カンパチのジギング ハイ&スローピッチで攻める沖縄県・与那国島【PART2】
SALT WORLD 編集部
- 2021年12月22日
ジギングを好むアングラーのなかには、カンパチに対して特別な思いを抱く人は少なくない。ヒットした後のスピード感とトルク。青物とは言うものの、まるで根魚のような根への執着。
まっしぐらに根へと向かい、アングラーをあざ笑うかのように翻弄する。そんなカンパチに魅せられたゼスタ代表、宇都宮基浩氏の釣行に同行した。
前回は天候に恵まれずまともに釣りをすることができない序盤の様子をお伝えしたが、今回は本気で大型カンパチを狙う宇都宮氏の用意したタックルについて紹介していく。(文中敬称略)
ハイピッチをメインにスローピッチとの二刀流で
冒頭の宇都宮の言葉にあるように、今回の狙いはカンパチ。最低でも20㎏、できれば40㎏クラスを獲りたい。そのために宇都宮が用意したロッドは3種類6セット(写真は5セット)。メインとなるスローエモーションPPJは4本、スローエモーション・フルデプスは1本、そしてスローエモーション510シリーズからは1本という内訳だ。
「大きく分けてハイピッチ目的とスローピッチ目的に分かれます。基本的にはハイピッチメインでいきますが、それでダメならスローピッチを入れていくようなイメージです」
紺碧の海に映えるホワイトカラーブランクスが特徴のスローエモーションPPJは、番手表記でいえば#1から#5までの5機種ラインナップ。そのなかで、今回宇都宮が持ち込んだのは4本だ。
「B‐60PPJ(#1)は水深200mまでのスロー用。シリーズ中でも最もしなやかで長い6ftという特徴を活かし、フォールメインで攻めたいときや、〝ムニュ〞っとしたキレのよさとは対照的なアクションを出したいときに使います」
次はB57‐PPJ(#2)とB52‐PPJ(#4)。
「この2本はどちらも大変キレがいいので、ハイピッチ系の釣りで主に使います。#4は600gまでのジグで、よりキレのよいハイピッチを行うとき。ジグのアクションを活かしてガンガン飛ばしたいときに使います。#2は浅場や#4のハイピッチで食いが悪いときが出番。#4よりもローレスポンス的操作が可能となりますので、ジグの初速を抑えて飛ばしたいときに使うイメージです」
シリーズ中最もヘビーなのがB‐48PPJ(#5)だ。
「これは、カンパチでは水深300mといった深いポイントや、カンナギ狙いの水深400m、そして潮が速く700〜800gという重いジグを使いたいとき、さらにはジグをガンガンに飛ばしたいときに使います」
ちなみに、今回は持参していないが、#3はハイピッチからスローピッチまでオールラウンダーに使用可能なモデルとなっている。
スローエモーション・フルデプスB64‐MHは、水深300mオーバーで600g以上のジグを使うスローピッチ系で使用。リフト&フォールなど、重いジグを感度良く操作するのに最適なモデルとなっている。
スローエモーション510(ゴーテン)シリーズからはB5104(#4)を持参。これもスローピッチ系で使うが、反発が強くて粘りがあるブランクスのため、南方海域ではよりテクニカルにジグを操作したいときに登場させるという。
そして、これらゼスタのすべてのロッドに共通するのが、常識的な使用において〝折れない〞こと。ごく当たり前のことのようだが実際はなかなか難しく、そうではない物もある。
「ここ与那国など南方系の海域では、深い水深を攻めることが多いのでジグも重い。さらに潮が速くて重い状況も多く、ロッドを振っているだけで折れてしまうことがあります。実際、テスト段階では何本も折りました。それでは意味がありません。南方海域では本州などではありえない状況に多々遭遇します。ゼスタのロッドは、そういった状況でも安心して使えるように開発しています」
【この記事は2020年1月現在の情報です】
カンパチのジギング ハイ&スローピッチで攻める沖縄県・与那国島【PART1】>>>
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近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
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