収納スペースに入れてくれることが多い。その場合は、大きいクーラーは積まず、飲み物や食べ物を入れておくだけの小さいクーラーボックスを持ち込み、ファイト時にアングラーが移動してきた時に、邪魔にならない場所に置いておきたい。
またキハダは下船後、船長やスタッフが捌いてくれる船もある。有料の場合もあるが、大きいキハダをそのまま持ち帰るのは一苦労。自慢するためにそのまま捌かずに持ち帰り、家族に「こんな大きいのを持って帰ってきて、どうすんのこれ?」と言われることも。ぜひ、利用すると良いだろう。
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PROFILE
SALT WORLD 編集部
近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
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