
カーボンスポーク採用の「Roval Rapide ホイール」登場! 「CLX III」に加えスプリントに特化した「SPRINT」も|SPECIALIZED

Bicycle Club編集部
- 2025年06月27日
スペシャライズド傘下のホイールブランドRovalは2025年6月27日、ロードレースホイールの常識を覆す新設計を採用した3つの新モデル「Rapide CLX Sprint」「Rapide CLX III」「Rapide CL III」を発表した。従来の「低いフロントに高いリア」というセオリーに対し、「高いフロントに低いリア」というリムハイト構成を採用することで、空力性能、重量、加速性能を高次元でバランスさせ、あらゆるシーンでの速さを追求する。
「高いフロントに低いリア」新セオリーで勝利を目指す
「ホイール3モデルの使命はただ一つ、それは勝利」――この言葉通り、Roval開発チームは、世界最高峰のレースで勝つためのホイールを追求。長年の研究と、自社風洞施設「Win Tunnel」やCTスキャナー技術などを駆使した徹底的なテストの結果、空力効果の実に90%をフロントホイールが担うという事実に着目した。
この知見に基づき、フロントのリムハイトをリアよりも高く設定するという新発想のリムプロファイルを採用。これにより、フロントホイールで最大限のエアロ効果を追求しつつ、リアホイールは軽量化と加速性能に貢献するという、より効率的な設計思想を打ち出した。
Roval Rapide CLX Sprint
フロント:193,600円(税込)、リア:290,400円(税込)
- カラー:Gloss Carbon / Gross White、Satin Carbon / Gloss Black
- 重量:1,395g
- リムハイト:フロント63mm / リア58mm
- 特徴:究極のスプリント性能、エアロコンポジットスポーク、DT Swiss 180ハブ
残り250mで決まる! スプリントで最速のホイール
ツール・ド・フランスのシャンゼリゼスプリントや、ミラノ~サンレモのようなクラシックレースでの単独逃げ切りを想定して開発された究極のスプリントホイール。リムハイトはフロント63mm、リア58mm。RovalがArris社と共同開発した超軽量・高強度の「Rovalエアロコンポジットスポーク」(1本あたり1.9g、スチールより20%高強度)を採用し、前後セットで1,395gという軽量性を実現。250mのスプリントでは、前モデルRapide CLX IIより18cm先行するという圧倒的なアドバンテージを誇る。ハブにはDT Swiss 180 EXP 36TインターナルとSincセラミックベアリングを搭載。28mmタイヤに最適化されている。
Roval初のカーボンスポーク採用
いままでRovalではステンレス製ブレード型スポークを採用してきたが、Rovalの開発陣は「スポークのさらなる軽量化」という夢を捨てずに追い続けてきたという。今回、スペシャライズド本社に近いカリフォルニア州バークレーに拠点を置く「Arris Composites社」と共同開発によって、素材の組み合わせと構造を最適化し、これまでにない革新的なスポークが誕生した。強度や空力性能を犠牲にすることなく、さらなるスピードの追求を実現した。
徹底したテストと開発の末、ついにチタン製ヘッドを採用したコンポジットスポークが誕生した。従来のスチールスポークと比べ、1本あたりで1.7gの軽量化を実現しながら、強度は63%向上。その結果、ホイール全体で合計101.6gの軽量化を達成した。
Roval Rapide CLX III
フロント:193,600円(税込)、リア:290,400円(税込)
- カラー:Gloss Carbon / Gross White、Satin Carbon / Gloss Black
- 重量:1,305g
- リムハイト:フロント51mm / リア48mm
- 特徴:大幅な軽量化、オールラウンド性能、エアロコンポジットスポーク、DT Swiss 180ハブ
世界最速のオールラウンドロードレースホイール
Rapide CLX IIから215gもの大幅な軽量化(セット重量1,305g)を果たしながら、同等の空力性能と安定性を維持。リムハイトはフロント51mm、リア48mm。「高いフロントに低いリア」の思想を体現し、直感的なハンドリングとRapideシリーズが誇る速さを両立する。こちらもRovalエアロコンポジットスポークとDT Swiss 180 EXP 36Tインターナル+Sincセラミックベアリングハブを採用し、28mmタイヤに最適化。あらゆるレースシーンで高いパフォーマンスを発揮する。
Roval Rapide CL III
フロント:96,800円(税込)、145,200円(税込)
- カラー:Satin Carbon / Satin Black
- 重量:1,555g
- リムハイト:フロント51mm / リア48mm
- 特徴:高いコストパフォーマンス、実証されたエアロ性能と安定性、DT Swiss 350ハブ
クラス最速のロードレースホイール
Rapide CLX IIIと同様のリムプロファイル(フロント51mm、リア48mm)を採用しつつ、より手に取りやすい価格を実現したモデル。セット重量は1,555g。DT Swissコンペティションレーススポークと、DT Swiss 350ハブ(スターラチェット、36Tインターナル、ステンレスベアリング)を搭載。空力性能、安定性、そしてチューブレスによる安心感を高いレベルで提供する。28mmタイヤに最適化。
科学的アプローチと徹底したテストが生み出す革新
Rovalの開発チームは、スペシャライズド本社の最先端施設と知見を駆使し、新形状リムの開発に長年を費やした。CTスキャンや数値流体力学(CFD)解析、自社風洞施設「Win Tunnel」でのテスト、さらにはペダリングマネキンを用いた実走に近い環境でのシミュレーションなど、科学的なアプローチでリム形状やタイヤとの最適な組み合わせを追求した。
その結果、リム内幅21mmと28mm幅タイヤの組み合わせが突出したパフォーマンスを示すことを発見。さらに、リム打ちパンクを防ぐため、市販品で最もワイドな「FlatStopビードフック」を開発。この新設計により、リム打ちパンクを引き起こす衝撃に対し39%多く耐えられるようになり、万が一パンクした場合でもタイヤがリムから外れにくい構造を実現した。この耐パンク性能は、UCIの基準を上回るRoval独自の厳しいテスト基準によって検証されている。
「フロントのリムハイトを高くすることは、リアよりも大きな空力的メリットを得られる。このハイトの組み合わせこそが、重量とエアロの最良のバランスだ」と、スペシャライズドおよびRovalの空力開発エンジニア、リオネロ・バーディナ氏は語る。
これらの新しいRapideホイールは、従来の常識にとらわれず、科学的な根拠と徹底的なテストに基づいて「速さ」を追求した結果生まれた革新的な製品と言える。ロードレースの勝利を目指すすべてのサイクリストにとって、強力な武器となることは間違いないだろう。
問:スペシャライズド・ジャパン https://www.specialized.com/jp/ja
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