ヒラマサと肩を並べる人気ターゲット 千葉・外房のブリ|Part 1
SALT WORLD 編集部
- 2021年12月18日
千葉・外房。言わずと知れた、日本を代表するヒラマサルアーゲームのフィールドだ。それゆえ、かつてはワラサやブリはヒラマサのゲスト的な扱いだった。ところが近年は、ワラサ・ブリもひとつのメインターゲットとして捉え、人気が高まっている。
ここでは、そんな外房のワラサ・ブリゲームについて、「マングローブスタジオ」の上屋敷隆さんにその概要や攻略法を聞き、全3回に渡って紹介する。
かつては脇役も、現在では主役の一端に
千葉・外房のヒラマサといえば、かつては「何度も通ってようやく一本キャッチできるかどうか」と言われたほど。“外房スペシャリスト”と呼ばれるこの海のヒラマサしか狙わないようなストイックなアングラーが数多く存在し、初心者がなかなか乗船できないような雰囲気さえあったほどだ。そんなヒラマサを求め、関東のみならず全国から多くのアングラーが訪れた。
外房のヒラマサは、それほど釣るのが難しく、そして憧れのターゲットだった。
それがアングラーや船長たちの努力により釣り方が開発され、ポイントも開拓され、そして道具も進化して、かなりの高い確率でヒラマサが狙って釣れるようになった。
そして近年は、アングラーたちが世代交代(?)したのか、“外房スペシャリスト”たちは減り、代わって若いアングラーも増え、ヒラマサだけをストイックに狙うというよりは、ヒラマサのみならずワラサ・ブリ、サワラ、マダイ、ヒラメ、根魚などそのときに釣れる様々な魚たちを狙い、ジギングもキャスティングもその他の釣り方もみんな楽しむという、より自由なスタイルへと変化した。
▲ヒラマサと並び、外房の人気ターゲットとなっているワラサ。とりわけ春マサシーズンが始まる前は非常に貴重なターゲットだ。冬場のサンマベイトのブリも見逃せない。
それゆえ、外房にワラサが回遊して来ると、多くのアングラーたちで遊漁船は溢れかえる(もちろん外房の2大ヒラマサシーズンと呼ばれる春マサ・秋マサシーズンも)。このエリアの遊漁船は午前と午後の一日2便体制だが、平日であっても午前も午後も満船となることも珍しくない。
▲そのときの状況を瞬時に判断し、適切なアプローチ方法を取ることが重要。外房では、午前船と午後船でガラリと状況が変わってしまうことがあるほど。
かつてはヒラマサのゲスト的扱いだったワラサが、今ではヒラマサと肩を並べる人気ターゲットとなっているのである。
ルアーメーカー「マングローブスタジオ」の代表である上屋敷隆さんは、ヒラマサだけをストイックに狙っていた時代からここ外房へ足繁く通っているアングラーのひとり。もちろん現在も、ヒラマサやワラサを狙いこの海に通い続けている。
▲「マングローブスタジオ」代表の上屋敷隆さんが足繁く通う千葉・大原港「山正丸」。山口徹船長は船長である前にアングラーでもあり、上屋敷さんが絶大な信頼を置く。
「外房のワラサは群れの規模の大小はありますが、ほぼ周年狙うことができます。その年の状況によっても変わりますが、とくによいのは12月から2月頃の冬場。その後は6月頃までタックルはスピニングタックル2本、ベイトタックル1本を持参。ベベルポジション、バーチカルポジション、そして水深などで使い分けていく。とくにベイトタックルは、深場のワラサ狙いでは大いに活躍してくれる。コンスタントに狙えます。そして秋になり10月頃から再びシーズンが始まります。そんななかで私がよく通うのは、食べて美味しくなる冬場が多いですね。釣りとしていい思いをさせてもらったのが、やはり2月から3月頃の春先。春マサシーズンが始まる前です」
▲出船前にタックルの準備は完璧にしておく。この海にはワラサ・ブリだけでなく、10kgオーバーといった大型ヒラマサも泳ぐ。入念にドラグのセッティングを行う上屋敷さん。
【この記事は2019年10月現在の情報です】
ヒラマサと肩を並べる人気ターゲット 千葉・外房のブリ|Part 2はこちら>>>
ヒラマサと肩を並べる人気ターゲット 千葉・外房のブリ|Part 3はこちら>>>
出典
SHARE
PROFILE
SALT WORLD 編集部
近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。