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まんが家が行く、北茨城市・あんこうサイクリング|夏福ゆるポタエッセイ vol.13

西のふぐ、東のあんこうと称される冬の味覚、鮟鱇(あんこう)。茨城県ではあんこう漁が盛んで、特に平潟、大津、久慈、那珂湊漁港で多く水揚げされています。やや季節外れではありますが、今回はあんこうグルメを求めて北茨城市をサイクリング!

常磐線大津港駅からスタート!目指すはあんこうグルメ!

常磐線、大津港駅からスタート。駅舎は大津町にある「六角堂」がモチーフになっています。

まずは腹ごしらえです。あんこう料理といえば、まず頭に浮かぶのはあんこう鍋ですよね。この辺りにはたくさんのあんこう鍋を提供するお店があるのですが、今回はあえて鍋以外のあんこう料理を提供しているお店を調べてきました。個人的にロードバイクを置いてゆっくり食事をするのは避けたいので、時間がかかるイメージの鍋以外のメニューで気軽にあんこうをいただけるのは嬉しい。

駅からすぐ近く、約200mのところにある食彩 太信。こちらではあんこう鍋はもちろん唐揚げや、あんこうのカツを卵でとじて丼にしたあんこ~る丼、そしてなんとめずらしいお刺身もいただけるそうなんです。楽しみ!

「え!?」

思わず声が出てしまいました。人気店なので念には念を入れて少々早めに着いたため「準備中」の看板かと思い近づくとまさかの「本日ご予約のみ」でした。

夏福あるある…いや、サイクリストあるある……。

しばらくお店の前でボーゼンとしてしまいましたが、訪れたときに限ってやっていないなんてことは自転車あるある、そして夏福あるあるなので慣れたもんで(慣れたくない)またかー!しょうがない!と気持ちを切り替え、次に向かいます。本当に多い夏福あるある。なぜなんだ…。あんこ~る丼やお刺身が食べられないのは残念ですが、先ほども書いた通り人気店なので、品切れなどなにかあるかもしれない考え他のお店もチェックしておいたので問題なしです。

ちなみに、あんこう鍋は期間限定が多い中、食彩太信さんでは通年いただけるそうですよ。

国道6号線へと出たら北上します。看板にもあんこうのイラストがありますね。この平潟漁港はあんこう鍋のルーツとされる「どぶ汁」発祥の地なのだそうです。あん肝をたっぷり使用し味噌で味付けをしたどぶ汁は濃厚な味わいです。

どぶってすごい響きだなと思って調べてみたんですが、「どぶ」とは「すべて」という意味で、魚のすべての部位を使っていることからきているという説が有力らしいです。あんこうは捨てるところがないと言われていますよね。また、あん肝が溶け出した濁りぐあいからついた説や、水を加えないため濃厚な仕上がりになる説など諸説あるみたいです。

国道6号線を約1km進むと福島県との県境を超え、数メートル先を右折しまた茨城県へと入ります。ちょっとしたことですけど面白いですよね。

あんこうのさつま揚げ!

次に向かうお店は大黒屋水産食品。平潟漁港で水揚げされたあんこうを使用した、手作りさつま揚げを販売しています。自転車であんこうをお土産に持ち帰るのはなかなか難しいですが、さつま揚げなら大丈夫。

ホームページには「オーブントースターで焼いたら最高」と書いてありました。最高を味わいたい!

「えぇ!?」

臨時休業…。……………。

お店の前で立ち尽くしていたら通りがかった人に怪訝な顔で見られてしまいました。どれだけお店を眺めていてもしょうがない。立て続けはややダメージがでかかったですが、ここでも気持ちを切り替え先へ進みます。

大黒屋さんの前の道をそのまま進むと目の前に広がる平潟港。港の入り口にはあんこうのモニュメントが設置されています。

鮟鱇~復興への願いを込めて~

2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震では、北茨城でも震度6の強い揺れと最大6.7メートルの大津波を起こし5名の尊い命が奪われました。その大震災からの復興に向け、北茨城市の魚であるあんこうに被災地の安寧と明るい未来に向けた願いを込め、多くの方に磨かれてこのモニュメントが作成されたのだそうです。

