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【バイシクルオブザイヤー2019】BASSO・DIAMANTE

今年も始まった「日本バイシクル・オブ・ザ・イヤー2019」!
栄えある栄冠はどのバイクに!? 選考委員会による10台のインプレッションをレポートする。

イタリアの匠が作り出す意欲的なフルモデルチェンジ

イタリアの匠として、ドイツマーケットも意識したハイクオリティなもの作りで定評があるバッソ。オールラウンドレーシングバイクのディアマンテは、さまざまな新規のテクノロジーを盛り込んでフルモデルチェンジを果たした。
カーボンを織る角度を0°と22°、45°と変化させて成形するフレームには、1Kと3K、UDと3種類のマテリアルを使用。最大の特長は、ねじれ量を数値化してコントロールしていることだ。カーボンの素材と積層を操ることで、ねじれ量をBB部分で0.2㎜、ヘッドチューブ部分で0.4㎜という理想的な数値として、前作比で50%の性能を向上させている。ヘッドチューブ上部の独特の形状は、剛性を維持しながらも低いハンドルポジションを構築できるブレードフロントシステムだ。

動力伝達性能を最大限に高めるテクノロジーとともに乗り心地にも配慮がみられる。シートポストとフレームの間に振動吸収用のラバーを設ける3Bシートクランプシステムにより、ライダーは疲労を最低限に抑えながらゴールを目指すことができる。レースだけでなくロングライドまで対応できる性能は、実直にロードバイクとしての基本を追求した結果といえるものだ。

 

 


バッソ・ディアマンテ

Spec.

●39万8000円(フレームセット/税抜)
●フレーム:1K、3K、UDカーボンモノコック
●フォーク:カーボン
●コンポーネント:シマノ・アルテグラ
●ホイール:マイクロテック・MR38カーボンクリンチャー
●タイヤ:コンチネンタル・グランプリTT
●サイズ:450、480、510、530、560、580、610
●実測重量:7.32㎏(ペダルレス)

 

トラディショナルなデザインに新技術を盛り込む ―山口博久―

【IMPRESSION RIDER】
山口博久

自転車乗りの好むトラディショナルなデザインながら、先端の技術を盛り込んでいるのがこのバイクの評価点だ。バッソの特徴はヘッドチューブがトップチューブより下がったデザインを採用すること。さらにオプションのカバーを取り付けることで低いレーシングポジションと、アップライトなポジションを両立させている。シートポストには3Dシートクランプシステムを採用、路面からの振動を、レーシング性能を失うことなく成立させている。インプレッションではレーシングバイクでありながら、素直なハンドリングとダンシングのしやすさなどが好印象だった。

 

【IMPRESSION RIDER】
澤野健太

「持っただけで釣れる予感」がする名竿がある。そしてそれは実際に釣れる。ディアマンテも「またがっただけで速く走れる」予感があり、事実そのとおりだ
った。乗る前にサドルを持って押しただけですっと進む。乗ってもその印象は変わらず、軽いこぎ出しから始まり、上りやダンシングでの加速も抜群だった。ヘッド部分がヘッドチューブに組み込まれた先進的な構造でありながら、フォークにはわずかにベンドが入り、全体的に高剛性のフレームのショックを吸収してくれるように感じた。扁平していないボリューミーなルックスも今回の中では異色で好感が持てた。

問:ジョブ・インターナショナル
www.job-cycles.com

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