
新城幸也、アルプスを総合68位で走破 悪天候と激坂乗り越え「完走が自信に」|ユキヤ通信

Bicycle Club編集部
- 2025年04月26日
「第48回ツアー・オブ・ジ・アルプス」(UCIプロシリーズ)は4月25日、リエンツを発着点とする112.2kmの第5ステージで最終日を迎え、ソリューションテック・ヴィーニファンティーニの新城幸也は総合68位で5日間の厳しい戦いを終えた。JCLチームUKYOの石橋学も総合74位で完走を果たした。
第4ステージ:冷雨と山岳、寒さとの戦い

24日に行われた第4ステージは、オーストリア・チロル州のジリアンからオーバーティリアッハまでの162.7km。カテゴリー未設定ながら標高1,700m級の山を含む厳しいアップダウンに加え、選手たちを冷たい雨が襲った。
チームが新城とダビデ・バルダッチーニ(イタリア)の2名のみとなる中、新城は「雨で凍えた1日となった」と振り返る。下りで体が冷え切り、続く登りで「全く動かず、集団から千切れた」。その後、グルペット(後方集団)に合流し、厳しい寒さの中でフィニッシュを目指した。
「寒い中でのレースは特に疲労度が増す」と語る通り、厳しいコンディションだったが、トップから24分00秒遅れの集団内で66位でフィニッシュ。石橋学(JCLチームUKYO)も26分16秒遅れの80位でこの難関ステージをクリアした。

第5ステージ:激坂最終日、完走への執念

最終第5ステージは、距離こそ112.2kmと短いが、獲得標高2,200m、最大勾配12%に達する激坂を含む1級山岳が2度登場する過酷なレイアウト。2022年の同レースでも多くの選手がタイムアウトとなった因縁のコースだ。
前日の疲労に加え、曇り空と低い気温の中、新城は「昨日のステージのダメージはスタートの時には感じていた」という。それでも「せっかく最終日まで生き残ったので、是が非でも制限時間内にたどり着きたい」と強い意志でスタートラインに立った。
レースは序盤からハイペースとなり、新城は最初の登りで「着いて行くにはキツすぎた」。その後は「トレーニングと割りきって制限時間内にフィニッシュにたどり着くように走った」と、粘りの走りを見せ、トップから13分33秒遅れの70位でフィニッシュラインを通過。石橋も12分05秒遅れの68位でゴールし、5日間のレースを走りきった。完走者はわずか78名というサバイバルレースだった。
新城「走りきれて良かった」 次は日本へ

レースを終えた新城は「ヨーロッパでの初レースを無事に走りきれて良かった」と安堵の表情を見せた。チームメイトのリタイアが相次ぎ、「少人数でもこの大会をしっかりと走りきるという目標になってしまった」と厳しいチーム状況を振り返りつつ、「完走人数から見ると、このレースはハードなレースのひとつだと思う。厳しいチーム情勢の中、山岳レースで生き残ることができたことは、次のレースへの自信となった」と、困難な状況下での完走を前向きに捉えた。
「今年のコースはハードなステージしかなかった」と大会の厳しさを改めて語った新城。「自宅に戻り、しっかりとリカバリーして次はいよいよ、5月!日本のレースへ備えます!」と、次戦となる日本でのレースへ意気込みを語った。
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