モニュメントが設置されてから10年以上経っていますが、可愛いお花のプランターとともに綺麗にお手入れされている感じがしました。

港の奥に進むとそびえ立つ、なんだかすごい地層の崖。

「あんこうの宿まるみつ旅館」

お次に向かうのはあんこうの宿まるみつ旅館。こちらは名前の通り「あんこうづくしプラン」などのあんこう料理を楽しめる旅館なのですが、旅館の一角で週末のみ営業されている麺屋まるみつでは「あん肝ラーメン」や「どぶ汁ラーメン」がいただけます。以前食べたことがあるのですが、濃厚でとても美味しいです。あん肝大好き。

ですが今回はラーメンではなくこちらで販売されている「あんこう大福神」を求めてやってきたのです。お餅にあんこうのコラーゲンが入っている可愛いあんこうの形をした大福なんですが……。

おや?

入り口を入って奥にあるショーケースを覗くと中が空っぽなんです。嫌な予感がします…。

お店の方に聞くと、いまはこちらでは大福の販売はされていないとのこと。ここでも夏福あるあるが…!膝から崩れ落ちそうになっている私にお店の方が、系列の菓子店で販売されていると教えてくださったのですが、実はそちらのお店は知ってはいたのです。先ほど通った国道6号線沿いにあったのです。ですが、せっかくだから本店で購入しようとそちらは通り過ぎていたんです…!予定していたルートを巡ってからでも立ち寄れる距離なので、お菓子屋さんはあとで伺うことにして次へと向かうことにしました。

途中、素晴らしい景色を背負って立つあんこうのどぶ汁自動販売機を発見したり、海を眺めたりしつつ地形に沿って南下します。

六角堂のある茨城大学五浦美術文化研究所のあたりを走っていると黄門の井戸なるものがありました。

昔、黄門様が訪れた際に喉の渇きをおぼえ、従者が井戸を探したものの見つけた古井戸は底が深く水を飲むことができなかったが、井戸を覗き込んだ黄門様の杖が縁にあたると水がコンコンと湧き出てきた…との言い伝えがあるんだそうです。

更に進むとやや細い道に入るのですが、ここで一瞬勾配が13%になる坂があります。

激坂の先にやっとたどり着いたあんこうグルメ

上って降りて、大津港が目の前に広がる大津漁港直営市場食堂に到着。

ようやく…ようやくご飯が食べられます!

夏福あるある回避!身は柔らかく、カリッと揚がった衣に甘辛いタレが絡んでとっても美味しかったです。

さて、それでは駅に向かう前にあんこう大福神を購入すべく平潟銘菓てんごころへ寄って行きましょう!ところがウキウキとお店に入ってショーケースの中を探すも見つからず……。嫌な予感が……。

お店の方に聞いたところとても申し訳なさそうに、今の時期はいちご大福がメインの販売になっていますと教えていただきました……。
ショーケースの中にはピカピカに輝く大粒のいちごが挟まったいちご大福が並んでおりました。

あああ……。

多分私、ショックで少し震えていたと思うんですけど「写真…写真を撮らせてもらってもいいですか…」と言いながら撮らせてもらった食品サンプル。かわいい。

あんこう大福神は平潟町の八幡神社とのコラボ商品で、あんこうのアンテナ部分は神社でご祈祷済みなんですって!そしてあんこうみくじ付き。

平潟港左手の小高い位置に立つ八幡神社からは港が一望でき、境内には「甚平鮫神社」なる神社もあるそうで、面白スポット好きとして伺ってみたくなりました。その他のあんこうグルメも今回食べられなかったのは残念ですが、また来る理由になりますしね!あんこうグルメづくしサイクリングをしにまた北茨城に来ます!

今回はおよそ12kmほどと短い距離なので、物足りない方は大津港駅の反対側の山へとヒルクライムはどうでしょうか。

▼いままでの連載はこちらから▼

夏福のゆるポタコミックエッセイ

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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